主
nmmn注意⚠️ キャラ崩壊注意⚠️ 誤字脱字注意⚠️ 暴力表現過多⚠️ 年齢操作注意⚠️ 兄弟パロ注意⚠️ 関東組虐められ注意⚠️
主
主
主
第2話 沈む夜の叫び
夜のリビングは、蛍光灯の白い光に照らされているのに、どこか底冷えするような暗さがあった。
テーブルの上には食べかけの夕食が並んでいる。
味噌汁の湯気はとっくに消え、魚の切り身も乾きかけているのに、箸は倒れたままだ。
まるでこの場の空気をそのまま象徴しているかのようだった。
低く、湿った声が部屋を震わせた。
父の目は、最初かららんに向けられている。
鋭い光を宿した視線に、らんの背筋が硬直した。
らん
頭を深く下げる。
けれど謝罪の言葉が赦しに繋がらないことを、らんはもう知りすぎるほど知っていた。
椅子の脚がきしむ音が響き、次の瞬間、鈍い衝撃が腹を襲った。
息が詰まり、らんの体が大きく揺れる。
床に膝をついた瞬間、肺の奥からひゅうっと空気が漏れ、声にならない呻きが口からこぼれた。
らん
父の怒鳴り声が響く。
大きな手がらんの髪を鷲掴みにし、そのまま床へと叩きつけた。
頬に食い込み、鉄の味が口に広がる。
視界がぐらりと揺れ、天井の蛍光灯が何本にも滲んだ。
なつ
なつ
泣き叫ぶ声が耳を打った。
なつだ。
机を倒しながら飛び出してきて、父の腕を必死に引っ張っている。
すち
すちも小さな身体で父の前に立ちはだかっていた。
震える声は今にも消え入りそうだが、それでも勇気を振り絞っている。
振り上げられた腕が、今度は弟たちに向かう。
瞬間、らんの身体が反射的に動いた。
倒れ込んだままの姿勢から力任せに起き上がり、弟たちを覆うように庇った。
らん
らん
掠れた叫びが部屋に響いた瞬間、拳が背中に落ちる。
鈍い音と共に衝撃が骨に突き抜け、肺の奥まで震わせた。
呼吸が途切れ、らんの唇から苦痛の声が漏れる。
らん
なつ
すち
弟たちの叫びが遠くに聞こえる。
視界が滲み、耳鳴りの中で何度も「ごめん」と繰り返した。
この痛みなら、俺だけが受ければいい
それだけを支えに、らんは拳と罵声を受け止め続けた。
やがて父の荒い呼吸だけが残り、長い沈黙が降りた。
重苦しい時間の後、舌打ちと共に「もう寝ろ」の一言を残して父は部屋を出て行った。
ドアが乱暴に閉まる音が響き、再び静寂が訪れる。
散らかった食卓には、冷めきった味噌汁と倒れた椅子だけが残されていた。
なつ
なつが泣き腫らした目で覗き込む。
らんは震える手で弟の頭を撫で、かすかに笑った。
らん
らん
その言葉に、なつは首を振った。
なつ
なつ
声は涙で濡れて震えている。
すちも拙い手つきで濡れタオルを持ってきて、らんの口元の血を拭った。
すち
らん
らんの声は弱々しく、それでもはっきりしていた。
らん
らん
その笑顔は、痛みと疲労に押し潰されながら無理やり作られたものだった。
なつもすちも、そのことに気づいていた。
だけど、どうすれば兄を救えるのか、答えを見つけられずにただ泣くしかなかったのが、堪らなく悔しかった。
第2話・了
主
主
𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝♡30
主
主
コメント
6件
🌸くんがいいお兄ちゃんすぎて感動
まじで作風とか言葉遣い、表現好き
点数が悪いからって殴ることは無いでしょうよッッッ!! ちゃんと弟達を守るってことはほんとにいいお兄ちゃんすぎるよ🌸🌸、