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テラーノベル(Teller Novel)

第一話【恋の発覚】

日向翔陽

ふぅ・・・疲れた~!!

谷地仁花

お疲れ様っ、日向!

日向翔陽

あぁ谷地さん、ありがと!

谷地仁花

今日も頑張ってたね~、
ほんと日向の体力が羨ましいや。

日向翔陽

俺なんてまだまだだよ、
先輩たちの方がもっと体力あるし!

日向翔陽

皆に追いつくためにも、
俺もっと頑張らなきゃ!

谷地仁花

ス、ストイックだね・・・日向。

谷地仁花

あんまり無理しちゃ駄目だよ?

日向翔陽

は~い。

俺は日向翔陽。

烏野高校排球部の一年生だ。

今日は本来であれば部活はオフだったけど、 俺は自主練がやりたくて体育館に来た。

そしたら、丁度良く谷地さんも居て 練習してるとこを見てもらった。

谷地仁花

・・・日向、私飲み物買ってくるね!

日向翔陽

ん、行ってらっしゃ~い!

谷地仁花

・・・はぁっ。

谷地仁花

日向、今日もかっこよかったぁ・・・。

谷地仁花、16歳。

最近、バレー部のマネージャーになった。

そして私は、その部員の日向が好きだ。

谷地仁花

もし、こんな事言ってるのがバレたら・・・。

谷地仁花

きっと日向、引いちゃうだろうな・・・。

谷地仁花

・・・嫌われ、ちゃうのかな・・・。

"好き"という気持ちは本当だ。

本人に伝えようと思えば、 いつだって伝えられる覚悟はある。

でも、いざこの気持ちを伝えて 引かれたり嫌われたりなんてしたら。

そう考えると、怖くなってしまう。

谷地仁花

そういえば、日向って好きな人いるのかな・・・?

谷地仁花

もし居ても、どうせ私じゃないだろうけど・・・。

そんな事をぶつぶつ呟きながら、 私は自販機のボタンを押してスポドリを買う。

谷地仁花

んっ・・・はぁ・・・。

谷地仁花

何だか、いつもより味が薄く感じるな・・・。

谷地仁花

いや、考えすぎだよね・・・。

いろいろ考え込み過ぎて、 きっと頭が回ってないのだろう。

谷地仁花

体育館戻ろ・・・。

私は少し早足で体育館へと戻った。

谷地仁花

ふぅ・・・早く戻らなきゃ。

(誰かの声)あ、あのっ、日向君!

谷地仁花

・・・?

谷地仁花

誰か、いる・・・?

私は、体育館を死角から覗いてみる事にした。

日向翔陽

うおっ、びっくりしたぁ。

日向翔陽

こっちに女子が来るなんて珍しいね、
なんか用事でもある感じ?

女子A

あ、あの、日向君に伝えたい事があって・・・。

日向翔陽

え、俺に?

谷地仁花

(嘘・・・ま、まさかね・・・。)

女子A

・・・日向君の事が、好きですっ!

女子A

私と、付き合ってくれませんか・・・?

谷地仁花

(・・・うげ、やっぱり・・・。)

谷地仁花

(日向、お人好しだからな~・・・
あっさりOKとかしちゃったりして。)

日向翔陽

あ~・・・ごめんっ、俺好きな人いるんだ!

女子A

えっ・・・?

谷地仁花

(・・・え?)

谷地仁花

(日向好きな人いたんだ、
・・・初めて聞くかも。)

女子A

そ、それって・・・五組の、谷地さん・・・?

谷地仁花

(・・・えっ!?)

谷地仁花

(なんでそこで私が出てくるの!?
絶対違うからやめてってば!!)

日向翔陽

えっ、凄いねよく分かったね!

日向翔陽

谷地さんって優しいし、勉強もできるし、
誰にでも優しくできる心の持ち主だし!

日向翔陽

だから好きなんだよね~、谷地さんの事!

谷地仁花

・・・。

・・・今聞いていた言葉が、 私にとってどれだけ嬉しい事か。

最初聞くと信じられないけれど、 私の話をしている時の日向の顔を思い出すと・・・。

谷地仁花

は・・・はわわ・・・。

谷地仁花

やばっ・・・普通に、顔あっつぅっ・・・。

谷地仁花

え~っ・・・うそぉ・・・、
日向、私の事・・・好きなのぉ・・・?

谷地仁花

ふえぇ~・・・恥っずぅ・・・。

体育館入口の横、誰にも見えない死角。

主役に恋をしていた、村人Bの私。

どう考えても片想いだ、そう思っていた。

でも、今私は確信した。

これは、片想いなんかじゃない。

主役と村人Bの、両想いであると。

日向翔陽

・・・ふぅ。

谷地仁花

・・・ただいまっ、日向。

何事もなかったかのように、話しかける。

日向翔陽

ん、おかえり谷地さん!

谷地仁花

あのさ、日向。

谷地仁花

今日、一緒に帰ってもいい?

日向翔陽

え?あ、うん、いいよ?

日向翔陽

自主練見てもらったお礼、でいいかな?

谷地仁花

・・・うんっ、それでいいよ。

谷地仁花

むしろそれが嬉しいぐらい・・・。(小声)

日向翔陽

・・・?
谷地さん、今なんか言った?

谷地仁花

・・・はっ、何でもないっ!!

谷地仁花

(あ、あっぶねぇ~・・・!!)

谷地仁花

(色々とバレるとこだったぁ~・・・!!)

日向翔陽

そういえば・・・谷地さん、
俺の家泊まってみたいって言ってたよね?

谷地仁花

えっ・・・そんな事、言ったっけ?

日向翔陽

いや言ってたよ、なんでそれ忘れちゃうのさ!

日向翔陽

まぁそれはいいや・・・それで、
今日親と妹がちょうど居ないからさ。

日向翔陽

今日もし良ければ、
泊まりに来ないかなぁって。

谷地仁花

・・・へ?

・・・今日は、運命の日だっただろうか。

いや、本来であれば何の変哲もないただの日常だったはずだ。

日向翔陽

あっ、べ、別に谷地さんが
嫌だったらいいんだよ!?

日向翔陽

この前の言ってた事思い出して、
言ってみたかっただけだし!

谷地仁花

あ・・・あ~・・・う、うん・・・。

谷地仁花

な・・・なるほど、ねぇ・・・。

頭が、追いつかない。

まず、これが現実であるかどうかすら分かっていない。

夢でも、覚めてほしくはない。

谷地仁花

・・・。

日向翔陽

え~っと・・・谷地さん?

谷地仁花

・・・はぅっ!?///

谷地仁花

(ち、近いっ!!)

谷地仁花

(日向の顔がっ、近いぃっ!!)

日向翔陽

あぇっ!?ど、どうしたの!?

谷地仁花

あっ・・・い、いや・・・ご、ごめん。

谷地仁花

なんでも、ないよっ・・・。

日向翔陽

そ、そっか・・・谷地さん、
今日はやっぱり自分の家に─────

谷地仁花

嫌、日向の家行くっ!!

日向翔陽

えっ・・・で、でも谷地さん・・・。

谷地仁花

別に体調悪いとかそんなんじゃないしっ、
行くったら行くの、日向の家行くのっ!!

日向翔陽

・・・わ、分かったよ。

日向翔陽

(なんか変だけど・・・谷地さん、大丈夫かな?)

谷地仁花

ふぅ・・・。

谷地仁花

(なんか・・・無駄に疲れたかも・・・。)

次回の投稿は未定です。

お待ちいただけると幸いです。

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