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Eve
Eve
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歩き疲れて木の木陰に座り込んだ僕は、
とうとう涙を流して泣いてしまった。
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そして、膝を抱え込む瞬間、
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Sou
Eve
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Souくんの声が聞こえ、反射的に顔を上げる。
僕の目に映ったのは、猪に襲われそうな榛華ちゃんとSouくんの二人だった。
Souくんは榛華ちゃんを庇うように抱きしめる
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そんな光景に、僕の震えていた体は無意識に動いていた
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Eve
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発動させた僕の能力は、二人を守るように壁をつくる。
猪はその壁にドンッと頭をぶつけ、大きな鳴き声を出して去っていった
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猪がいなくなった瞬間、
僕はパタリとその場に座り込み、能力を解除する
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Eve
Eve
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怖くてまた涙が出てしまう。
そんな僕の前に、誰かがしゃがむ
ゆっくりと顔を上げれば、目の前には榛華ちゃんの姿があった
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榛華
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榛華ちゃんはそう言って、僕の涙を優しく拭う
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そしてその次に、Souくんが隣に来て、手を差し出してくれる
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Sou
Eve
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Souくんの手を取り、立ち上がると、
榛華ちゃんもパッと立ち上がって、ニコッと笑う
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榛華
Sou
榛華
Sou
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そう言って、榛華ちゃんの頭をグリグリするSouくん
そんな二人の様子に、思わず笑みが溢れてしまう。
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Eve
Eve
Sou
榛華
Sou
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照れたように榛華ちゃんの口を塞ぐSouくん
それに抵抗しようとする榛華ちゃん
そんな二人にまた笑みが出てしまう
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先生
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小さな騒ぎをききつけてか、数人の先生たちが僕たちの周りに集まってくる
もちろん、多少の説教は受けた。
そして、先生たちと下山しようとする中で、
榛華ちゃんが僕に駆け寄ってきて、耳元に顔を寄せてきた
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榛華
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そう言ってニコッと笑う榛華ちゃんに少し照れて、顔が真っ赤になってしまう
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その事件があってから、僕たち三人はすごく仲良くなった
その事件があって、今の僕たちの関係がある
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風間 伊吹
風間 伊吹
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やっぱり昔から長くある仲にはとても敵わない
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たまに、榛華ちゃんとSouくんが二人だけで居るのを見ると、
自分の胸の中にある醜い黒い想いが、湧き上がってきてしまう
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もし、僕がSouくんよりも早く榛華ちゃんに出会っていたら、
榛華ちゃんの隣にいるのは僕だったかもしれない…
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風間 伊吹
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勢いよく首を横に振って、頭を落ち着かせる。
こんなの、ただの醜い嫉妬だ
Souくんに嫉妬してどうする…
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風間 伊吹
風間 伊吹
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…けど、自分だけ何処か取り残されたみたいで、
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風間 伊吹
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___くんなんか、居なければ…
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???
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???
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『僕が晴らしてあげるよ』
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風間 伊吹
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どこか聞き覚えのある声が、僕の頭の中に響く
その瞬間、自分の体が固まったように動かなくなった
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風間 伊吹
風間 伊吹
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無理やり動かそうとしても、なぜだか動かない
動かせるのは目だけ。
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もちろん、魔法や能力を操作することも出来ない
操作したところで、僕の能力で解決するわけではないけど…、
とにかく、どうにかしないと…
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そう考え出した瞬間、
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風間 伊吹
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自分の意思ではないのに、急に体が動き出した
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まるで、
"誰かに操作されているみたいに"
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……To be continued
♡150いったらつづきだします。
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Eveくんの嫉妬は、女子たちでたまにある、友達に嫉妬というやつです。
女子って怖いですね←
コメントしてくださると、作者のやる気がアップ致します。
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