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美夜子
幸貴
美夜子
幸貴
幸貴
美夜子
最近、彼の様子がおかしい。
成り行きで付き合い初めて、早3年。
私は26歳で、彼は30歳。
お互いにそろそろな年頃なんだけど、
……やっぱり、私が一方的に好きなだけで、彼は何とも思っていないのかもしれない。
だって酔った勢いとは言え、先に告白したのは……、
私、だから
幸貴
美夜子
美夜子
幸貴
美夜子
幸貴
美夜子
美夜子
美夜子
美夜子
幸貴
一息溜め息をついて、彼が立ち上がる。
そしてなにも言わず、部屋を出ていってしまった。
……ほら、やっぱりそうじゃない
こうやって何でもネガティブに考えてしまうところも、
酔うとまるで別人のように、彼に限らず誰かに甘えてしまうところも、
私が、彼の笑顔を好きって、例え行為中でも思った事を口に出してしまう癖も、
みんな、みんな、……この3年間は、
彼の人生にとって、今までで一番の重荷だったのかもしれない。
そう、思ったら、本当に泣けてきた。
彼がいなくなった部屋で、大粒の涙を溢しながら、やっぱり大好きな彼の事を想いながら、
幸貴
美夜子
ぐっ、と抱き締められて、彼の体温が私の全身を包む。
え、何で、さっき、部屋を出ていったんじゃ……??
そうは思っていたが、嗚咽で言葉にはならず、うえっ、と変な声が出てしまうだけ。
幸貴
美夜子
幸貴
幸貴
美夜子
そう言って、彼が私の大粒の涙を優しくキスで拭ってくれて、
一瞬、きゅっと目を瞑っている間に、首元にを何か違和感を感じた。
美夜子
幸貴
美夜子
美夜子
ネックレスに付いていた指輪は、アクセサリー用としてよく見る大きさではなくて、
軽く宙に掲げた状態で試しに指を通してみると、
なんと、見事にすっぽり嵌まった。
幸貴
幸貴
美夜子
幸貴
美夜子
そう俯いて答えたら、また抱き寄せられて、今度は一緒にそのまま横に倒れこんだ。
顔を上げると、彼は今までに見たことがないくらい、切なそうに私を見ていた。
幸貴
幸貴
幸貴
美夜子
幸貴
幸貴
幸貴
美夜子
美夜子
幸貴
美夜子
美夜子
幸貴
美夜子
美夜子
美夜子
幸貴
幸貴
美夜子
美夜子
幸貴
幸貴
幸貴
美夜子
私の嫌味を軽く笑いながら、ぎゅっと引き寄せられて、耳元で囁かれる。
出会えてよかった、
これからも、俺の隣で支えて欲しい。
……愛してる。
彼に言い切られる前に、私は先手を打ってキスで応じたけれど、
後日聞いてみたら、男としては最後まで言わせて欲しかった、と冗談めかしに笑いながら教えてもらった。
たとえ鈍感でも、
お互いに気持ちが通じあっている事くらいは、
言葉じゃなくても、伝わってほしかったから。
Fin.