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その日のバイト終わりに
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俺はたっつんを呼び止めた
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緊張で真っ直ぐ彼を見られないけど
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そう言って近くの喫茶店へ俺を連れていってくれた
適当に飲み物を頼んで、本題に入った
テーブルの上に、あの日使った検査薬。
たっつんの表情が、驚きと困惑に変わる
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言葉が途切れてしまう
頭の中で何度も練習したはずの
用意したセリフが消えていく。
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沈黙が重くのしかかる
たっつんは何も言わない。
ただ、検査薬をじっと見つめている。
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俯いた俺の目に、熱いものが込み上げる
彼の反応が怖かった。
拒絶されるのがなにより怖かった。
しかし、その時
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たっつんの声は、予想に反して優しかった、
俺が顔をあげると、たっつんは少し困ったように
けれどどこか嬉しそうに笑っていた。
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彼の言葉に、心臓の鼓動が速くなる
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たっつんは俺の手を取り、そっと握りしめてくれた
その手はあの日、クリームソーダを 零してしまった時と同じように
温かかった。