主
nmmn注意⚠️ キャラ崩壊注意⚠️ 誤字脱字注意⚠️ 暴力表現過多⚠️ 年齢操作注意⚠️ 兄弟パロ注意⚠️ 関東組虐められ注意⚠️
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第1話 濡れた体操服の違和感
朝の教室は、ざわざわとした声と机を引く音に満ちていた。
窓から差し込む光は柔らかいはずなのに、らんにはやけに冷たく感じられる。
らんは制服ではなく、白い体操服姿で席に座っていた。
袖口はまだ乾ききっておらず、湿った布地が肌に張りついている。
──ついさっき。
下駄箱で上靴を取り出した瞬間、頭上からばしゃりと冷水が降ってきた。
見事に全身を濡らしたのは、上履きと一緒に仕掛けられたバケツの水だった。
と囁くのが耳に残っている。
らんは何も言わず、黙って着替えを取りに行った。
抵抗したらもっと酷くなると知っていたから。
同じクラスのいるまは、その姿を見て眉をひそめた。
いるま
いるま
いるま
軽く問いかける声は、努めていつも通りを装っている。
しかし目は真剣で、じっとらんを見つめていた。
らんは一瞬だけ視線を逸らし、小さく笑ってみせる。
らん
らん
言葉は軽く、けれど声の端は掠れている。
いるまは食い下がりたかった。
だが、らんの「何でもない」という言葉の壁が分厚くて、それ以上は踏み込めなかった。
いるま
納得していないのに、そう言うしかなかった。
一方、一つ下の階の教室。
なつとすちは席に着いたまま、周囲のざわめきに押し潰されそうになっていた。
背後から声が飛び、ノートのページを無理やりめくられる。
笑い声が混ざる。
なつは唇を噛んだ。
反論したいのに、声が出てこない。
自分が弱いせいで、からかわれる。
すちは小さく首をすくめて、ノートを取り返す。
だがページの隅に「バカ兄弟」と黒く殴り書きされていた。
兄ちゃんみたいに酷くは無い
でも、もし代われるのなら代わってやりたい
兄ちゃんの痛みに比べたら、俺たちの傷なんて浅いもんだ
そんな思いが胸を締めつける。
こさめは二人の様子を見て、机を叩いた。
こさめ
こさめ
小さな声だが、精一杯の勇気を込めて吐き出した言葉だった。
加害者は鼻で笑いながら囁く。
こさめは俯きながらも、ちらりとなつとすちを見た。
こさめ
その問いかけに、なつは無理に笑ってみせる。
なつ
なつ
だが、その目の奥の陰りは、こさめには見えていた。
みことは別の角度から二人を庇おうとした。
みこと
みこと
明るく笑いながら場を収めようとする。
一瞬、周囲の空気が和らいだように見えた。
けれど、加害者たちは「チッ」と舌打ちし、ノートを投げ返す。
ページの端が破れて、机に落ちた。
なつはそれを拾い上げ、声を震わせないように必死に堪えた。
兄ちゃんよりは、マシだ
俺らはまだ耐えられる
そう自分に言い聞かせながら。
放課後。
廊下を歩くらんの背中を、いるまが追いかけた。
いるま
返事を待つ声は、どこか切羽詰まっていた。
らんは振り返り、いつもの笑顔を貼りつける。
らん
らん
その笑顔の裏に潜む疲労と痛みを、いるまは確かに感じ取った。
けれど、それを指摘する言葉が喉の奥で絡まり、声にならなかった。
同じ頃、なつとすちは教室に残っていた。
こさめとみことが二人を囲むように座り込み、静かに話しかける。
こさめ
こさめ
こさめの声は柔らかい。
みこと
みことの笑顔は明るい。
けれど、なつは首を横に振った。
なつ
なつ
すちも俯いたまま、小さく
すち
と呟いた。
二人の言葉の影に、兄への想いが滲んでいた。
こさめとみことは顔を見合わせ、言葉を失う。
夜。
兄弟三人が布団に横になった時、すちがぽつりと呟いた。
すち
暗闇の中で、なつは強く拳を握った。
なつ
けれど、その願いは届かない。
明日もまた、兄は笑いながら「大丈夫」と言うのだろう。
その笑顔が砕け散る日が、すぐそこまで迫っていることを、誰も知らなかった。
第1話・了
主
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𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝♡20
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コメント
3件
3人とも辛すぎるって....、🌸🌸、それに加えて虐〇もでしょ...?ヤバすぎる
今回も最高でした!🌸くんどうなっちゃうんだろう...続き楽しみにしてます!!
らんくんに何かあるのかな?