TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

お酒で始める恋の始め方

一覧ページ

「お酒で始める恋の始め方」のメインビジュアル

お酒で始める恋の始め方

1 - なぐかぶ 南雲が華太を口説き落とすまでの話。時間軸は『酒ことば』の前の話。

♥

351

2023年02月01日

シェアするシェアする
報告する

月末の仕事が片付いたので、俺の慰労を労ってくれるとの事で、南雲の兄貴の行き着けのバーラウンジに来ている。

南雲梗平

ここのカクテル評判良いんだぜ。俺のお薦めのやつがあるんだけど、飲んでみねえ?

小峠華太

じゃあ、南雲の兄貴にお任せします

南雲梗平

マスター、此方にカカオフィズを

華太は出された、カクテルに口をつける。口の中で、カカオリキュールとレモンがコーヒーのような味わいを醸し出す。

小峠華太

カクテルは普段飲みませんが、これ美味しいですね

南雲梗平

苦いのにどこか甘酸っぱいから、クセになる味だろ?

小峠華太

ええ

カクテルといえば、守り代を貰っている店の嬢たちが、花言葉のように、カクテルにも言葉が存在するので、一度でいいから、お酒で口説かれてみたい、と話してた事を思い出す。

南雲梗平

悪りぃ、華太、電話入ってるから席、少し外すわ

小峠華太

どうぞ。俺の事は気にしなくて良いですから

南雲の兄貴が席を立った後も、適当に注文したお酒を飲んでいたが、ふと、先ほど南雲の兄貴が選んでくれたカクテルには、どんな意味があるのか、時間潰しにスマホで検索してみる。

小峠華太

・・・恋する痛み
(南雲の兄貴は意味を知って選んだんだろうか?いや、ただの偶然か)

南雲梗平

お待たせ

その後、南雲の兄貴が電話を終えて戻ってきた。しばらく、飲んだ後、明日も仕事がある為、その日はお開きとなった。

数日後、俺はまた南雲の兄貴の誘いで、あのバーラウンジに赴いていた。そして、前回と同様に南雲の兄貴は、俺の最初の一杯目のカクテルを選ぶ。

南雲梗平

マスター、ブランデーフリップを此方に、俺のはフォーリンエンジェルで

小峠華太

今回はブランデー系なんですね。
(あなたを想う切なさ、か。特別な意味はない。たまたまだ。そして、兄貴が自分用に選んだフォーリンエンジェルが、叶わぬ願いなのも、たまたま偶然が重なっただけ)

ワインに卵と砂糖とナツメグを加え、ブランデーとシェイクしたものなので、やはりブランデーの強さが際立つ。

南雲梗平

軽いのもいいけど、たまにガツンと重いのも飲みたくなる時があんだろ?

小峠華太

確かにブランデーの強さが強調されてますね。でも、どこか優しさを感じる味わいですね

南雲梗平

どう?気に入った?

小峠華太

ええ。

そもそも 南雲の兄貴が、カクテル言葉を知ってるとは限らない。 偶然が重なっただけだと自分にいい聞かすが、送られたカクテルが、着実に華太の心に熱を灯す。

数日後、また南雲の兄貴に連れらて、例のラウンジに来ていた。やはり、三回目も前回と同様に南雲の兄貴が、俺の飲むカクテルを指定する。

南雲梗平

マスター、アプリコットフィズで。これは飲みやすくて、女にも評判良いやつ

小峠華太

ここはアプリコットブランデーではなく、アマレットを使ってるんですね。飲み口が爽やかだから、確かに女が好みそうですね。
(振り向いて下さい。もう、これは意図してるとしか思えないのだが。流石にここまでくれば、俺の思い過ごしとかじゃないよな?)

頬を染める熱は酒のせいなのか、南雲の兄貴のせいなのか分からない。ただ胸の鼓動が邪魔して、この後、兄貴と何を話したかさえ、全く覚えていない。

そして、今日もまた、華太の前に、南雲の兄貴セレクトのカクテルが置かれている。 ホーセズネックのカクテルが。

きっと、一度目は偶然、二度目は奇跡、三度目は必然、四度目は運命、と掛けているのだろ。 四回目の今日、南雲の兄貴から華太に送られたカクテルもまた 『運命』 だから。

小峠華太

俺も南雲の兄貴に飲んで欲しいカクテルがあるんですが、選んでもいいですか?

南雲梗平

いいぜ。何を選んでくれんの?

小峠華太

マスター、此方にナイトキャップを

南雲梗平

なんだ、やっと気づいたのか?この鈍感。それにしても、眠れぬ夜、あなたを想う、とか、華太にしては情熱的じゃん

小峠華太

カクテル言葉知ってたんですね

南雲梗平

まぁな。華太から、あつ~い言葉を貰ったことだし、マスター、此方にモーニンググローリーフィズを

モーニンググローリーフィズ あなたと明日を迎えたい。

南雲梗平

逃げるなら今のうちだぜ?

敢えて、逃げ道を用意してくれる南雲の優しさに、また心が跳ねる。 華太は躊躇いなく、グラスに口をつけ、一気に呷る。

南雲梗平

・・・俺の家でいいか?

小峠華太

・・・はい

その後も他愛ない話に興じながら、バーテンダーから死角になる バーカウンターの下で、互いの指を絡ませ合う。

おわり

あとがき バーカウンター固定なのは、バーテンダーからは死角やけど、後ろの客からは丸見えなんで、なぐかぶがラブラブしてるのを後ろの席から見守りたい。 スレッジハンマーってカクテルがある事を、最近知ったわ。やっぱり犬養みたいにパンチあるカクテルなんやろか? お酒の良いとこは、自然な感じでお持ち帰りが出来るとこ。 別に、カクテル言葉を使わなくても、カクテルの名前に『キス・ミー・クイック』早くキスをして!などの直球なものがあるのもいいよね。

この作品はいかがでしたか?

351

コメント

8

ユーザー

良すぎてチヌ😇 最高でした!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚