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四人の視線を浴びながら、麗央はベッドの上で小さく身体をすくめていた
逃げ場はない
そんななかで、静かに、蓮が口を開いた
蓮
淡々とした声だった
低く、揺るがない。だがその響きには、明確な圧があった
蓮
蓮
麗央は目を見開く
意味がすぐには飲み込めなかった。けれど、その声が本気であることだけは感じ取れた
麗央
蓮
蓮は微動だにせず、まっすぐに麗央を見据えていた
目は、決して怒っていない。優しくもない。ただ、事実を確認するような口調
冷たい沈黙の中で、麗央の思考は高速で渦を巻いた
……選んだら、片方だけで済む……?
いや……違う……
どっちにしても、俺に“拒否権”なんてない
だったら……
麗央
蓮
麗央
思わず声が漏れる
麗央
すると次の瞬間、蓮の拳が鳩尾に叩き込まれた
麗央
胃の奥が跳ね上がり、吐き気がこみ上げる
蓮
朔矢
それを見ていた朔矢が嬉しいそうに言う
朔矢
朔矢
朔矢
その場にいた全員が驚いた
しかし、3人とも了承したらしい
零斗
零斗
朔矢
朔矢
"別に"という一言なのが余計に怖い
龍牙
そう言うと、龍牙は蓮の方を見る
蓮
蓮
朔矢
"分かってるな?"この意味が俺には全く分からない
けど、4人の中ではこの一言でも何かが通じ合っていることは理解できた
零斗
そう言うと、あっさり3人はその場を後にした
バタン
3人が去って、少しだけ安心した
けど、朔矢の考えが全く読めない
そんな事を考えていると……
朔矢
朔矢がゆっくりと歩を進める
麗央はベッドの上で身をすくめ、じっと彼を見上げた
朔矢
朔矢
朔矢
笑ってる。でも、どこまでも不穏だった
朔矢
朔矢が腰を屈め、顔を近づけてくる
息が触れる距離
その目は、獲物を見つけた捕食者そのものだった
朔矢
朔矢
そう言って、朔矢はそっと麗央の手首をつかむ
ぎゅっと強く、骨が軋むほどに
朔矢
朔矢
麗央
朔矢
朔矢は、ぐいと麗央の身体を引き寄せる
その動きに抵抗する力は、もう残っていなかった
……なんで、俺ばっか、こんな……っ
助けなんて来ない
どこにも、出口はない
逃げようとした罰は、これだった
でも――
誰かに触れられるのが……こんなに、怖いなんて……
涙がにじむ
それを見た朔矢が、ふっと笑った
朔矢
その指が、涙の軌をなぞる
指先の温度だけが、やけに優しくて――そこが、また怖かった
朔矢
朔矢
朔矢の声が、耳の奥に突き刺さるように響いた
だいふく
だいふく
コメント
6件
見忘れてましたごめんなさい(。>_<。)最高です👍
えぐっ気になりすぎる、
続きが見たい!