『拒食症』
紫
赤
黄
橙
紫
青
赤
赤
桃
赤
桃
いつものように機嫌の悪い赤を慰めながら、あの日の事を思い返す。
あれは確か去年の冬のこと。 大学が早く終わり雨の中1人で家に帰っている途中、薄汚れたTシャツを着た男の子が道の端っこに蹲っていた 声をかけても返事は無し。 見つけてしまった以上放って帰ることもできず、ただひたすら話しかけていると男の子は小さな口を開いた。
「悪い子でごめんなさい」
ぼそっとそう呟いた。 話を聞くと男の子は親に捨てられてしまったらしい。 元々子供嫌いだった親は子育てに耐えられなくなってしまったらしい。 家から遠いところまで運び捨てていったみたいだ。 俺は見捨てることは出来ず、結局家まで連れて帰った。
桃
紫
桃
橙
橙
桃
桃
紫
青
何にでも興味津々な青がリビングから走ってくる。
青
桃
案の定みんなパニック状態。 とりあえず誤解を解くためにも、今日の出来事を軽く話す。
桃
桃
橙
桃
桃
赤
桃
赤
薄汚れたTシャツの下には痣だらけの体があった。
桃
赤
桃
桃
赤
桃
赤
桃
何日もお風呂を入っていなかったためか、かなり汚れているようだ。 中々泡が立たず何度も繰り返した。
桃
赤
結局痛そうな顔をするだけで直接は伝えてくれなかった。
桃
赤
桃
ちょっとした会話を交わしながら赤の髪や体を拭く。 赤のサイズに合う服が見当たらず俺の服を着させてみると思っていた以上にブカブカだ。
桃
赤
桃
桃
紫
橙
橙
桃
紫
橙
紫
青
桃
青
桃
青
男の子の前に行き目線を合わせながら聞く青。 でも全く話す様子は無く、下を向いたまま。
青
桃
赤
青
青
桃
紫
赤
赤
紫
始めのうちはそんなぎごちない会話をしていた。
時刻は18時を回り、まだ帰ってきていなかった黄も部活が終わり帰ってきた。 始めは驚いた顔を見せたが、なんやかんやで沢山の会話を交わしていた。
黄
赤
桃
紫
紫
橙
紫
黄
青
紫
青
紫
橙
黄
青
桃
赤
桃
桃
赤
赤
赤
赤
桃
桃
赤
青
当分ご飯を食べられていなかったらしく、一口あげても全部戻してしまった。
桃
桃
赤
赤
桃
桃
赤
桃
紫
桃
赤
赤
桃
赤
桃
桃
赤
あの時はまだご飯も食べられず何度か病院に通っていた。 チューブから直接栄養を補給させてみたり、色々試していた。 でも今ではご飯も少しづつ食べられるようになり学校にも週に一回のペースで通えている。 この家族にも馴染んできて、笑顔を見せてくれることが多くなった。
とても可愛くて元気な男の子です。
コメント
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続きってありますか?書くこと出来たらよろしくお願いします
続きって書く予定ありますか?あったらお願いします🙏大好きです!