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初めて人を殺めたのは十二歳の時でした。

まま、

どうしたの?

あのね、きょう、ようちえんでままとぱぱのにがおえかいたの!

、そうなの、上手ねぇ!

何時も母さんは父さんの話をすると少し顔が曇った

えへへ!

あの頃はまだ気づいて無かった

しょーよー!あそぼー!!

うん!!

幸せだった。

親にも友達にも恵まれて幸せだった。

あの日までは

翔陽

どうしたの?ぱぱ!

だけど、どういうものにも終わりはある。

ちょっと、お出かけしようか

うん!おれおでかけだいすき!

そうだね…

何時もより様子が可笑しい父さんに気づかなかった。

ぱぱ、ままは、?なんで、?

ままはね、お空に行ったんだ

かえってこれないの、?

ごめん、ごめんな

そう言った父さんの目は黒く濁っていた。

そこから父さんは狂っていった。

俺が十一歳になった時からはもっと酷かった。

糞が!お前がアイツの代わりに死ねば良かったのに!!

毎日暴言を浴びせられ、暴力なんて当たり前、酷い時には熱湯を浴びせられる事だってしばしばあった。

ごめんなさい”ごめん”なさい”!!

謝っても謝っても耐えない暴力、暴言

もう嫌になって、初めて家を出た。

何も持たないで夜中の2時過ぎ、父さんが寝静まったことを確認して。

ねぇ、大丈夫、?

そこで出会ったのがお嬢だった。

(キレイな子……)

あ!もしかして迷子?

…違う

じゃあ、なんでこんなとこにいるの?

…父さんから逃げてきた

そうなの?私も!

当時のお嬢は今よりも元気でやんちゃだったっけ

え!翔陽って私より2歳も年下なの?

そうだけど、

翔陽って大人っぽいんだもん!

背もちっちゃいし!

ちっちゃくないし…

そう?

そう

そうだ!

ビクッ

家に来なよ!

そのお父さん怖いんでしょ?

…行かない

えー、なんで!

じゃあ、今度!

今度家に来て!

わかった…

…でもやっぱおうちいこーよ!

逃げて来たんじゃないの?

うん、でも翔陽とは違う理由だよ?

寝れなかったから追いかけっこしてた!

何それ笑

あー!笑った!

あ!潔子いた!

あ、父さん!

もう、探したんだからな!

ごめーん笑

その子は?

お友達!

そっか!

お名前は?

日向…翔陽……です

そっかそっか、翔陽君はなんでここに居るの?

……

お父さんから逃げてきたんだって

!なんで?

………

…、じゃあ翔陽くん!これ、うちの電話番号だから!

困った事があったらここに電話してね!

…うん、

翔陽またねー!

うん、またね、潔子ちゃん

その日は寝れなかった

十二歳になった。

父さんはかわらないままだった。

でも、楽しい事も少なからずあった。

友達も出来ているし、何よりお嬢と遊んでいる事が多かった。

ある日、俺は父さんを殺した。

雨が降っていた日曜日だった。

何時も通り殴られてた

はずだったのに。

突然ナイフを取りだして

「お前なんか、死んじまえ!!」なんて言いながら斬りかかってきた。

だから1階に戻って、キッチンに隠れた。万が一の為に包丁をもって。

何度も死んでしまうと思う様な事はあったけれど、これ程酷くはなかった

数分たった時、見つかってしまった。

思い切り肩を切られた。

痛くて痛くてたまらなかった。血がドクドクと流れていて。

その後の事は今でも良く覚えていない。

気が付いたら目の前に死体があって、

ただ、俺がコイツをこんな肉塊にしたって事だけが分かっていて。

そこから展開は速かった。

もしもの時の為にと貰ったあの時の連絡先。

その父さん"だった"ものから携帯を奪い取り、連絡して、

その時に俺は鮫島組のことを知った。

これからはお前も家族だからな!

これから宜しくなー!

可愛い!

これから宜しくね、翔陽!

う、うん

一緒に堕ちていこう。

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