翔太
どうして池田先輩がここにいるんだ…これじゃあ、計画が…
翔太
翔太
そのカバンの中に爆弾は入っていないこと、お前は知っていたからだよな?
陸
翔太
陸
翔太
翔太
美月
梶井基次郎の「檸檬」の中の主人公、「私」は檸檬を爆弾に見立てて、
本屋に置いてくるの。
陸
翔太
美月
陸
翔太
翔太
俺の背負っていたリュックの中にレモン、つまり爆弾を仕込んだんだよな?
翔太
陸
翔太
翔太
それならレモンを見たら驚くのが普通だよな?
翔太
ただのレモンだ。
池田先輩が来た方面から見覚えのある人影が近づいてくる。
美月
陸
翔太
美月
翔太
翔太
爆弾では無いと気づいた。
翔太
陸
池田先輩は頭を二回指で指し、その後ネクタイを一回指で摘んだ。
翔太
美月
つまり池田くんのことを警戒しろって意味かなって思ったの。
翔太
陸
翔太
陸
こういう時は…
翔太
翔太
逃げるしか無いっしょ!
美月
翔太
翔太
美月
美月
美月
どこかにそのヒントがあったはず。
翔太
翔太
美月
翔太
そのことを陸に伝えたら、そいつも組織の人間なんじゃないかって言ったんだ。
美月
翔太
美月
翔太
美月
翔太
翔太
翔太
美月
ーー二人はエコルとごしにーー
翔太
間違いない。
美月
翔太
翔太
美月
翔太
翔太
美月
美月
美月
目線の先には陸と絵描きの男の姿が。
翔太
二人の近くにはアタッシュケースが。
翔太
翔太
美月
翔太
美月
翔太
翔太がアタッシュケースに近づいていく。
翔太
美月
翔太
翔太
そう考えると、櫻井を狙ったことにも筋が通る。
美月
翔太
美月
真横から怪しい気配を感じた。
翔太
美月
じりじりと宮田くんが不敵な笑みを浮かべながら近づいてくる。
翔太
翔太
美月
翔太
美月
翔太は美月の言葉を信じ、アタッシュケースの中身を確認する。
翔太
中身は爆弾ではなく、何の変哲もない檸檬だった。
確認が終わり、美月の方を見ると、
宮田が美月の眼前に迫っていた。
美月
翔太
翔太は全力で宮田目掛けてアタッシュケースの中にあった檸檬を投げつけた。
その檸檬は綺麗な弧を描いて宮田にクリーンヒットした。
翔太
美月
翔太
美月
互いの無事を確認していると、絵描きの男がコートを脱ぎ、 こちらに声をかけてきた。
翔太
美月
浦山
美月
翔太
浦山
部員とは、陸と、美月の友達のひろこ のことである。
ひろこ
美月
ってか、ひろこミステリークラブ入ってんの?
ひろこ
美月
陸
浦山
翔太
そういって翔太は宮田を指差した。
浦山
宮田
翔太
たまたまなんだ…。陸と繋がってなかったんだ…
陸
翔太
陸
陸が写真を見せる。
浦山
陸
浦山
美月
美月
浦山
気をつけて帰れよ。
美月
美月
翔太
美月
翔太
美月
美月
翔太
翔太
翔太
美月
翔太
美月
美月