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抗体人間シリーズ−現在編−

第44話 - 偶然の一致

2019年04月01日

#現在編

鹿王院琥珀

御子柴

そろそろアイツらは捕まっている頃か...

御子柴

さて、次は

バッ‼︎

御子柴

ムグッ⁉︎

燐堂

ど、どうしてここが分かったの？

黒野

親切な女が教えてくれたんだ。

燐堂

親切な女？

御子柴

名前は教えてくれなかったが、白髪で褐色肌の女だ。

燐堂

待って、それってまさか...

黒野

ああ、朱音を“連れ去った女”だ。

蘭丸

妹さんは無事なんすか？

黒野

あの女が言うには、“シェルターのような場所”に居るらしい。だから安心していいとのことだ。なぜ教えてくれたのかは知らないけどな。

蘭丸

それは良かったっすね。

黒野

あとお前らに言いたいことがある。

燐堂

？

黒野

悪かった‼︎自分勝手な行動でお前らに迷惑を掛けた。許してくれとは言わない、ただ謝りたかったんだ。本当にすまなかった‼︎

燐堂

バーカ、もういいわよ。

黒野

えっ...

黒野

で、でも俺は...

蘭丸

いいんすよ。黒野君のおかげで化け物に殺されずに済んだわけっすから結果オーライっすよ。

燐堂

あと多分アンタがいてもいなくてもニーナの死は避けられなかったと思うし...

蘭丸

...そうっすね。

燐堂

さあ‼︎気分を変えて周辺の化け物を倒すわよ‼︎

黒野

あ、もうそれは俺がやっといたぞ。

燐堂

ええええっ⁉︎

燐堂

そ、そう。なら安心だわっ‼︎

蘭丸

なら御子柴君を倒すこと、これが今の俺達の目標っすよ。

燐堂

それじゃあ、パパッと終わらせちゃいましょっ‼︎

燐堂

...で？

御子柴

ムグッ‼︎はにひてんだっ‼︎ははくおへをはふへろっ‼︎

燐堂

何で御子柴が縛られてるのっ⁉︎

ああ、それは私がやっといた。

蘭丸

おや、久しぶりっすね。生きててよかったっす。

翠

相変わらずテメェは心がこもってねーな。

蘭丸

気のせいっすよ笑

燐堂

でも一体どうやって御子柴を拘束したの？

翠

私達が御子柴を止めるように大将から命令をされたからコイツを探してたら偶然テメェらの雑談と遭遇したんだよ。

燐堂

大将って...凛に？なんで？

翠

詳しいことは私にも分からねぇ。でも大将の命令は絶対だからな。

黒野

それでその後ろのちっこい奴らは誰だ？

妹分A

ああん⁉︎誰がちっこいって⁉︎

妹分A

槐さん‼︎コイツらに目に物を見せてあげましょうよっ‼︎

妹分B

おいコラ、妹分Aはまず短気なところをなおしなよ。

槐

そのとおりだ。妹分Aはすぐに怒らないで妹分Bのように冷静に対処することを覚えろ。

妹分A

な、なんで私だけ...

槐

失礼しました。私は姐さんの副総長の辻槐と言います。コイツらはその妹分の一部です。

槐

あとちっこいのは事実ですが私達の仲間なのであまり侮辱しないでいただきたい。

黒野

...悪かった。訂正する。

翠

で？この後どうすればいいんだ？コイツから何か聞き出せばいいのか？

燐堂

凛はなんて言ってたの？

翠

何も。ただ捕まえておけとだけ言われたが...

御子柴

ムグーッ‼︎はふへ‼︎はふひやがへーっ‼︎

翠

とりあえずうるせーから黙らせとくか。

やめろ。

翠

あ？誰だっ‼︎

琥珀

私だ。

翠

誰だよ。

蘭丸

あっ‼︎鹿王院さん、お久しぶりっす‼︎

翠

おい、私と態度全然ちげーじゃねーか。あ？

黒野

お前...一体何の用だ？

琥珀

貴様らに“真実”を伝えに来たんだ。

燐堂

“真実”...？

琥珀

貴様らがずっと何よりも追い続けてきた“真実”をな。どうだ？聞きたいか？

燐堂

...その前にひとつ聞いてもいい？

琥珀

なんだ？

燐堂

どうして今なの？どうして今、私達に“真実”を伝えようと思ったの？

蘭丸

偶然の一致だろう。

燐堂

偶然の一致...？

琥珀

私はそろそろ貴様らに“真実”を伝えようと思った。反対に貴様らはこの場所に関係者のほとんどが集まった。ただそれだけだ。

柚葉

あ、あの〜...

蘭丸

おや？君は...

柚葉

いつも姉がお世話になっています‼︎

蘭丸

柊さんの妹さんっすか‼︎どうしてここに？

柚葉

琥珀さんが私を保護してくれたんです。

蘭丸

鹿王院さんが？

琥珀

何か問題でもあるのか？

蘭丸

いや、別に...

燐堂

あれ？凛が来てないじゃない。

琥珀

凛は遅れて来るそうだ。

琥珀

さて、雑談はこれくらいにして貴様らに“真実”を話してやる。覚悟して聞け。

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