私は、家族が大好きだ。
だから、家族がいなくちゃ生きている意味もない。
……そのはずだったんだけど。
水野 楓
母
水野 楓
母
水野 楓
今日、私は朝早く起きて、お母さんと弟と、そして起きない妹にご飯を作る。
水野 蓮
私が食事の準備でバタバタしていると、その音のせいで弟が起きてきた。
水野 楓
水野 蓮
水野 楓
私は弟と軽い口喧嘩をしながら、釜戸に火を炊く。
母
母は、ボソリと呟いた。
水野 楓
水野 蓮
そう、妹の優菜は、みんなで家の裏にある山に山菜を取りに行った日に熊に襲われたっきり、目を覚まさないのだ。
水野 楓
母
水野 蓮
水野 楓
私は、何か心の中で突っかかる気がしたが、気のせいだと自分に言い聞かせ、釜戸に向き直った。
水野 楓
母
水野 蓮
私は、妹が熊に襲われた日に採ってきた山菜と白米で、お雑炊を作った。
水野 楓
母
水野 蓮
2人は、一斉に雑炊を口に運んだ。 その様子を、私はドキドキしながら見つめる。
水野 楓
水野 蓮
母
水野 楓
私は、美味しそうに雑炊を頬張る2人の様子を微笑ましく思った。
ふと、私は隣の部屋で寝ている妹のことが気になり、席を立った。
水野 楓
母
襖を開けて、隣の部屋に入る。
水野 楓
水野 楓
私が何を言っても、優菜はビクともせずに深い眠りについている。
水野 楓
私はそっと襖をあけ、母と蓮がいる部屋に戻った。
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お 〜