テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
129
ねこねこにゃんこ
838
45
#〔インターネット少年/少女〕
狸野 ゆゆせ
249
コメント
1件
うわっ、初配信からこの距離感、すごくいい……!🥀✨ ひかりが「ちゃんと拾う」って言葉で一瞬止まるところ、さすがに聞こえるわよ、レイくんの優しさが。 まだ本人たちが気づいてない“始まった感じ”、この先どう転んでいくのか、ドキドキしながら待ってます🌙
朝比奈ひかり 担当カラー:白、淡いオレンジ、金色 テーマ:朝、光、安心感 設定 - 小さな頃から人前で笑うのが得意 - でも、実はかなり繊細で、空気が重くなるとすぐ察してしまう - 人を楽しませることに慣れていて、つい自分のしんどさを後回しにする - デビュー前はアルバイトをいくつか掛け持ちしていて、忙しさに慣れている - 配信を始めた理由は「誰かの夜を少しだけ明るくしたいから」 配信内容 - 雑談 - 朝活 - 歌枠 - コメント拾いが中心のゆるい配信 性格の芯 - 明るい - 気配り屋 - だけど本音はかなり不器用 - ひとりで抱え込む癖がある 弱点 - 無理してでも笑おうとする - しんどい時に助けを求めるのが下手 - レイの前でだけ、少しだけ甘くなる
月城レイ 担当カラー:黒、紺、青紫、銀 テーマ:夜、静けさ、余裕 設定 - 口はうまいけど、感情を出すのが少し苦手 - ふざけるのは得意なのに、まじめな話になると急に言葉が少なくなる - 昔から「空気を読むのがうまい子」と言われてきた - 本当は人の変化に敏感で、誰かが無理してるのをすぐ見抜く - 配信を始めた理由は「現実では言えないことを、少しだけ冗談に変えたかったから」 配信内容 - ゲーム - 深夜雑談 - コラボ - たまに鋭いツッコミが光る企画系 性格の芯 - からかい上手 - 観察力が高い - でも根はかなりやさしい - 本気の感情ほど、軽口で包んでしまう 弱点 - 弱みを見せるのが苦手 - ひかりの前では余裕を崩されやすい - 独占欲を自覚しにくい
待機画面のカウントダウンが、静かに残り十秒を切った。 画面の向こうでは、まだ何も始まっていない。 けれど、配信ソフトの右上にはすでに数字が並び始めていて、コメント欄には最初の挨拶がぽつぽつと流れていた。
「待ってた」 「初配信きたあああ」 「同期デビュー楽しみ」
朝比奈ひかりは、マイクの前で小さく息を吸った。
……だいじょうぶ。 いつも通り、笑えばいい。 ちゃんと声は出る。ちゃんと、聞こえる。
そう言い聞かせながら、彼女は背筋を伸ばす。 白を基調にした配信画面の中央には、小さな光の粒がふわりと漂っていて、ひかりの髪飾りと同じ星のモチーフが、やわらかく揺れていた。
右隣の待機枠には、まだ無音のまま、もうひとつの枠があった。 黒と紺を基調にした、月を思わせるデザイン。 そこに映るはずの人物――月城レイは、カメラ越しでもどこか落ち着き払って見えた。
朝比奈 ひかり
ひかりが小声で言うと、隣のマイクから、少しだけ笑った気配が返ってきた。
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
そのやり取りに、コメント欄が早速ざわつく。 「もう空気感いい」 「同期感すごい」 「距離近くない?」 「初配信でこれか」
ひかりは画面の隅をちらりと見て、思わず口元をゆるめた。 たしかに、少し前まではもっとぎこちなくなると思っていたのだ。 初めての相手、初めての箱、初めての配信。 緊張して、声が上ずって、何を話せばいいのか分からなくなる。 そんな未来を想像していた。 けれど、レイがとなりにいるだけで、空気が妙に落ち着く。
月城 レイ
レイの低めの声が入った瞬間、待機画面のカウントがゼロになった。 画面が切り替わる。
配信開始のジングルが短く鳴って、ひかりの顔が映る。 少し遅れて、隣の枠にレイの姿が現れた。 黒髪はさらりと落ち、切れ長の目がこちらを見ている。 その表情は落ち着いていて、初配信とは思えないほど余裕があった。
ひかりは、胸の奥の緊張を飲み込んで、笑った。
朝比奈 ひかり
言い終えると、コメント欄が一気に流れた。 「かわいい」 「声きれい」 「朝にぴったり」 「え、緊張してる?」 「守りたい」
ひかりはそれを見て、少しだけ肩の力が抜ける。 その横で、レイが口を開いた。
月城 レイ
朝比奈 ひかり
ひかりがすかさず突っ込むと、レイは片眉を上げた。
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
そのやり取りに、コメント欄はもう完全に温まっていた。 「この二人、相性良すぎ」 「漫才始まった」 「レイくん言い方w」 「ひかりちゃんのツッコミ好き」
ひかりは思わず笑ってしまう。 レイも、ほんの少しだけ口元をゆるめた。 最初に緊張がほどけたのは、どちらが先だったのか分からない。 けれど、二人の会話は驚くほど自然に続いた。
朝比奈 ひかり
ひかりがそう言うと、レイがすぐに被せる。
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
その一言に、ひかりは少しだけ目を瞬かせた。 ……ちゃんと拾う。 たぶんレイは、何気なく言っただけだ。 でも、その言葉はひかりの胸の奥にすっと落ちた。
配信者として、いちばん怖いのは、ひとりで空気を抱えてしまうことだ。 けれど今は違う。 隣には、ひかりの言葉を受け止めてくれる相手がいる。 ひかりはそれを悟られないように、軽く笑って話題を変えた。
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
コメント欄がまた沸く。 「同期っていいな」 「もう息ぴったり」 「レイ照れてる?」 「ひかりちゃん、距離詰めるのうまい」
レイはひとつ息を吐いて、それから少しだけ視線を外した。
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
ひかりがくすくす笑うと、レイはあきらめたように肩をすくめた。
月城 レイ
朝比奈 ひかり
言いながら、少しだけ頬が熱くなる。 何を真面目に言っているんだろう、と思いながらも、言葉はもう止められなかった。 レイは、そんなひかりを横目で見ていた。 そして、何でもないように言う。
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
その一言で、ひかりは一瞬だけ言葉を失った。 コメント欄がざわつくのが見える。 「えっ」 「今の言い方ずるい」 「仲良しすぎる」 「初配信でそれ言う?」 「もう完成してる」
ひかりは慌てて笑った。
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
その曖昧な返しが、なんだか妙にレイらしくて、ひかりはますます笑ってしまう。 レイも、ほんの少しだけ目を細めた。
初配信は、その後も順調に進んだ。 好きなゲームの話、歌の話、これからやってみたい企画。 二人とも初めてとは思えないくらい自然に話せて、コメント欄は常ににぎやかだった。
ときどき、ひかりが詰まる。 するとレイがすぐに拾う。 レイが少し言葉を選ぶと、ひかりがやわらかくつなぐ。 まるで最初から、そういう役割だったみたいに。
終盤、最後の挨拶の時間が来た。 ひかりは、少しだけ深呼吸してから笑う。
朝比奈 ひかり
隣を見ると、レイも静かにうなずいていた。
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
レイは少しだけ間を置いて、画面の向こうを見た。
月城 レイ
その声はさっきまでの軽口よりずっと静かで、少しだけやわらかかった。 コメント欄が一斉に沸く。 「うわあああ」 「今の好き」 「レイくん今ので落ちた」 「これは通う」 「この二人ずるい」
ひかりは、その反応を見ながら、ほんの少しだけ息をのんだ。 隣を見ると、レイは何事もなかったみたいな顔をしている。 けれど耳先が、ほんのり赤い気がした。 ……たぶん、気のせいじゃない。 ひかりは笑って、最後の一言を落とした。
朝比奈 ひかり
月城 レイ
朝比奈 ひかり
配信終了のボタンが押される。 画面が暗転して、二人の姿は消えた。 でも、コメント欄にはまだ、熱の残りが流れていた。
「尊い」 「もう一回見たい」 「この同期、強い」
その向こう側で、ひかりは小さく息を吐いた。 レイも、同じように肩の力を抜いている。
朝比奈 ひかり
ひかりが言うと、レイは少しだけ間をおいて答えた。
月城 レイ
朝比奈 ひかり
月城 レイ
ひかりは笑った。 レイも、少し遅れて笑う。 初配信は、ちゃんと成功した。 それだけじゃない。 二人にとって、たぶんもっと大事な何かが、あの数十分のあいだに始まっていた。 まだ本人たちは、気づいていないふりをしていたけれど。