立ち並ぶビルの群れを、太陽の光が照らしている。
そのうちの幾つかは、1000mもの高さを持ち、『空』にまで届いていた。
街を照らす太陽は、空に投射された映像だ
だけどそれをニセモノと呼ぶ者は、誰もいない。
実物を見たことがある人方が少ないだろうから。
それはエイル達も含めて、だ。
また別の話になるが、嵐の事について話そう。
今から5年前、統合世紀紀元年。 世界を未曾有の大災害が襲った。 風速100mを超える大嵐が、世界中で発生した。
その嵐の名は『IUS(アイアス)』。
アイアスの発生原因は、発達した今でも正確には分かっていない。
乱開発により荒廃した自然環境が、常識を超えた災害を引き起こしたという説が有力だ。
いずれにしろ嵐は7日間にわたって吹き荒れ、地表のあらゆる文明を破壊し、莫大な人命が失われた。
だが嵐により荒廃した世界の中で、空前の復を遂げた都市があった。
それが東京である。
「完全な復興を遂げた」というより、 「嵐の前より発展した」と言う方が正しいだろう。
その事からこの街を、『超東京』と呼ぶ者もいる。
復興の鍵となった技術がある。
三次元的物質複製技術、通称『コピー』。
コピーは一部を除いた物の複製が可能だ。
嵐により破壊された街は、その技術により復興した。
たが、発展したこの街は偽りばかりで溢れている。
真実はあるのだろうか?
全てはバビロニウムに行けば、分かる。
さて、話が長くなったがこの世界について話せるのはここまでだ。
きっと『彼女』が鍵になるだろう。
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