俺 の 継 子 に な っ た 少 女 ．

炭治郎side

炭治郎の胸が張り裂けそうだった。

目の前にあるのは、半天狗の本体の匂いと── 太陽に焼かれて苦しむ禰豆子。

駄目だ 決断できない＿＿

りんねは…駄目だ… これ以上動いたら致命傷の怪我になる…！

りんねの体が力を失い、その場に崩れ落ちた。

り、、りんねまで… いや、意識はある…良かった…でも、、どうすれば…

そのとき＿禰󠄀豆子が自ら炭治郎を蹴り飛ばし、太陽の中へ飛び出す。

嗅ぎ分けろ 遠くには逃げていない

本体がいきなり遠くへ離れたなら匂いで気づいたはず 近くにいる

どこだ 匂いで捉えろ 形で色を

もっと もっと鮮明に

見つけた 心臓の中

今度こそお終いだ 卑怯者 悪鬼!!

ドンッ

勝った…

禰豆子を犠牲にして…

燃え尽きると思われた禰󠄀豆子は、笑顔で太陽の下に立っていた。

倒れていたりんねも、必死に体を起こしてよろよろと駆け寄る。

炭治郎とりんねの腕が同時に禰󠄀豆子を抱きしめ、三人の涙が混ざり合った。

追いかけ回されている炭治郎をおんぶして 走っている禰豆子と追いかけている鋼鐵塚さん。

こうして戦いは終わった。 だが炭治郎の受難は、まだ続く──。