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どれくらい眠っていたのだろうか……次に目を開けた時は既に窓から西日が差していた

ゆき

ん"…(やべ、寝すぎてた……)

目を開けると何故か掛け布団が体にぬい着くように重くなっていた

ゆき

……おんも…

呟くと何故か昴流君が顔を出した

昴流(すばる)

ご、ごめんね…!大丈夫…?

ゆき

……今の状況を教えて…
(ねむ……)

目を擦り大きな欠伸をすると昴流君が「今お見舞いに来てて」 と話した

ゆき

お見舞い…尋か……

昴流(すばる)

そ、そうなの…ご、ごめんね……?

ゆき

いや、いい…けど……

ゆき

今ここに何人いるの…?

昴流(すばる)

えっとね…い、色々?

ゆき

色々じゃわからんよ…笑

体を起こすと…ベッドに突っ伏す様に 塔真、大我、累君が眠っていた

ゆき

あ"〜……うん、仲良しで何より…

昴流(すばる)

エヘヘ…

昴流(すばる)

えっとね…他にもいるよ?

ゆき

動物を紹介するみたいに言うね?笑

昴流(すばる)

そ、そんなつもりは無いよ、!

ゆき

うそうそ、冗談だよ笑

ベッドサイドに置かれている ペットボトルに手を伸ばす

ゆき

ったく…ただの熱中症だってのに…

飲み口に口を当て中身を飲み込む

昴流(すばる)

ぼ、僕は現に今でも心配だし…他のみんなも心配で来たんだよ…

昴流(すばる)

ほら、ゆきさんって人の面倒とか見るの上手だけど自分の事蔑ろにしたりする事多いからさ

ゆき

そんな訳ないでしょ、ただの自殺願望者よ

ゆき

いや、言葉は悪いか…まぁでも、命を捨てる覚悟で突っ込んでるのは……あながち間違いじゃないかも

昴流(すばる)

…僕達だって自分の身は守れるし大切な彼女の事は守りたいよ?それこそ2年も頑張って、今こうやってそばに居てくれるから尚更…

昴流君の私と同じくらい細く…それでいて女性とは全く違う手が 私の手に添えられた

昴流(すばる)

もっと…大切にして?

昴流(すばる)

君を1人にしないで?

ゆき

!!はいはい、2年も待ってくれた人達に感謝しますよ〜

昴流君の両頬を片手でムニっと寄せクスクスと笑みを浮かべる

2人で話しているとカーテンが開けられ外からジロくんが入って来た

次郎(じろう)

様子は如何です?

ゆき

中々に良き

次郎(じろう)

それは結構、触りますよ

ゆき

ん、どーぞ

無抵抗の意を示す為に両手を軽く上げるとジロくんが服の中に手を突っ込んでお腹を軽く擦るように触ってきた

次郎(じろう)

消化もちゃんと進んでる様ですね、変に溜まってたりしてませんし…気持ち悪くありませんか?

ゆき

へーきへーき、痛くもないし気持ち悪くもないよ

次郎(じろう)

貴女は隠す癖があるのを知ってますからね、ま…触って確認させてくれるので今回は嘘が全く無いのは既に知っておりましたけど……

ゆき

ていうか何時まで触ってんのよ、とっとと手ェ引っ込めなさいよ

次郎(じろう)

あぁ、ただの観察ですよ

ゆき

観察?

次郎(じろう)

えぇ、どこに子宮があるのか…ここら辺かな

ゆき

ちょ、ッなんでなんで!?

次郎(じろう)

性行為の時に必要かと

ゆき

あ、そういう!?ていうか必要ないでしょ

次郎(じろう)

分かりませんよ?世の中に学んで損のある知識などありません

ゆき

うっそ〜…あんたよくそんなこと言えるわね……天才肌?

昴流(すばる)

ま、まぁ…ゆきさんは
勧誘…見たいな形でここに入ったって言ってたもんね

ゆき

えぇそうよ、試験とか何にもなくて…

ゆき

嫌いな勉学から逃げたいから中卒でフラフラしてたのに……

ゆき

流石ってとこかしら……フランケンシュタインさんは

ジロくんの頭に手を伸ばし優しく撫でる

ゆき

お疲れ様、ってとこかしらね?

次郎(じろう)

!!あ、貴女に褒められる程頑張って来た気はしませんよ

ゆき

それはこっちのセリフ、過大評価し過ぎよ、私はタダのサボり魔だから

昴流君に手招きをすると近付いて頭を差し出してきたから頭を撫でる

ゆき

2人とも偉い偉い、よく頑張りました

昴流(すばる)

ゆきさ、…ぼ、僕その言葉に弱いの知ってますよね……?

ゆき

頑張ったから「頑張ったね」というのはおかしい事なの?頑張り屋さん

頬を撫でてから優しく顎の下を撫でる

ゆき

ま、お家がお家なだけ厳しかったからね…あんまり褒められたりその努力を認めて貰えなかったことが多々あったかもしれないけど…

ゆき

私のそばに居る時は何時でも「頑張ったから褒めて」で来ていいわよ

「母のように甘えろ」 とは言えないが…… それでも彼の努力はちゃんと知っている

ゆき

ほら、昴流君おいで

ジロくんの頭から手を離し昴流君を優しく抱き締め頭を優しく撫でる

ゆき

よしよし、頑張った、偉い偉い

小さい頃から昴流君は家に……親に厳しく育てられてきた

4歳の頃から歌舞伎の世界に放り込まれ どれ程の味わえた幸せや楽しみを奪い取られて来たのだろう……想像も出来ない ほどの苦痛だろう

ゆき

(ま、私も変わんないけど…)

昴流君は黙って私を抱き締めたまま本来味わうはずだった愛に触れる

昴流(すばる)

たまに……こうやってしてもらっていいですか…?

ゆき

もちろん、そんな事を言われなくても抱き締めてくるなり頭擦り付けて来るなりしたらちゃんと撫でてあげるし抱き締めてあげるわよ

昴流(すばる)

じゃあ…その時、お願いします

昴流君が顔を上げた時…目元に涙が浮かんでいた

ゆき

今でもいいのに笑ま、お好きな様に

優しく頭をポンポンと叩く

ゆき

無理しないようにね

昴流(すばる)

貴女に甘えるのも悪くないですね笑

ゆき

普段甘えないくせに何言ってるのよ、我慢のし過ぎようちの寮長様は笑
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