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次の日 俺は車で施設に向かった
助席にはるいも乗っている
るい
るいの表情は何かを決意した ように固かった
雨野(あめの)
るい
施設は俺の職場と反対方向に あって、車で20分ほどでつく
車から降りると、昨日電話したスタッフが待っていた。
先生
るい
るいは抵抗することなくスタッフのほうへ歩みよる。
俺はため息を一つして 車へ向かう
るい
雨野(あめの)
叫ぶように俺を呼んだるいが 俺の元へ戻る
雨野(あめの)
振り返らずきくと、腰のあたりにずしっと重みがくる。
るいが俺の体にひっついたのだ。
るい
雨野(あめの)
俺は後ろを向いてるいの頭をぽん、と触るとじゃ!と急いで車へ戻る
嬉しいようなまた会いたいような気になりながら俺は 家路を急いだ
るいと別れて数週間
俺はあれから家具を買い足し 家を増築した
いつも通り食事をテーブルに並べると玄関のチャイムが鳴る
雨野(あめの)
俺の目の前に小さな見覚えのある瞳(め)が笑う
るい
雨野(あめの)
あれから帰ったはずの るいはよく家に来るように なった
本人はなぜか俺の家の方が 居心地がいいらしく 先生も
先生
だとか
先生
と、呆れ気味に電話がくるほどだ
あまりにも毎日のように 連絡がくるものだから
雨野(あめの)
なんて、言ってしまったが 不思議と嫌ではなかった
この時から俺はすでに るいに対して"他人"という 目線がなかったのかもしれない