???
もふ
…う、う~ん…?
もふ
…あれ?ここ、どこだ?
もふ
…牢屋?
???
……起きた?
もふ
…!?
もふ
誰だ!?
???
そう警戒しなくても、私はあなたの味方だよ
もふ
…え?ほんとに誰?
???
あ、申し遅れました
アリス
私はアリスっていいます
もふ
…アリス?
もふ
(アリスって…「書物の国のアリス」の?)
もふ
(え?主人公!?なんでここに!?)
アリス
よろしくお願いします、もふさん
もふ
え!?
もふ
なんで俺の名前を…!?
アリス
看守の方が貴方をそう呼んでいたんだもの
もふ
そっか…
もふ
それで、ここがどこだか分かる?
アリス
ここはある組織の拠点の牢屋だよ
もふ
ある組織…?
アリス
コクッ(頷
もふ
…でも俺、なんでその組織にさらわれてるの?
もふ
恨まれてる心当たりはないんだけど…
アリス
まぁ、それはそうだよね
アリス
私だって、そんな心当たりはないから
もふ
そうなの?
もふ
じゃあ、なんで…
アリス
組織の方が私達をさらったのは、
アリス
組織の目的に、私達が必要だからなの
もふ
組織の、目的?
もふ
どんな目的なの?
アリス
簡単に言うと、「世界を滅ぼす」っていう目的かな!
もふ
…はい!?
もふ
あ、あの…聞き間違い、だよね?
もふ
世界を滅ぼすって聞こえたんだけど…?
アリス
間違ってないよ
アリス
組織の目的は、世界を滅ぼして、作り直すことなの!
もふ
なんか…それも聞き覚えあるな…
アリス
え、知ってたの?
もふ
いや、その組織とやらには関係ない人が、
もふ
同じことしようとしたのを、知ってるから…
アリス
組織とは別件で、そんなことしようとする人いたんだ…
もふ
…でも、なんで世界を滅ぼすのに俺たちが必要なの?
アリス
えっと、それは…
???
おい!起床時間だ!起きろお前ら!
???
というか、起きてるようだが、私語はつつしめ!
もふ
!?
アリス
あぁ、看守さんだよ
もふ
え、看守?
看守
だから、私語はつつしめと言ってるだろう!
看守
罰則を食らいたいのか、628番!
アリス
ううん、別に
看守
だったら余計なことを話すな!
もふ
…628番?
看守
あぁ、2人目も来てたな
看守
今のは囚人番号だ
看守
628番はこいつ(アリス)で、
看守
1014番がお前だ
もふ
俺はもふです!
もふ
名前で呼んで下さいよ!
看守
うるさい!文句を言うな!
看守
グイッ(もふくんの耳を引っ張る
アリス
!?
もふ
いだだだだだ!離して!離して下さい!
看守
パッ(離す
もふ
マジで痛い…
看守
こちらの決めたことに文句を言うな!
看守
食事の時間だ、さっさと行くぞ!
もふ
は、はい…
アリス
じーーーーー
もふ
?
もふ
アリス、どうかした?
アリス
…ハッ!
アリス
ううん、何でもない!
もふ
そう?
もふ
ならいいけど…
アリス
……
看守
ここで適当にご飯を食え
看守
黙食、黙って食えよ!
アリス
はいはい
看守
はいは一回!
もふ
は~い
もふ
モグモグモグ
もふ
(…えっと、この間に色々整理するか…)
もふ
(えっと、ここはとある組織の拠点)
もふ
(その組織の目的は、世界を滅ぼすこと)
もふ
(で、世界を滅ぼすのに、俺とアリスが必要で、さらってきた)
もふ
(…でも、ほんとになんで?)
もふ
(なんで俺らが必要なの?)
もふ
(生け贄的な?)
もふ
(…なんかやだな~…)
看守
食事の時間終了だ
看守
次は自由時間だ
もふ
自由時間?
看守
読んで字のごとく、自由に過ごせる時間だよ
看守
広場の中でのみの自由だがな
看守
行くぞ!(ダッシュ
もふ
あ、待って!看守さん速い!
アリス
あの看守、めっちゃ走るの速いし、待ってくれないから
アリス
私たちが全力ダッシュで行くしかないよ
もふ
絶対見失うって!
広場
看守
ここが自由広場だ
看守
…って、あれ?
看守
1014番、どこだ~?
もふ
ゼェ…ハァ…
もふ
ここ…です…
看守
お前、私の全力ダッシュについてこれないのか?
もふ
看守さん、速いんですよ…
看守
お前が遅いんだ
看守
それじゃ、ここでしばらく大人しくしとけ
2人
…
看守
うんとかすんとか言え!
2人
すん
看守
「すんとか」だからって2人して「すん」って言うな!w
もふ
看守さん笑ってるw
看守
うるさい黙れ!
看守
もう私は行く!
もふ
…で、看守さんが来る前に言おうとしてたのって?
アリス
あぁ、たしか、「なぜ世界を滅ぼすのに、私達が必要なのか」だったよね
もふ
うん
アリス
そこまでは、私にも分からないの
もふ
…え?
アリス
ただ、組織の人が、「アリス達が必要だ」って話しているのを聞いているだけで、
アリス
その理由までは知らない
もふ
そう、なんだ…
もふ
ねぇ、世界を滅ぼすって、
こことは違う現実世界も全部一緒に滅ぼすってことで合ってる?
こことは違う現実世界も全部一緒に滅ぼすってことで合ってる?
アリス
もちろん!
アリス
というか、世界が一つ滅べば、他の世界もその影響で近いうちに滅びるよ
アリス
貴方や私の家族も、友人も、みんなこのままでは○んじゃうね
もふ
そっか…
もふ
じゃあさ、俺たち、ここから脱出しない?
アリス
脱出?
もふ
うん
もふ
なんでか知らないけど、俺たちが世界を滅ぼすのに必要なら
もふ
いなくなれば困るじゃん
アリス
確かにそうだけど…
アリス
でも、この施設、すごくセキュリティ固いんだよ?
アリス
そう簡単に、脱出出来るのかな?
もふ
だから、セキュリティに引っかからないように探索して、
脱出できるところを探すんだよ!
脱出できるところを探すんだよ!
アリス
それは、結構時間がかかると思うよ
アリス
世界を滅ぼすのに必要な材料が揃ったんだよ?
アリス
いつ滅ぼしてもおかしくないじゃん
もふ
た、確かに…
アリス
場合によっては地下水路から、こっそり脱出する?
もふ
あ、それは名案!
もふ
地下水路だったら、外に繋がってるかもね!
もふ
それに、看守さん達も、俺らがいなくなっても、
もふ
地下水路にいるなんて思わないだろうし…
アリス
とりあえず明日の自由時間、ここの噴水から地下水路に入って脱出しようか!
アリス
脱出後は、どこか行くあてはあるの?
もふ
あ、1つだけあるかも
アリス
ホント!?どこなの?
もふ
実は俺、別の現実世界から来たんだよね
アリス
あ、それも看守が言ってたから知ってる
もふ
そうなの?
もふ
とにかく、別の世界にあるうちに来れば、
もふ
よっぽどのことがない限り、安全だと思うよ?
アリス
でもさ、それじゃ貴方の家族とかに迷惑をかけることになるよ?
もふ
あっ…
もふ
(そうだ…じゃっぴ達がいるから、何かあったらみんなを巻き込んじゃうかも…)
もふ
みんなに危害が及ぶのは嫌だな…
アリス
でしょう?
アリス
だから、そっちにお邪魔するのは難しいと思うんだよね
もふ
だね…
もふ
とりあえず、今は脱出することを考えよう
もふ
その後のことは一旦後回しで!
アリス
はーい!
アリス
ーーー、ーーー?
もふ
ーー、ーーーーー
アリス
ーーーーー
もふ
ーーー!
アリス
ーー、ーーーーー
アリス
じゃあ、今話し合った手順で、脱出しよう!
もふ
OK!
看守
自由時間は終了だー
看守
牢屋に戻るぞー!
もふ
はーーーい
看守
返事が長い!
もふ
ハイ
看守
今度はすごく短くなったな…
看守
まぁいい、戻るぞ
看守
じゃあ、ここで大人しくしとけ
アリス
分かりました~
看守
それと、上の者からの伝言だ
看守
「三日後、君たちをメモリーズ図書館に連れて行く」
看守
だそうだ
もふ
メモリーズ図書館…?なんで?
看守
……
看守
今それを知る必要はない
看守
じゃあな~
アリス
メモリーズ図書館に…?
アリス
なんで…
もふ
でも、三日の猶予があるから、
もふ
俺達はその間に脱出だね!
アリス
う、うん!
アリス
図書館で何をするつもりなのか知らないけど、
アリス
私達が急にいなくなって、何も出来ずに困ればいいんだ!
もふ
じゃあ、明日に向けて早めに寝よっか!
アリス
おやすみ~、もふさん
もふ
もふくんでいいよw
アリス
じゃあ、もふくん、おやすみ!
もふ
うん、おやすみ、アリス!
主
これで第2話は終わりです
主
もふくんは、世界を滅ぼそうとする組織の拠点に連れてこられました
主
そこで、最初読もうとしていた「書物の国のアリス」の主人公、
主
アリスと出会い、脱出を企てます
主
もふくんとアリスは、無事脱出できるのか
主
なぜ組織の人たちはもふくん達を連れてメモリーズ図書館に行くのか
主
次回をお楽しみに!