テラーノベル
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午後。 柔らかな日差しが街を包んでいた。ガラス越しに差し込む光が、静かな店内を淡く照らしている。
白い壁。 木目のテーブル。 ほのかに漂うコーヒーの香り。 カップの触れ合う小さな音。
カウンターの内側で僕は黒いエプロンを着て慣れた手つきでカップを並べていた
no.🌷
そう小さく呟く。エスプレッソマシンの低い音に紛れる独り言 このバイトを始めて三ヶ月。目的は単純だった
二年後、海外へ行くため
親の仕事で避けられない事情だ。自分ではどうにもできない未来。 だからこそ、今できることは限られていた
金を貯める。淡々と無駄なく。 感情を挟まずに
そのはずだった
カラン。 ドアベルが小さく鳴った。
no.🌷
言葉が途中でほんの僅か止まる。
オレンジ色の髪、光を受けて揺れる瞳、明るい足取り
et.🍫
えとさんだった
……ああ、やっぱり
胸の奥が小さく波打つ僅かな違和感 なんで毎回こうなるかな……
来店頻度が高いのは知ってる。 常連客なだけ。それだけのはずなのに視界に入った瞬間空気が変わる
no.🌷
そう思い込んでいつもの顔をした。
no.🌷
僅かに緊張で声が掠れた、 恥ず…
えとさんは僕の目の前のカウンター席に毎回座る。 この時間帯は女性の方が集団でランチに来る人が多いからカウンター席は空いていることが多い。
no.🌷
et.🍫
そうふにゃりと笑う。落ち着く…?それって… 少しばかり期待をする
et.🍫
…………ですよねぇ
わかってる。もう29にもなる男性にまだ21の女の子が恋をするなんて到底ないこと。 そんな展開…恋愛小説ぐらいだよ。
et.🍫
no.🌷
no.🌷
et.🍫
et.🍫
no.🌷
no.🌷
そんなわけない。一人一人好みを聞いて把握する。たった2年しかここにはいられないのにそんな面倒臭いことするわけない。でも、えとさんなら…えとさんだから覚えたい。この人の好みを
et.🍫
et.🍫
カウンターに肘を着いて口元を隠しながら言った。 ドクン。
……あーもう。 理解してしまう。僕、この人のこと好きなんだなぁって
静かに。確実に。じわじわと
2年後にはいなくなるくせに
no.🌷
それでも視線はどうしてもえとさんから離れなかった
コメント
1件
久しぶりの投稿嬉しすぎます😭😭 これからも投稿しますか🥹💖