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暗い部屋にパソコン画面の光が溢れている。
────カタカタカタ...
エネ
エネ
シンタロー
エネ
シンタロー
シンタロー
エネ
エネ
シンタロー
私はエネ。
ご主人ことシンタローのパソコンに住みついている電脳少女だ。
エネ
エネ
エネ
エネ
シンタロー
エネ
エネ
シンタロー
エネ
エネ
シンタロー
シンタロー
シンタロー
そう言ってシンタローはパソコンのサウンドをオフにした。
エネ
エネ
エネ
・・・この人は、心を閉ざしたまま。
ねぇ、なんで?
────私を・・・『現実』を見てよ。
────────────────
エネ
シンタロー
エネ
エネ
シンタロー
エネ
私も時々思い出す。
『アイツ』とのくだらない日々を。
ニコニコと笑っている顔を見る度にドキドキして、堪らずにそのほっぺをつねる。
そんな馬鹿みたいにくだらない日々が幸せだった。
・・・でも、そんなのはすぐに消えてしまう。
────あの日の白衣の研究者達の姿が頭を掠めた。
エネ
エネ
シンタロー
シンタロー
エネ
エネ
エネ
エネ
シンタロー
エネ
エネ
エネ
シンタロー
エネ
シンタロー
エネ
目の前のシンタローは酷く冷たい顔をして、パソコンの設定ボタンを押す。
エネ
エネ
シンタロー
シンタロー
エネ
私が目を見開いた瞬間────
────ザザザザザ・・・・・・
エネ
私の身体がノイズを響かせながら消え始めた。
エネ
エネ
エネ
エネ
────そう叫んだ私に如月伸太郎は冷たく言い放った。
シンタロー
エネ
──delete──delete──delete──
シンタロー
エネ
────削除しました。
────────────────
再び静寂に戻った暗い部屋。
その部屋で、シンタローは1人蹲っていた。
シンタロー
シンタローはそっとパソコン画面に触れて呟いた。
シンタロー
────フォン・・・
シンタロー
エネ
構わないでよ、何処かへ行ってくれ。
────行かないよ。
その時の君の顔に・・・よく似ていた。