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無名くん
無名くん
無名くん
無名くん
無名くん
爆豪勝己
小さく舌打ちをし、エントランスをくぐる。302号室。毎週のように荷物を頼む男。いつもきっちり時間を合わせて受け取りに来る、妙に丁寧なヤツ。
少し気味が悪ぃけど、まぁ仕事だ。
チャイムを鳴らす。すぐに例の男が出てくる。
轟 焦凍
轟 焦凍
スーツ姿の男が薄く笑いながら出てきやがった。コイツはいつもそう、無駄に礼儀正しくて、こっちの目を見てくる。
爆豪勝己
爆豪勝己
端末差し出しながら、そっけなく言う。
馴れ馴れしいの、あんま好きじゃねぇし。さっさと終わらせて家帰りてぇ。
轟 焦凍
爆豪勝己
唐突に名前を呼ばれて思わず顔上げる。今、彼は疑問形ではなくもう確信しているように言葉を放ったのだ。
轟 焦凍
笑いながらそう言うその目が、どこかで見たような冷たさしてて。薄気味悪くて、無意識に一歩引いた。
爆豪勝己
なんだよ…この気持ち。
別に怖ぇって訳じゃねぇけど…寒気が背中から走るような…
…とにかく早く帰りてぇ
轟 焦凍
爆豪勝己
轟 焦凍
爆豪勝己
…コイツ…急に世間話しだして気持ちわりぃ…つーか、会話下手かよ…会話を繋げようとしてんのがわかるから、余計に居心地が悪ぃ。
轟 焦凍
爆豪勝己
サイン済ませてもらった瞬間、荷物を渡して、さっさと立ち去ろうと足を向ける。
轟 焦凍
背後から聞こえたその声に、足が一瞬止まりかけた。だが振り向かず、俺は足早にその場を離れた。
エントランスを出た後、無意識に背中を振り返る。
まだ背中がゾクゾクしやがる。気持ちわりぃ。
爆豪勝己
もうこんな仕事は辞めよう。そう思った。
…仕事を辞めていれば、こんな事にはならなかったはず。だった。