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風が吹いていた
強くもなく 弱くもなく
ただ風が吹いていた
ヒラリ 花びらが落ちる
ああ、桜
桜子
うわっ……と！
ビュオーー
桜子
強風だ……
桜子
髪型崩れちゃうな笑
音羽
桜子ーー！！
桜子
あ！音羽
桜子
ゼミのこと理解した？
音羽
はは……
音羽
なんとか徹夜でね
桜子
あたしも分けわかんなかったよ笑笑
桜子
やっぱ大学、広いね
音羽
広い広い
音羽
迷子にあってます
桜子
そういえば、あたし今日
桜子
大事な資料忘れちゃって
音羽
え！？
音羽
大丈夫だったの？？
桜子
まあねー
桜子
先輩たち優しいし笑
音羽
甘えんなよコノヤロー
音羽
笑笑
音羽
てか、忘れてたといえば
音羽
桜子ー！😏
音羽
ニヤリッ
音羽
音羽
土屋とどうなったの？？
音羽
ワクワク
桜子
ん？
音羽
ん？
桜子
あれからどの位経ったかな？？
音羽
え？何なに？？
桜子
まさか、楽しんでる？？
音羽
笑笑
桜子
笑笑
桜子
あれ？
桜子
声がする
桜子
誰だろう？
おーーい！音羽ちゃん！
そろそろ時間だよー
音羽
あ！
音羽
先輩の声だ
音羽
音羽
あ、やっば…
音羽
先輩と約束してたんだった
音羽
ごめん！桜子
音羽
また今度ゆっくり話そ！
桜子
うん笑
桜子
分かった😊
桜子
桜子
行っちゃった……
桜子
（もう少し話してたかったな）
桜子
でも…
「おーーい！音羽ちゃん！」 か……
あいつの口癖だったな…
〜池の中からコイゴコロ〜 全15匹
去年の春
無事、高校3年生になった私は
新入生の案内役をうけた
鹿野先生
おい
鹿野先生
桜子
桜子
はい、なんでしょう
鹿野先生
これを運んでくれ
鹿野先生
頼んだぞ！
桜子
桜子
なーにが、「頼んだぞ！」よ！
桜子
運んだりするのが面倒だから、案内役引き受けたのに…
桜子
ブツブツ……
桜子
これじゃ、あたしの負担が大きいわ！
土屋 レン
土屋 レン
おーーい！そこの大荷物さん！！笑笑
土屋 レン
手伝おっか？笑
そうそう、土屋の名前はレン
名前と同じくらい顔がかっこいいとは
思えなかったが
桜子
あ、どーも！
桜子
手伝ってくれるんだったら
桜子
これもよろしく！
土屋 レン
お、おい
土屋 レン
頼みすぎだ……
土屋 レン
重……い…😨😨😨
桜子
ぷっ！
土屋 レン
何笑ってんだよ笑
桜子
ズボン、
桜子
見てみなよ笑笑
土屋 レン
ズボン？
土屋 レン
わぁ！
土屋 レン
恥ずかしい！！
桜子
チャック開けて歩くな〜〜！笑笑
桜子
変態だぞ！🤣
土屋 レン
ふふっ
土屋 レン
あはははは！
桜子
あーはっはっは！
土屋 レン
女子のくせに、口でっかいのな！
桜子
な！気にしてることを！
土屋 レン
気にしてんだ笑
このとき
気づいていればよかった
鹿野先生
おい！
鹿野先生
運んだのか
鹿野先生
鹿野先生
まだじゃないか
鹿野先生
早く運んどけよ！
桜子
わっ！ごめんなさい(_ _;)
土屋 レン
ほら、早く行こうぜ笑
桜子
何よ…
桜子
えらそーに！
桜子
笑笑
あたしに
コイゴコロ、なんて無縁
それで良かったのに
土屋 レン
ていうか、さっきのせんせ
土屋 レン
ちょこーーっと
土屋 レン
むかつくよな〜〜
土屋 レン
なんて
桜子
分かる分かる！
桜子
この荷物だって
恋なんてしない！
これが私のスタイルだったのに
それをこの人は簡単に崩した
桜子
鹿野先生に頼まれてさー
土屋 レン
なるほどねー
土屋 レン
実は俺、
土屋 レン
運ぶ係でさ
土屋 レン
さっきサボっちゃって笑
桜子
え……
土屋 レン
だから、その
土屋 レン
あーーっと……焦
桜子
まさか、私が運んでるのって……
土屋 レン
多分…
土屋 レン
土屋 レン
俺が運ぶ荷物…
桜子
つまり、
桜子
あんたがサボったから
桜子
私が、先生に頼まれたってことね
土屋 レン
ははは……
桜子
ふぅ…
桜子
ま、いいけどね
桜子
べつに
土屋 レン
え？意外と優しいのか？
土屋 レン
おまえ
桜子
意外は余計なの！
それが、あんな事になるなんて
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