/s/[storyId]/_components/heading/assets/back_arrow_icon.4081080bcaba67b8.svg){kind=icon}
/s/[storyId]/_containers/report-container/assets/more-icon.20cfac1b79e24f56.svg){kind=icon}
直哉
はぁ～
直哉
高っかいビルだなー
俺は今より収入のいい会社に務める為 新しいビルに転勤して来た
直哉
疲れた〜
直哉
やっぱ新しい会社は慣れるまで大変そうだなぁ
直哉
こんな日は早く帰って娘の顔が見たいw
ドンッ
直哉
あっ、すみません！
清掃員
いえいえ
清掃員
私の方こそ…
清掃員
見ない顔ですね
清掃員
新人さんですか？
直哉
あ、はい！
清掃員
そうですか…
40代半ばだろうか…
清掃員の男は紳士的に見えた
清掃員
あの〜
直哉
はい？
清掃員
エレベーターは使われますか？
直哉
へ？
清掃員
いや……
清掃員
清掃員
すみません
清掃員
気にしないでください
直哉
はぁ…
腕時計を見た
直哉
やべっ、
直哉
こんな時間だ
直哉
今日は娘の誕生日なんです
清掃員
そうなんですか
清掃員
娘さんの…
直哉
ケーキを買って帰らないといけないので…
清掃員
あ、すみません引き止めてしまって
直哉
いえいえ
直哉
では……
清掃員
あ、あのっ
直哉
はい
清掃員
……覚えてませんか？
直哉
え？
清掃員
俺…
直哉
清掃員
あはは
清掃員
なんでもありません
直哉
そう…ですか
清掃員
エレベーターで１階におりますか？
直哉
はい
清掃員
私も途中までご一緒しても？
直哉
もちろんです
2人がエレベーターに乗った
直哉
……
清掃員
……
5階
清掃員
本当に覚えてないんですね
直哉
え？
清掃員
はぁ……
清掃員
俺はあれだけ苦しんだのに
直哉
えっと…なんのことでしょう
4階
清掃員
高校の時ですよ
直哉
高校？
清掃員
お前のグループが俺に酷いイジメをしただろ
直哉
え……
直哉
ひ、人間違いでは
3階
清掃員
そうか…しらを切るつもりか
清掃員
それなら
男が眼帯を取る
清掃員
これを見ても……
直哉
うっ
直哉
それは…
清掃員
ふふっ
清掃員
さすがに覚えていたんだな
清掃員
お前のイジメがエスカレートして
清掃員
俺の左目をえぐったことを！
直哉
…だからなんだよ今更
2階
清掃員
ふふふ
男がエレベーターを降りる
直哉
なんだ
直哉
俺に復讐する事も出来ないのか
直哉
とことん臆病なやつだ
男がエレベーターの窓越しに 不敵な笑みを浮かべて 包丁を取り出し 階段の方へと走っていった
直哉
え……
直哉
ま、まてよ
直哉
アイツは今、階段で１階に…
直哉
嫌だ
直哉
待ってくれ
直哉
死にたくない
直哉
誰かー！エレベーターを止めてくれーーー！！！！
直哉
助けてくれーーーーー！！！
１階
清掃員
ふふふ
直哉
まて……
直哉
殺さないでくれ
直哉
俺には嫁と娘が……
直哉
うわぁぁぁぁぁぁぁ！！！
清掃員
ふふふ
清掃員
地獄へ堕ちろ
清掃員
永遠に
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい！がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。
