ー短編集ー

俺は

暗いところが大嫌い

だって

あの出来事が忘れられないから

俺は元々虐待されていた

母親に怒鳴られて

お兄ちゃんにサンドバックにされたり

父親とえっちしたこともあった

もちろん同意してない

嫌だった

俺の事よく触るし

殴るところめっちゃ悩んでるし

どこを怒るか悩んでたし

結構変なやつばっかで

本当に嫌だった

この話とどう繋がるかっていうと

この3人からされることは違うことだけど

ひとつだけ共通点があって

それは暗いところでするところ

なんでかって聞かれても困る

俺だってわかんないから

寝る時は困んないのかって？

なんでか知らないけど、なぜか寝る時は大丈夫みたい

停電とかは無理

夜道もなかなかきつい

怖くて泣きそうになることはたまにある

もう居ないのにね

安心してもいいのに

トラウマはそんな簡単に消えてくれないみたい

俺のもうひとつの過去

今俺は橙くんの家にいる

今日は橙くんと放送について話し合っている

まだ次の生放送でなにをするかが決まってないのだ

今の時刻は19時38分

放送まであとちょっとしかない

やっぱり紫くんがいないとまとまらない

このグループは紫くんがいなかったら終わりだ

グダグダな感じで生放送が始まった

無事に生放送は終わり沈黙が続く

俺達の枠が閉じ次の枠が始まった

ｺﾞﾛｺﾞﾛｺﾞﾛ

雷の音が近い

もしかしたら停電するかもしれない

まぁ、大丈夫…だよね？

フラグじゃないと思いたい

ﾋﾟｶｯ

ｺﾞﾛｺﾞﾛｺﾞﾛ

さっきまで見えていたものが一気に見えなくなった

怖い

もしかしたら橙くんも同じことするんじゃないかって不安になる

そんことない

だって5年間も一緒にいた仲間だから

わかってる

わかってるけど怖い

俺の声は震えていた

橙くんが俺の口元を触る

暗くて怖くて何も出来なくてあたふたしてたら急に橙が

何故か知らないけどギューッと抱きしめてきた

怖い

お父さんと同じことされる…

怖くて咄嗟に手と思われるものを叩いてしまった

信じられないこの言葉

橙くんはそう優しく言って許してくれた

図星だ

でもこんな恥ずかしいこと話せない