童話に出てくる登場人物には悪役はつきもの
だけどね、そんな悪役だって
一度は恋をしてみたいの
さてさて 今宵の童話は
『白雪姫』
魔女
あそこのお城の王子様、本当にかっこいいわ
魔女
近づきたい…
魔女
でも私は魔女という身分だし、王子様には近寄れない
魔女
でもこの恋心は抑えられない…いったいどうすればいいの?
魔女
そうだ!私も女王とかの高い身分につけば近づけるかも
魔女
そういえばここの近くのお城、王子様のお城ではないけれど
魔女
たしか姫の母の女王が死んだのよね
魔女
そこに、魔女の身分を隠して新しい女王になればいいじゃないの!
魔女
早速向かいましょっと
魔女
手筈道りさっそく女王になれたわ
魔女
皆を騙すのも簡単ね
コンコン、ガチャ
白雪姫
女王様…いいえ、母上。少しいいですか?
白雪姫
私は白雪姫といいます
白雪姫
私、本当の母上が亡くなってからというものの姫の業務も手が付かず
白雪姫
毎日泣いて暮らしていました
魔女
(あ、そうだったわ。嘘でも私は白雪姫の継母になるため来たという設定だものね)
白雪姫
ですが新しい母上が今日来てくれて、悲しみが少し癒やされました
白雪姫
女王様…いいえ、新しい…
母上、とこれから呼びますね、違和感はあるかもしれませんが
母上、とこれから呼びますね、違和感はあるかもしれませんが
白雪姫
これから宜しくお願いします、母上。
魔女
あっ…い、いえ
魔女
こちらこそ宜しくね
魔女
(キー!何よあいつ!私まだ24なのに母上だなんて!)
魔女
(でも…少し可哀想かも)