私はイケメン恐怖症だ イケメン恐怖症になったのは、中2の頃のことだった 私は、学校で1番イケメンと噂の奴に目を付けられた 名前は、五十嵐 翼
五十嵐
よろし~、席となりー
琴葉(中学生)
よろしく
初めはなんてことなかったのに
五十嵐
な~、それいつも何読んでんの?
琴葉(中学生)
『死にたがり春子さんが生まれ変わる日』…
五十嵐
へー……、なんかつまんなそ~……
五十嵐
遊んだほうがマシじゃね?
琴葉(中学生)
……
毎日のように くり返し くり返し
五十嵐
なぁ、お前テスト何点だった?
琴葉(中学生)
バッ
五十嵐
はぁ!?ガリ勉じゃん!!
琴葉(中学生)
勝手に見といて……
ほんの少しの「なんか嫌だな」を我慢して飲み込んでいるうちに 気が付いたころには
琴葉(中学生)
(しつこいっ!!!)
どうしようもなく嫌いになっていた
モブ
~~~~!
五十嵐
それな~っ!! チラッ チラッ
琴葉(中学生)
(何故いちいち視界に入る場所に来る…)
琴葉(中学生)
(声デカい…)
琴葉(中学生)
(チラチラ見るな…)
琴葉(中学生)
(駄目だ…、見るのも声聞くのも無理になってきた…)
けど 彼の周りには常に人がいて 私が嫌だという彼の言葉も、他の女子は嬉しそうにしていて
琴葉(中学生)
(…私だけ?)
琴葉(中学生)
(私の心が狭いのか…?)
まるで自分が異端者のように感じた







