食堂には遅れて参加者が集まった。
みんながそれぞれ食事を手に取り席に座る頃本題に入ろうかと琥珀は口を開いた。
夕影 琥珀
これでみんな揃ったかな?
沙雪 狹
恐らく俺で最後だぜ?
夕影 琥珀
…僕はこれ以上誰かが死んだり犠牲になって欲しくない
月夜 水稀
それはみんな同じ筈だよ?
春凪 瀬良
ええ、僕もそうだと信じています
千賀 棚谷
お前らは何が言いたいんだ?
夏雨 切梛
…取り敢えず2人の考えを聞いてあげて頂戴?
千賀 棚谷
…切梛?
あぁ分かったよ
千賀さんは何か言いたそうだったけど夏雨さんに促されて口を閉じざした。
夕影 琥珀
今日の放送を皆さん聞きましたよね?
春凪 瀬良
放送の内容は…ゲーム再開と予告状制度、ですね
夕影 琥珀
あぁ、という事はまだこのゲームは終わってないんだ
そこで僕と瀬良は考えた
春凪 瀬良
今回の暗殺者を見つけて暗殺を止める。
そして、このゲームには"黒幕”がいるという仮説を考えました。
沙雪 狹
”黒幕"だと…?
夕影 琥珀
つまりこのゲームに"黒幕”がいると仮定して黒幕を捕まえてしまえば僕らの勝ちだと…
春凪 瀬良
安易だと思うかもしれませんがこれが1番のこのゲームを終わらせる近道だと僕らは思うんです
春凪 瀬良
皆さんはどう思いますか?
夏雨 切梛
私は賛成するわ
これ以上誰も死んで欲しくないし、殺されたくない
千賀 棚谷
俺は…反対だ
その言葉に一斉に全員が千賀さんの方を向いた。
振り向くと同時に夏雨さんが目を見開いているが見えた。
夏雨 切梛
なんで…?
千賀 棚谷
確かに"黒幕”が捕まればこのゲームは終わる。
だが、今それを話したらこの中にもし"黒幕”がいたらそいつはどうすると思う?
沙雪 狹
…!?
その"黒幕”が分かったやつを消す可能性があるかもしんねぇって事か…
千賀 棚谷
あぁ、その通り
だから、俺はその意見には賛成できない。別のルートで調査させてくれ
夕影 琥珀
…分かりました
では僕らだけでもその方向で探らせて下さい
夏雨 切梛
…私も貴方達と暗殺者と黒幕を探すわ
沙雪 狹
俺は千賀と調査する
春凪 瀬良
月夜さんは…どうしますか?
月夜 水稀
私は…狭ちゃんと行くよ
それに3対3なら安心でしょ?
春凪 瀬良
分かりました
各自で行動しましょう
そして、僕たちは賛成派と反対派で分かれて行動する事にした
分かれる前に千賀さんは僕をグイッと引っ張り2人しか聞こえない声でこう言った。
千賀 棚谷
…春凪、お前は頭がよく回る
その分警戒はしてるんだ
千賀 棚谷
だが、推理力がある
…お前より俺が疑ってる奴がいる
春凪 瀬良
え?それって…
千賀 棚谷
分かってるみたいだな
そいつは…
千賀 棚谷
…月夜 水稀だ
お前らと切梛が話をしている姿を見た。だからワザと分かれるようにしたんだ
千賀 棚谷
…切梛を頼んだ
春凪 瀬良
…千賀さっ…
夕影 琥珀
瀬良行くよ
僕は千賀さんに何か言おうとしたけど琥珀が声をかけて振り向いたら3人は既に食堂を出ていた。