テラーノベル
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初めて人を殺めたのは十二歳の時でした。
昔からずっと母さんは父さんの話をすると少し顔が曇った。
あの頃はまだ気づいて無かった
幸せだった。
親にも友達にも恵まれて幸せだった。
だけど、どういうものにも終わりはある。
何時もより様子が可笑しい父さんに気づかなかった。気付けなかった。
そう言った父さんの目は黒く澱んでいて、伽藍堂の様だった。
そこから父さんは狂っていった。
俺が十一歳になった時からはもっと酷かった。
毎日暴言を浴びせられ、暴力なんて当たり前、酷い時には熱湯を浴びせられる事だってしばしばあった。
謝っても謝っても耐えない暴力、暴言
嫌になって初めて何も言わず家を出た。彼処にあの子がいるから___。
この子が清水潔子だった。初めて会った時の事は覚えていないけれど、いっぱい話して遊んだ事が嫌でも脳裏に焼き付く程に覚えている。
お嬢の明るく無邪気な声音が俺を救ってくれて、それだけで満たされていく。あの時の救いはお嬢だけだった。周りも皆離れていってしまったから。
父の暴力などの事は言ってある。だが警察に言おうにも証拠が無いもので動いちゃくれなかった。だから耐えて耐えて耐えまくった。お嬢と話すだけの為に。今思うとこの頃にはもうお嬢に依存していたんじゃないかな、とも思う。
その日は寝れなかった。
十二歳になった。
父さんはかわらないままだった。
家に居たなら楽しい事など一つも無い。
俺は父さんを殺した。
雨が降っていた日曜日だった。
会話は覚えて無い。突然怒り出して包丁を取りだして襲いかかってきて。
だから1階に戻って、キッチンに隠れた。万が一の為に果物ナイフをもって。
何度も死んでしまうと思う様な事はあったけれど、これ程酷くはなかった
数分たった時、見つかってしまった。
思い切り肩を切られた。
痛くて痛くてたまらなかった。血がドクドクと流れていて。
その後の事は今でも良く覚えていない。
気が付いたら目の前に死体があって、
ただ、俺がコイツをこんな肉塊にしたって事だけが分かっていて。
家から離れて俺がやったのに怖くて何かから逃げている気分だった。
何故かお嬢の所へ走っていって
その時の事もぼんやりとしていてはっきりとした記憶は今も無い。
おまけ
そう言いながら食べたショートケーキは甘くて仕方が無かった。
コメント
4件
よくやった翔陽!!!これで父親殺ってなかったら私が殺りに行ってたわ危ない危ない
感動(T ^ T) すごく続き楽しみです(((o(*゚▽゚*)o)))