テラーノベル

テラーノベル

テレビCM放送中!!
テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

白紙に声を響かせて

一覧ページ

「白紙に声を響かせて」のメインビジュアル

白紙に声を響かせて

14 - 白紙

♥

662

2024年03月09日

シェアするシェアする
報告する

k n

部屋汚れちゃったね…w

k n

掃除しないと

俺の服も赤に塗れ 液体が滴っている

s m

その前に手当てしないとだろ

k n

あ……忘れてた…

先程まで強く痛んでいたはずなのに

どうしてだか今は虚しさで いっぱいになっていた

s m

道具とってくる

s m は食堂をあとにした

k n

…なかむ

k n

…きりやん

悲惨で

目を向けたくなくなる

k n

仲良くしたいだけじゃん…

疲れてしまった

俺のやっていることは 人形遊びにすぎない

使い物にならなくなったら

また新しいものを拾って

それを何度も繰り返す

人生

上手くいかないことばかりで

『不幸』と思ってしまうのは道理

俺は不幸者

s m

戻ったよ

救急セットを抱え静かな部屋に 声を響かせる

k n

片手じゃ厳しいから頼んでもいい?

s m

あぁ…やってみる

椅子に座って向き合い応急処置をした

その時間は2人とも黙り込んでいた

s m

これでいいか?

k n

大丈夫…じゃない?w

医療についての知識はほとんどないので いいのかはわからなかった

k n

……ねぇ

k n

提案があるんだけどさ

紫色の瞳がこちらを向く

k n

俺と一緒に─────

k n

しんでくれない?

この

人生という物語に

終止符を打つ

s m

…わかった

最初から物語なんてなかったかのように

俺たちは姿を消す

そして

言葉

色が

全て白紙へと戻る

木々に炎を上げさせ

周りに広がっていく様を見つめた

時期にこの屋敷も

生きた証も

消え去るのだろう

炎が屋敷まで到達した時

俺らは最上階から飛び降り 炎に身を包む

k n

今までありがとうな…w

透き通った雫を落とし

口角を上げている

s m

お礼を言われるようなことなんてしてない

共に過ごした時間は短く

俺は従っていただけ

k n

それでも…

k n

真っ直ぐ俺の事を見ていてくれた気がして

k n

嬉しかったんだよ

k n

否定せず

k n

肯定して

k n

今の俺を認めてくれて

k n

生きていて良かった…って思えた

不思議なものだ

心がふわふわとする

感謝とは温かいのか

人とはこんなにも美しいのか

笑顔とは切ないものなのか

近づく 死 を前に

初めての感情ばかりで

胸が熱くなった

そもそも感情はなかったはず

俺は 無 だった

k n

最期に ッ…褒めて くれない?

k n

今まで頑張ったな" ってさ"…

k n

これでよ"かったって ッ…

涙声で懇願する

俺は初めて彼と会った時の あの優しい笑顔を真似て話す

s m

頑張った…

s m

頑張ったよ

s m

行き場のない俺を拾ってくれて

s m

友達を失っても

s m

笑って楽しくしようとして

s m

お前は罪を許されるべき人間だ

s m

後悔なんて絶対にするな

s m

k n を恨むやつがいたとしても

s m

少なくとも俺はk nに感謝してんだ

s m

生きていた意味は間違いなくあった

k n は目を閉じて優しい声色で言った

k n

お互いに感謝してるってことだねw

s m

あぁ……

k n

そろそろ…かな

こちらへと誘うように 炎は揺れ動いている

s m

行くか…

自然と横に立つ彼と 手を握り合った

互いの顔を見つめ 息を合わせ

地から足を離した

猛スピードで落下していくのに

多くの記憶が蘇ってくる

『離...し"て " ッ...!!』

と 怯えた声

『じさつなんて...』

醜く裂かれていた身

『泣いてるの?』

ナイフを向ける狂気の香り

『友達な"んかじゃ"ない" ッ…!!』

信じたくなかった 真っ直ぐな瞳

『はい』

本当に聞いているのか分からないほど 繰り返された返事

k n

い" ッ~~…

死者は決して生き返らない

この死は俺なりの償い方だ

後悔しても変えることなどできない

生きる者だけに与えられた選択

k n が殴ったぁ〜!!

ぐすっ…ぐす…

俺なにもしてないもん!!

謝れよっ!

っ………

泣いてもだめなんだー

俺の母さんに言いに行こうぜ

いつだってそう

俺から人が離れていく

小さい頃から変わってない

大丈夫…ですか?

傷と痣まみれで

俺よりも大丈夫ではなかった人

みんな俺の事嫌いなの…

仲良くしてくれない

俺悪いことしてないのに!

母さんがね

殴り殴られの関係が真の愛だっていつも教えてくれるんだ

真の…愛…?

そうしないと人間関係はずっと不安定になっちゃうんだって

名前も知らない子の言葉を

信じ続けてきた

弱肉強食こそが

世界の中心

この作品はいかがでしたか?

662

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚