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彼にもらったチョコを口の中に入れる

口の中にコーヒーのような苦味とフルーティーな甘みが広がった

私はチョコにこだわりはないから色々なチョコをよく食べる

しかしこれは初めて食べる味だった

「オトナの味」ってやつだろうか

これをくれた彼がこちらを心配そうに見ていることに気づいた

優斗

あの、落ち着いたかな?

美幸

あ、はい

美幸

迷惑かけてすみません、、、

美幸

私こだわりが強いところがあって

美幸

その通りにいかないとすごく不安になるんです、、、

美幸

たとえば、イライラした時はチョコを食べる、とか

美幸

靴下は左からはくとか

美幸

お風呂では頭からあらうとか

美幸

家だと特に酷くて

美幸

こうやって他の人にも迷惑かけちゃってホントに情けないです、、、

優斗

うーん、、、

優斗

君はアスペルガー症候群なのかもしれないね

美幸

あすぺるがー?

優斗

アスペルガー症候群の人はあることに対してこだわりが強くて、その通りにいかないとパニックを起こしてしまったりするんだ

美幸

思い当たる節が、、、

優斗

家でも調べてお母さんとかに相談してみるといいと思うよ

優斗

僕は1Cの優斗

優斗

学校で色々困ったらできる限り助けてあげるよ

優斗

またなんかあったら僕か先生をちゃんと頼りなよ

美幸

ありがとうございます

美幸

あ、チョコのお金とかは、、、

優斗

気にしなくていいよそんなのw

美幸

そういう訳には、、、

優斗

じゃあこうしようよ

優斗

もうすぐ2月14日だし、それは僕からのバレンタインってことで

美幸

え、でも、、、

優斗

いいから!そろそろ授業始まっちゃうよ?

美幸

あ、すいません💦

優斗

またね

口の中にまだあのチョコの味が残っていた

大人っぽいコーヒーと、優しいフルーツの味

まるで彼のようだと思った

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