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#能力
いも
251
エナ
誰かの唇が触れて夢から現実に戻される。
ちゅっ、ちゅっ……。
エナ
ギシッとベッドがきしむ音がする。
キスをしてきた人は、私に覆いかぶさってきて唇を貪ってきた。
それだけじゃない。
愛でるように私の素肌に触れてくる。
白い布で目を隠されているせいで相手が誰なのか分からない。
でも、私より体が大きいから間違いなく男だ。 抵抗しても敵わないだろう。
エナ
エナ
昨晩の記憶がないせいで、疑問だらけだった。
エナ
相手のぬくもりは不思議と嫌ではなかった。
色んなところを触れられても心地いいとさえ思ってしまう。
エナ
私は男の気が済むまで息を漏らしながらキスを受け止め続けた。
そのあと、私は目隠しをしたまま男に抱かれた。
行為が終わったあと、呼吸を整えてぼんやりとしていると、男は着替えを始めた。
エナ
エナ
エナ
「…………」
聞いても返事が返ってこない。
男は靴を履いてベッドから立ち上がり、ドアの向こうへと歩いていく。
エナ
「…………」
ドアが閉まる音が聞こえた。 どうやら部屋から出ていったようだ。
エナ
エナ
私は二十歳で、職業は魔女だ。
毎日、老若男女からポーション作成の依頼が来て大忙し。
偽物のポーションと違ってきちんと効果を感じると噂が広がり、仕事が増えている。
最近は、男から仕事を依頼されることが多い。
元気が出るものをくれだとか、気になる女の子の好きな花の香水を作ってくれだとか……。 様々な内容の依頼をこなしている。
今まで男と遊ぶなんてことはしたことがなかったけど、仕事をするようになって一緒に酒を飲む機会が増えた。
エナ
目隠しをしている布を解きながら考える。
エナ
周囲が見えたことによって気づいた。
ここは私の家の寝室だ……。
バンッ!
勢いよくドアが開いた。
リアト
やってきたのは、幼馴染のリアトだった。
私と同じ歳で、魔女になることを一番に応援してくれていた男だ。
ドアの前に立ち、顔を真っ赤にして、碧色の目で私を見ている。
そして、気まずそうな表情をして、眉下まで伸びた金色の前髪に触れた。
恥ずかしくなった私はベッドの上にあった毛布で体を隠す。
エナ
リアト
エナ
リアト
エナ
リアト
エナ
リアト
エナ
リアトは赤い顔で眉を八の字にして、ごほんっと咳払いをする。
リアト
そして、腕を組んで私をジト目で見てくる。
エナ
リアト
エナ
エナ
リアト
エナ
リアト
エナ
リアト
エナ
リアト
エナ
リアト
リアト
エナ
リアト
リアト
リアト
エナ
リアト
エナ
エナ
リアト
エナ
リアト
リアトは部屋から出てドアを締めたあと、どこかへ歩いていった。
私を抱いた男はリアトではないんだと思う。
毎日会って話しているけど、今まで一度も男女の関係になったことがない。
そうなると、私に目隠しをしてキスをしてきた男は一体誰なんだろう……。
失敗作のポーションを自分で飲んで、知らない人と体を重ねていたと思うとゾッとする。
それはないと思いたいけど。
なぜ私に目隠しをしてから抱いたのか。
そして、どうして何も言わず逃げたのか……。
絶対に相手を見つけて理由を聞いてやる。
もし、抱いた理由に私が納得しなかったら……
償いとしてポーション作りの実験体になってもらう!
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