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僕は、必死に走り続けた。
足がどんなに痛くても、走り続けた。
貴方の、アスクレー様の優しさを感じたかったから。
僕は、走り続けてとある屋敷に着いた。
大きな屋敷には、ヴィーナスハイドという文字があった。
それもそうだ。アスクレー様は
人間界や、天界を治める " 神様 " みたいな存在だからだ。
_とことこ_
僕は、しーんと人気のない屋敷の中に入った。
入っても、やはりアスクレー様はいない。
凄く賑やかな雰囲気が嘘みたいに、変わり果てていた。
僕は、居ないと分かっていても、屋敷の中を探索した。
_…がちゃっ_
僕は、とある部屋に入った。
そこには、家族写真が飾ってあったり
ぬいぐるみが置いてあったり…そして、" 魂のあるぬいぐるみ " があった。
_ばさっ…_
突然、窓から白い羽が生えた人影が現れた。
その人影は、僕に驚きながらも、安心したような顔をした。
僕は、色んな感情が込み上げて、目から涙が溢れてしまった。
だって…
" アスクレー様 " に会えたから__。
僕は、アスクレー様に会った後
少し雑談をしていた。
でも、そんな時間は短かった。
アスクレー様は、慌てるようにして
僕の頭を撫でた。
と、言い、窓から飛び立つようにどこかへ行ってしまった。
僕は、止めようとしたが、言葉が喉で詰まってしまい行ってしまうアスクレー様の
姿を見ることしか出来なかった。
…僕は、魂のあるぬいぐるみ を持って、屋敷を出ていった。
この日僕が見た空は、
希望に満ち溢れて、誰にも負けないくらいに輝いて見えた。
僕は、もし、こんな風に生きていけたら…
なんて、届かない夢の願いを
この星空に捧げた。
もう、この日の出来事は、記憶にない。
これも、
この、 " 紋章 " のせいなのかもしれない。