九年前
茜
( まさか本当に転生するなんてな…… )
炭治郎(幼少期)
茜?どうしたんだ?
茜
あっ、炭治郎
炭治郎(幼少期)
そんなに暗い顔して
茜
なんでもないよ?
炭治郎(幼少期)
(悲しみと苦しみの匂い)
炭治郎(幼少期)
茜、嘘をつくな!
炭治郎(幼少期)
俺は鼻が効くから嘘をついても無駄だぞ!
茜
( こんな幼い時から鼻が効いてたなんて…… )
茜
ごめん、まだ話せない
茜
待ってて、そのうちちゃんと話すよ
炭治郎(幼少期)
……わかった
茜
ありがとう
炭治郎が帰った後
茜
鼻が効くって結構厄介だな……
無惨
茜
茜
え、無惨?!
茜
なんでこんなとこに?てかその前になんで私の名前を知ってるの?
無惨
一気に質問をするな、ちゃんと答えるから一つずつにしてくれ
茜
あ、はい
茜
じゃあ、まずは無惨は私のことを知ってるの?
無惨
嗚呼、お前の記憶も少し見させってもらった
茜
え……じゃあ、自分の最期も見たの?
無惨
( 静かに頷く )
茜
っ!大丈夫、安心して
茜
私が原作のような結末にさせないように頑張るから
茜
貴方はただ太陽の下を自分の足で歩いて、普通の人生を送りたかっただけなのは知ってる。まぁ、これは読者としての考察に過ぎないんだけど……
無惨
いや大方あっている。でも、お前が苦労することはない
無惨
私は原作通りの道を歩んでもいいと思っている
茜
それは原作に出てくる人たちを思っての判断?
無惨
そうだ
茜
無惨はどうやら原作を全て読んだみたいだね
茜
なら、なおさら今のまま死なせるわけにはいかない
無惨
なぜだ?!
茜
鬼滅の刃を知った頃は確かに貴方のことを恨んだ
茜
でも、鬼滅の刃が完結したあと無惨にも色々あったんだと知った
茜
無惨、貴方はもう代償を払った。解放されてもいいんだ
無惨
……その言葉はありがたくもらう
無惨
だが
茜
無惨って結構頑固なんだね
茜
無惨、最終回に差し掛かるまで貴方は原作通りに行動して。最終回になったらきっと貴方を人間に戻すと今ここに誓う
無惨
……本当にいいのか?
茜
もちろん
無惨
ありがとう
無惨
お礼の代わりと言っちゃなんだが、茜、鬼になる気はあるか?
茜
あるある!ありますとも!
無惨
それはよかった
無惨が自分の血が小瓶を取り出した
無惨
私に最も近い存在になれるように調整を施した
無惨
太陽には私と同じく焼かれるが、今のお前は竈門家の人間だ
無惨
もしかしたら、炭治郎と同じく太陽を克服するかもしれない。条件は炭治郎の時とは違うが、可能性はある
茜
ありがとう、無惨
茜は小瓶を受け取り、中身を飲み干した
茜
はっ!う"ぅ"ー
無惨
お前なら大丈夫だ
茜
う"ぅ"ーゔがぁ!
茜
!よし、成功かな
無惨
正気に戻るのが早いな、さすが神から祝福を受けし者だ。
茜
ありがとう、無惨
炭治郎と鱗滝に真実は話さず、九年前空を見上げていた時に無惨が突然現れて鬼にされたと話した。この時、茜からは嘘の匂いがしなかったため、炭治郎と鱗滝は茜の話を信じた。茜は炭治郎の家族であるということを伝えた
炭治郎
やっぱり、お前は竈門茜だったんだな
茜
そうだよ、炭治郎
炭治郎
聞いてもいいか?
茜
もちろん
炭治郎
なんで、父さんを殺したんだ?
鱗滝
父親を殺した…?一体どういうことだ?
茜
ごめんね
( 涙を流しながら )
( 涙を流しながら )







