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バシャァッ
夏音
何かが頭に落ちる衝撃とともに、冷たい感触が走る
すぐに、自分が決して綺麗ではない水をかけられたことに気づく
鈴木
鈴木
加藤
今田
今田
今田
夏音
加藤
加藤
鈴木
鈴木
今田
今田
今田
加藤
加藤
鈴木
鈴木
鈴木
鈴木
鈴木
夏音
加藤
加藤
加藤
鈴木
鈴木
今田
今田
加藤
鈴木
彼女たちの声が、だんだんと遠ざかっていく
夏音
夏音
私には、なんの存在価値もない
私にあるのは、この水晶と兄さんだけ
でも、兄さんがいる
だから、今まで死にたいなんて思ったことはなかった
徐々に、水が体の体温を奪っていく
夏音
留衣
留衣
留衣
留衣
夏音
夏音
夏音
留衣
留衣
留衣
夏音
留衣
夏音
あぁ、なんて暖かいんだろう
やっぱり、私には兄さんしかいないよ
留衣
留衣
夏音
留衣
夏音
夏音
夏音
留衣
留衣
留衣
夏音
留衣
私たちは、重い空気のまま家へ帰って行った
その夜、案の定お父さんは私たちを見つけるとすぐに怒鳴りつけた
そして、訳の分からない理不尽な理由で私たちを殴りつけた
何度も兄さんは私を庇ってくれたが、それでもお父さんの怒りは収まらなかった
もう、嫌だった
兄さん以外誰もいなくなればいいのに
学校にも、行きたくない
家にいても、お父さんに殴られる
私の居場所は、兄さんのところしかない
そう、あの時まで思っていた
あの人と出会うまで
斎藤
斎藤
遠藤
遠藤
遠藤
斎藤
斎藤
夏音
クラスの女子たちは、私のことを突き飛ばす
斎藤
斎藤
斎藤
遠藤
遠藤
夏音
私は、何も言えない
だって、本当のことだから
それに、反抗したところで彼女たちは私のことをより今にも増していじめるに決まっている
大体、こんなにどうでもいい相手にそんな体力を消耗したくなんてない
叶わぬことを願ってはいけないのだ
後で、自分が悲しくなるだけ
今までそう思って生きてきた
それが、私のモットーだった
斎藤
斎藤
遠藤
遠藤
行きたくても、突き飛ばされた拍子に足をひねってしまった私は、安易に立ち上がることができなかった
夏音
遠藤
遠藤
斎藤
斎藤
彼女たちが行った後、私はなんとか立ち上がる
足をひきづるように校門出ようとした時
爽
爽
夏音
夏音
爽
爽
夏音
夏音
夏音
爽
爽
爽
夏音
夏音
爽
爽
訳がわからない
どうして自分ではなく、家族でもない人間のことを心配できるのだろう
私には到底理解し難かった
夏音
夏音
爽
夏音
爽
爽
爽
爽
夏音
爽
爽
夏音
夏音
爽
爽
爽
夏音
爽
爽
そう言って、彼は優しく笑った
世の中に、こんなに優しく笑える人がいるなんて初めて知った
彼は、どこか周りの人間とは違う匂いがした
なんだろうか、兄さんとも違う
それは、とてもとても甘い匂いだった
つづく