テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
rara🎼
nmmn注意⚠️ キャラ崩壊注意⚠️ 誤字脱字注意⚠️ 翠様虐められ注意⚠️
rara🎼
rara🎼
rara🎼
午後、保健室のカーテンがふわりと揺れた。
すちはスケッチブックを膝に乗せ、今日も何かを描いていた。
そのページには、小さなマーク。
丸く柔らかな線で構成された、まるで“ひだまり”のようなデザインだった。
すち
誰に言うでもなくつぶやいたとき、保健室のドアが開いた。
生徒
見知らぬ制服の生徒が立っていた。
同じ六奏学園の制服だが、すちのクラスの顔ぶれではない。
生徒
奥のベッドから、らんが顔を出した。
らん
らん
らん
すちは小さく頷き、スケッチブックを閉じて席を立った。
その生徒は、静かにベッドへ入りながら、保健室を見回した。
壁に飾られた小さな絵や、ティーカップ、カーテン越しの優しい光。
そして、掲示板に貼られた一枚のマークに目を止めた。
生徒
らんが柔らかく笑う。
らん
らん
生徒
生徒
その言葉に、すちはそっと顔を上げた。
すち
次の日、社会の時間。
いるまがホワイトボードに大きく書いた言葉は「つながる」という単語。
いるま
いるま
すちは、昨日の生徒の顔を思い出していた。
すち
いるま
いるまが不意に言う。
いるま
いるま
すちは言葉に詰まりながら、小さく
すち
と返した。
英語の時間、みことは「Message(伝える)」という単語を黒板に書く。
みこと
みこと
みこと
すちは、頷きながらノートにメッセージマークのアイディアを描いた。
理科の時間は、らんが「植物のホルモンと環境応答」について話していた。
らん
すち
らん
らん
すちはその言葉に、言葉にならない安堵を覚えた。
午後の数学では、こさめが「空間図形と重心」の説明をしていた。
こさめ
こさめ
こさめ
こさめ
すちは、ゆっくりと息を吐いて答えた。
すち
すち
こさめ
こさめ
こさめ
放課後。
すちは掲示板の前に立ち、飾られたマークを見つめていた。
らん
すち
すち
その言葉に、いるまがぽつりと言った。
いるま
いるま
そのころ、教室。
すちの机の上には、黒マジックで雑に書かれた「落ちこぼれ」の文字。
いじめっ子
ひとりの生徒がぽつりと言ったが、他の者は知らんふりをした。
だが、その沈黙には、微かな揺れが生まれ始めていた。
すちはスケッチブックの隅に、あのマークを清書して、ページの下にこう書いた。
誰かに届いて、誰かが笑ってくれたら、それだけで充分だ
今のすちは、それを本気で思っていた。
第17話・了
rara🎼
rara🎼
𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝♡180
rara🎼
rara🎼