AM3:00
彼女
彼女
彼氏
彼氏
彼女
彼女
彼氏
彼女
彼氏
彼氏
彼女
彼女
彼氏
彼氏
彼氏
彼女
彼女
彼女
彼女
彼女
彼氏
〜〜〜〜〜〜〜〜〜
彼氏
今日も彼女と深夜まで長電話 をしてから眠る
彼女とは3ヶ月前、マッチング アプリで知り合った
現在、大学生で俺より2個年下だ
社会人の俺は毎日、電話が終わって から眠り仕事に行く
その生活が1ヶ月くらい 続いている
初めての彼女だった事もあり俺は 彼女にひたすら尽くした
なぜなら、恋愛の方法が 分からなかったのだ
彼女が「会いたい」と言ったら すぐさま会いにいき
彼女が深夜に電話を掛けて来たら 彼女が眠るまで電話に 付き合ってあげる
恋愛経験の無い俺にとっては それが「恋人」なのだと信じていた
彼氏
彼氏
彼女はいつも不安がっていた
大学生…ひとり暮らし…知らない土地知らない人
18歳の普通の女の子なら "そう"なるのは当然だった
だから俺は彼女を不安にさせない ようにひたすら頑張った
彼女が傷つかないように先回りして 道に落ちてる石を拾ってあげて
彼女が欲しい言葉をパズルみたいに 探して見つけて言ってあげて
彼女が不安にならないように夜遅く まで電話に付き合ってあげて
仕事でミスが増えても、毎日ぼーっとする時間が増えても……… ……携帯を開くのが 怖くなっても…
全ては彼女のため
彼氏
彼氏
彼氏
俺はこの子の理想の彼氏「役」を 演じてるみたいだった
なぜか、彼女の欲しい言葉は すぐに分かったし、その理由も 薄々感づいてはいたが
その事は俺の心の中に留めておいた
俺の心は日々、やつれていった
でも「役」から降りる事は出来なかった
俺が降りてしまったら、彼女を 悲しませる事になるし
………なにより 本当の俺を見せてしまったら 彼女に捨てられてしまうんじゃ ないかと心配だった
彼氏
彼氏
彼氏
彼氏
彼氏
今週のお題「眠れぬ夜」
第一部完
彼女
彼氏
私には完璧な彼氏がいる
いつも優しくて、私のわがままを聞いてくれて、私の欲しい言葉を掛けてくれて、あと絶対に怒らなくて私の事を肯定 してくれる
いつも大好きって言ってくれて、泣いたら慰めてくれて、いつも私の事を気にかけてくれて、どんな事があってもずっとそばにいてくれる
………
私もバカじゃない
彼氏が日々、やつれていってる 事は分かっていた そして、それが私のせいだとも
でも、私はその事から目を背けて見ない振りをした
寂しくて、寂しくて、人に依存しないと 生きていけなかった
大学生のひとり暮らしがこんなに 辛いとは思わなかった
彼女
彼女
彼女
彼女
彼女
彼女
彼女
彼女
彼女
寂しさを解消する為にマッチングアプリ を始めた
すると、登録しただけでたくさんの いいねが届いた
世の中にはこんなにも"そういう" 男がいるのだと少し嫌悪した
その中からヤリモクを除いて 真面目そうな男性を選んだ
"その人"は今まで一度も彼女が出来た 事が無かったらしい
私の事を大事にしてくれて、私の話を いっぱい聞いてくれた
だから、その人にどんどん依存して 深夜でも構わず電話した
おかげで、その人と話してる間 だけは寂しさが紛れた
彼女
彼女
でも…私はその人の事が本当に 好きなのか分からない
多分、私は"好き"と"優しさ"を勘違い しているだけだ
タダで話を聞いてくれるカウンセラー 代わりにその人を利用している …だけ
一度も彼女が出来た事が無いその人 の自信のなさをいいように 使っている…
私は酷い女だと思う
それでも「孤独」には抗えなかった
彼女
余計な事を考えたせいで寂しさと 不安が募っていく
人間は一人で生きていけるほど 強く出来ていない
迷惑だと分かっているがそれでも 電話しないと気が済まない
彼女
応答なし
彼女
応答なし
彼女
応答なし
彼女
彼女
応答なし
彼女
応答なし
彼女
応答なし
彼女
応答なし
彼女
応答なし
彼女
応答なし
彼女
彼女
彼女
彼女
彼女
彼女
応答なし
彼女
応答なし
彼女
応答なし
彼女
応答なし
彼女
応答なし
彼氏
彼氏
彼氏
彼氏
彼氏
応答なし
彼氏
応答なし
彼氏
応答なし
今週のお題「眠れぬ夜」
第二部完
コメント
2件
今回はテーマをあまり決めずに書いたんですが、強いて挙げるとすれば「孤独感&寂しさ」ですかね。 これは大学時代の実体験を少し小説に落とし込んでいます。