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〝野山高校文化祭〟

この学校、「野山高校」の文化祭は 独自の〝3つの校則〟により 驚異の顧客リピート率を誇っていた

この学校は普通の学校とは 意気込みが違う

生徒達は膨大な時間を費やし この日を目標に学園生活を送る!

さあ、今日は文化祭だ

学園生活の全てを賭けた一日が 今、始まる‼

文化祭開会式、30分前

リョウタ

カシャッ

リョウタ

「よっしゃー‼」

リョウタ

「これで準備完了だー‼」

女子生徒

「やったー‼」

男子生徒

「間に合ったな‼」

出し物の準備を終え、 クラスが一気に賑やかになる

リク

「はぁ~」

リク

「疲れた…」

リョウタ

「リク、お疲れ」

リク

「今年は本当に頑張った」

リク

「良くやりきったよ」

リョウタ

「何言ってんだ?」

少し笑いながら、リョウタが言う

リョウタ

「今からが本番だろ?」

リョウタ

「まだまだコレからだぞ」

リク

リク

「そうだな」

リク

「だけど少し心配でさ…」

リョウタ

「?」

下を向いて、リクが言う

リク

「俺達のクラス、
 一番人数が少ないだろ?」

リク

「それにお客さんも
 毎年来て、目の肥えた
 人が多い」

リク

「少ない人数で、
 満足させる運営が
 できるかなって…」

リョウタ

「確かにな…」

リョウタ

「だけどその分、
 準備はどのクラスより
 頑張っただろ?」

リョウタ

「自身持とうぜ!」

リョウタ

「今年は行けるよ!」

リク

「はは」

リク

「だな」

リク

「何日徹夜したか
 分からないもんな」

リョウタ

「ま、日中はろくに
 作業出来ないしな」

リク

「ホント大変だったよ…」

リク

リク

「思い出したら…」

リク

「何かいける
 気がして来たー‼」

リクが顔を上げ叫んだ

リョウタ

「ははっ」

リョウタ

「だろ?」

リョウタ

「今年はいけるさ‼」

リョウタ

「転校したケイタの分も
 俺達が頑張らないと‼」

リク

「よし!」

リク

「ケイタが来たら絶対
 驚かしてやろうぜ‼」

一気に盛り上がり始める二人

リョウタ

「ああ!」

リョウタ

「今年こそは絶対
 俺らが取ろう!」

リョウタ

「野化け祭
 〝最優秀文化賞〟‼」

〝野化け祭〟

初年度、大幅な校則の改善を期に そう名付けられた文化祭は 今年度で第10回目となる

リク

「絶対やれる!」

リク

「何度目の挑戦だよ!」

リク

「一年間、
 この日のためだけに
 頑張って来たんだ‼」

普通の学校の文化祭準備期間など 精々、1ヶ月程度

だが、この学校は違う

野山高校の準備期間は1年間

つまり生徒達は1年間 常に文化祭の準備をしているのだ‼

女子生徒

「みんなー!」

女子生徒

「もう時間だよー‼」

キンコン、カンコーン

アナウンス

『まもなく
 開会式を始めます』

アナウンス

『生徒の皆さんは
 体育館に
 集合して下さい』

この準備期間の長さも 校則変更点の一つ

大きな変更点は3つである

リョウタ

「よし!」

リク

「行くか!」

一つ目

『1年間、文化祭準備期間を 設け、申請により宿泊を許可し 深夜での作業を可とする』

二つ目

『校内での火器の使用の 一切を禁止し、文化祭など祭日も この例外として認めない』

司会

『ではこれより
 各クラスの出し物の
 紹介に移ります』

司会

『まずは3年1組代表
 鈴木リョウタさん
 お願いします』

リョウタ

「はい!」

リョウタ

「僕たちは特に装飾に
 力を入れました!」

リョウタ

「テーマは…」

そして、3つ目

文化祭にて各クラス、 団体の出し物は全て…

リョウタ

「〝お化けの
 お化け屋敷〟です‼」

〝お化け屋敷のみ〟とする

リョウタ

「どのクラスの
 お化け屋敷にも
 絶対に負けません‼」

リョウタ

「今夜は最高の
 夜にしてみせます‼」

そう

この文化祭、野化け祭は 〝野山高校お化け屋敷文化祭〟の略

全クラス、全団体がお化け屋敷を行う 〝お化け屋敷〟だけの文化祭なのだ‼

翌朝

ケイタ

スタスタ

校門に1人の男性が 歩いてくる

ケイタ

「リョウタ、リク…」

ケイタ

「昨日は来れなくて
 ごめんな」

そう言うと男性は、持っていた 新聞紙を握り締めた

新聞にはリョウタ、リクの 名前が記載されている

ケイタ

「今日は11月1日…」

ケイタ

ケイタ

「昨日であの日から
 〝10年〟か」

男性の目の前には 焼け焦げた廃校があった…

10年前

そう

この文化祭、野化け祭は 〝野山高校お化け屋敷文化祭〟の略

全クラス、全団体がお化け屋敷を行い、

また、客も生徒も全て死者

〝お化け〟だけの文化祭なのだ

ケイタ

ケイタ

「じゃ、また今度な」

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コメント

2

ユーザー

なるほど、そういうことか! って納得できる素敵な物語でした 🙌

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