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そんな事、させるわけないやろ…!

盧笙

その子には傷一つさえつけさせへん…!

お前らがその気なら俺だってノってやるよ

3人がマイクを起動する

梓穩(13)

…!

梓穩(13)

そのマイク…左馬刻さんと同じ…!

悪いけど、今話してる時間はない

後でゆっくり説明したるから、今は家入っとき

梓穩(13)

わ、わかりました…

…さて、

いっちょやったりますか!

3人のラップが聞こえる…

どれも知らない単語ばかり

梓穩(13)

っ…

聞くと、心に何か 重いものが乗っかった気分になる

梓穩(13)

…怖い…

自然とそう思った

チッ…酒ねぇじゃねぇかよ…

クッソ…イラつくなぁッ!

梓穩(幼少期)

ビクッ

お前…俺のおもちゃになれよ

梓穩(幼少期)

…ぇ、?

聞こえなかったのか?あぁ!?

梓穩(幼少期)

っ…!ごめんなさいッ…!

謝って済むと思ってんじゃねぇよッッ!

梓穩(幼少期)

ごめんなさいッ

うるせぇ喋んじゃねぇよッ!!

あ"〜、お前のせいでマジ人生損してるわ

なぁ、

髪を鷲掴みにされる

お前、責任とれよ

とれよ、なぁッ!?

何発も殴られる

梓穩(幼少期)

…い"っ…

あ"?

喋んなっつってんだろッ!

梓穩(幼少期)

っ…ごめん、なさッ…い

痛い

苦しいしんどい辛い

もう嫌だ

ここにいたくない

いつになったら出られるの?

いつになったら解放されるの?

いつになったら─────

起きろッ…!

梓穩(13)

ッ…!!

梓穩(13)

はッ……はッ…

いつの間にか寝てしまっていたらしい

久しぶりに見た夢に息が詰まった

大丈夫か…?

盧笙

悪い夢でも見たんか?

梓穩(13)

あ……いえ、大丈夫、です

梓穩(13)

それより、あの人は…

盧笙

もう警察に連れていったよ

少し治めてからな

梓穩(13)

そう、ですか…

そう話していても まるでここが現実でないように感じる

生きている心地が全くしない

苦しい

…大丈夫か?

そう言って簓さんは私の手を握った

梓穩(13)

え……?

握っている、確かに

家の窓から見ていただけの ずっと憧れていただけの景色が

今、目の前にある

母親と父親が子供の手を握る

それは私にはありえないことで

一生訪れないと思っていた『優しさ』で

『暖かさ』でもあった

辛かったりするんやったら遠慮なく言いや

盧笙

俺らはなんでも聞くからな

盧笙さんは頭を撫でてくれた

その瞬間、全てを理解した

それと同時に涙が溢れた

盧笙

え"っ

盧笙…お前が頭撫でたの嫌やったんちゃうん?

盧笙

そうやったんか…!?

盧笙

ごめんな、

梓穩(13)

ちが…っ…

私には訪れなかったはず

この優しさは、この暖かさは

今まで誰にも、誰からも与えられなかった

でもこの人達は。

盧笙

違うんやったら…なんで…?

まさか、撫でたのが嬉しかったんか?

首を縦に振る

…そんなん、いくらでも撫でたる

君はそれを望んでいい

盧笙

大丈夫や、俺らがついてる

盧笙

ずっと一緒に居るからな

2人はそう言い私を抱きしめた

あぁ、そうだった

梓穩(13)

っ…

私が、本当に望んでいたことは

この、幸せだ

私も、誰かに愛されて良かったんだ

誰かを、愛して良かったんだ

私は、私でいてよかったんだ

寝てもうたなぁ…

盧笙

泣き疲れたんやろ

…この子、どうしよかぁ

盧笙

何がや?

いや、左馬刻に里親見つけてくれって言われてんのや

せやけど、そんなんに得意なやつとかおらんし…

盧笙

…じゃあ俺らが里親になればええやん

…正気か?

盧笙

嗚呼

俺らでこの子を育てるんか?

盧笙

そうや

盧笙

…めっちゃいいこと言うやん!!

盧笙

いいやんそれ!

それやったら左馬刻も喜んでくれそうや!

その後左馬刻が迎えにきて

俺らが迎えることを伝えたら

驚いた様子だったけど、 喜んでくれた

それからはいっつも一緒におったなぁ

今までも、これからも

ずっと俺らは梓穩とおるつもりや

それじゃ、ダメか?

梓穩

…!

梓穩

…ううん、そんなこと、ない

梓穩

私も…みんなと一緒にいたい…

梓穩

いても、いい…?

もちろんや

梓穩

っ…

目に涙を浮かべながら、 梓穩は呟くように言った

梓穩

ありがとう…っ

そのコミュ障少女はどついたれ本舗と仲がいいらしい

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