アイナ
……っ、ここ、どこ?

レイ
ようこそ、アイナ。特別教室へ

アイナ
は?ふざけんな

レイ
ふざけてなんかいない。君の授業を始める時間だよ

鎖が引かれ、椅子に固定されたアイナの腕が締め上げられる
アイナ
っ……!やめて!!

レイ
ユウトは、ちゃんと卒業していったよ。最後には、自分で舌を切った。君は、どんな風に償うのかな?

アイナ
なにそれ、意味わかんない!!

レイ
じゃあ見せてあげよう。これが記録だ

スクリーンに、ユウトが血まみれで震えながらナイフを喉元に当てる映像が流れる
アイナ
ひっ……っ

レイ
アイナ。改めて君が僕にやったこと、全部書き出してくれるかな

アイナ
なにそれ……そんなの……

レイ
ああ、書けないなら、代わりに身体で思い出してもらうよ

机の上に置かれる道具:焼けたコテ、ガラス片、鋭利なカッター
レイ
一つずつ、君がやったことと同じ苦しみを味わってもらう。まずは階段から突き落とされた記憶から

床が急に傾き、アイナの体が後ろに倒れる。背中から硬い床に叩きつけられる
アイナ
きゃあああ

レイ
あの時、僕は肩の骨を折った。次は、教科書を切り裂いた日、君の髪を同じように切ろう

ハサミの音。無理やり髪を掴まれ、バサバサと切り落とされていく
アイナ
やだ!やめて!お願い!!

レイ
アイナ、生き地獄がお似合いだよ

鏡の前に連れていかれ、自分の変わり果てた姿を見せられる
アイナ
だれ……これ……こんなの……あたしじゃ……

レイ
ようやく、少しずつ君になってきたね

ユウト
ア……イ……ナ……

アイナ
ユウト……!?生きてるの!?

レイ
生きてるよ。でも“声”は、もうちゃんと出ない。全部壊したんだ。自分でね

アイナ
いやだ、もうやだ……ごめんなさい、ごめんなさいっ!!

レイ
ごめんなさいは魔法の言葉じゃない。最終課題だよ

レイが手渡すのは、ナイフ。ユウトが舌を切ったのと同じもの
レイ
痛みを知るって、簡単なことだよ。さあ、アイナ。選んで

アイナ
いや……いやああああああ
