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はな
27
こんちゃ!
87
#似てないかもだけど私なりに似せた
もずく
43
75
昼休み。
侑は教室の自分の席で、頬杖をついていた。
視線の先には、いつもどおり騒がしい伊織。
伊織
男子生徒
伊織
教室中に笑い声が広がる。
侑も、気づけば伊織を目で追っていた。
侑
侑
侑
そんなことを考えていたときやった。
男子生徒2
別の男子が、伊織に声をかけた。
伊織
男子生徒2
男子は苦笑いしていたけど、どこか元気がなかった。
伊織は一瞬だけ黙った。 それから。
伊織
ぎゅっ。
抱きしめた。
侑
侑の口から、思わず声が漏れた。
伊織は何も言わへん。 ただ、相手が落ち着くまで抱きしめている。
男子は驚いたあと、少し照れたように笑った。
男子生徒2
伊織
パッと離れて、いつもの笑顔に戻る伊織。
伊織
男子生徒2
伊織
また笑い声。
その光景を、侑はずっと見ていた。
侑
侑
なんやねん、あれ。
胸の奥が、妙にざわつく。
別に、伊織が誰を抱きしめようが、自由や。
伊織は誰にでもああいうやつや。
自分だって、あいつに抱きしめられたことがある。
……ある、けど。
侑
考えた瞬間、自分で自分に腹が立った。
侑
治
隣から声がした。
治やった。
侑
治
侑
治
侑
伊織
侑
教室中の視線が集まった。
伊織まで振り返る。
伊織
侑
伊織
侑
伊織はケラケラ笑った。
侑は机に突っ伏した。 治は隣で、完全に楽しんでいた。
放課後。
伊織が体育館に来た。
伊織
侑
伊織
いつもなら、伊織が来るだけでちょっと嬉しい。
けど今日は、さっきの光景が頭から離れへんかった。
男子を抱きしめていた伊織。 優しい顔。 あの距離。
侑
伊織
侑
伊織
侑
伊織はきょとんとした。
伊織
侑の手が止まった。
侑
伊織
伊織は、当たり前みたいに笑った。
伊織
侑
伊織
侑
伊織
伊織はニッと笑った。
伊織
侑は、何も言えへんかった。
あのときのこと。
自分だけが特別に覚えていたわけやない。 伊織にとっては、ただ誰かを元気づけるための行動やった。
それがわかって。 少しだけ、苦しくなった。
侑
侑は目をそらした。
侑
伊織
伊織はボールを抱えた。
伊織
侑
伊織が助走をつける。
ジャンプ。 スパイク。
ボールは、見事にネットに引っかかった。
伊織
侑
侑は思わず笑った。
伊織も笑う。
その笑顔を見たら、さっきまでのモヤモヤが少しだけ薄れた。
……けど。
伊織が別の男子を抱きしめていた光景は、まだ胸に残っていた。
侑
帰り道。
治が隣を歩いていた。
治
侑
治
侑
治
侑はすぐに言い返そうとした。
いつもなら、絶対に否定していた。
でも。
今日、伊織がほかの男子を抱きしめていたとき。
胸がざわついたこと。
自分にも同じことをしてくれたと知って、嬉しいような、寂しいような気持ちになったこと。
伊織が笑っていると安心すること。
そして。
ほかの誰かに向ける優しさまで、気になってしまうこと。
侑
治
侑
侑は顔をそむけた。
侑
治は少しだけ目を丸くしたあと、笑った。
治
侑
治
治は先に歩いていった。
ひとり残った侑は、夕焼けを見上げた。
伊織の顔が浮かぶ。
あの、何も考えてへんような笑顔。
侑
小さく呟く。
けど、その声は。 いつもの悪態より、ずっと優しかった。
コメント
1件
はい、読み終わりました……! 3話、すごく良かったです。「嫉妬」っていうタイトルがもう、読む前から胸に来るやつですよね。侑の気持ちの揺れが関西弁の軽妙さと一緒に描かれていて、特に「なんであいつにもすんねん」って自分でツッコむところ、めちゃくちゃ刺さりました。自分でも気づき始めてるのに認めたくない感じ、すごく伝わってきた……。治くんの「否定せぇへんのや」って最後の一言が逆に雄弁で、ここで終わるのエグいです。続きが気になりすぎます😭