────数ヶ月後...
ユマ
あーあ、今日も疲れたなぁ
ユマ
...死神さん
ユマ
もうずっと会ってないや
ユマ
...会いたいなぁ......
使用人
!!
使用人
ゆ、ユマ様!!
ユマ
へ?あれ?あなたは...?
使用人
王様の使用人です!
使用人
大変なのです!...王子が!!
ユマ
えっ!?
────────────
王子
うっ...うぅ
ユマ
お、王子様!!
ユマ
...どうして...
使用人
実は...王子は持病を持っているのです
ユマ
持病!?
使用人
はい...重い心臓の病です
ユマ
...
ユマ
わ、私が...治してみせます!!
ユマ
待っていてくださいね、王子様...!!
王子
うっ...うぅ...
王子
ゆ、ユマ...?
使用人
ああっ!お目覚めになられたのですね!?
王子
...ユマは?
ユマ
ここです
王子
...ユマ、すまない...
ユマ
王子様は何も悪くありませんよ!
ユマ
それに、この病気だって...!
王子
...だが
王子
この病は...不治の病なのだ...
ユマ
...へ?
王子
永遠に治ることの無い病なのだ......だから...
王子
無謀だ...
ユマ
......
ユマ
王子様、そんなことありません!
王子
え?
ユマ
私はどんな病も治すことができます!!
王子
...ユマ
ユマ
だから、元気を出してください!!
王子
......
王子
ありがとう...!
使用人
さぁ、王子...そろそろ寝ないと...
王子
...そうだな...
王子
また、来てくれるか...?
ユマ
はい!
ユマ
勿論です!!
王子
...よろしく頼むぞ?
ユマ
はいっ!!
────────────
ユマ
この薬草ってどんな病も治せるんだよね...?
ユマ
...うーん
ユマ
不治の病もいけるかな...?
死神
なに独り言いってんだ
ユマ
...うわぁぁぁぁあ!?
死神
うるさい
ユマ
っ!!びっっくりしたぁ!
ユマ
もぉ!どこ行ってたの!?
ユマ
心配したんだよっ!!
死神
へぇ
ユマ
へぇって!!
ユマ
何その返事!!
死神
あーあ、やかましいなぁ
死神
それだから年頃になっても恋人ができないんだよ
ユマ
はぁぁ!?ぐぉぉぉ...!!
ユマ
なんってことをぉぉ!!
死神
ったく...
死神
ほら、さっさと帰るぞ
ユマ
む?
ユマ
帰るって...?
死神
馬鹿か
死神
家だよ、お前の家
ユマ
...え!?
ユマ
今日は家に来てくれるの!?
死神
あぁ、久しぶりに暇だからな
ユマ
わぁーーい!!!!
死神
だー!うるっせぇ!
死神
少しは黙れ
ユマ
いーじゃん!
死神
よくないから言ってるんだろ...
死神
全く...お前って奴は...
ユマ
む?何?
死神
...本当に掴みどころのない奴だ
ユマ
...???
死神
ほら、行くぞ
ユマ
えっ!ま、待ってよォ!
死神
遅いものは置いてく
ユマ
ひどぉぉいっ!!
────────────
???
約束は守れよ
???
...2回目の裏切りは...
???
許さない
???
あ?助けてだ?
???
どの口が言ってんだ、馬鹿者め
???
愚かなる人間よ、お前は...
???
今日から化け物になる...
────────────
ユマ
ほわぁぁ...
ユマ
よく寝たァ...!
死神
なんだ、ひどい面だな
ユマ
はぁ!?
ユマ
ひどーい!!
死神
言っとけ
ユマ
ぐぬぬ...
死神
...はぁ......
ユマ
?
ユマ
どぉしたの?
死神
は?
ユマ
溜息なんかついちゃってさ
ユマ
悩み事??
死神
...悩み事はお前のことで十分だ
ユマ
はぁぁ!?
ユマ
何それ!!
ユマ
私、もう立派な大人なんですけど!?
死神
...あぁ、今日は暑いなぁ
ユマ
聞いてない!?
死神
......夢
ユマ
へ?
死神
夢を見たんだ
ユマ
???
ユマ
怖い夢??
死神
...いや、ちょっと違う
死神
わかりやすく言えば...
死神
俺の過去だな
ユマ
死神さんの??
死神
...あぁ
ユマ
へぇー
ユマ
死神さんの過去ってどんなの??
死神
...なぜ言わなくてはならない?
ユマ
知りたいから
死神
嫌だと言えば?
ユマ
...その時は
ユマ
無理矢理には言わせないよ
ユマ
死神さんを悲しくさせたくないからね
死神
......
死神
アホだな
ユマ
はぃぃ!?
ユマ
ちょっとどゆこと!?
死神
うるさい
ユマ
誰のせいよ!!
死神
...まぁ、いい
死神
話してやろう
ユマ
えっ...?
死神
俺の過去
ユマ
!!
ユマ
いいの...?
死神
あぁ、お前なら...
死神
話してもいいと思った
ユマ
...へへっ
ユマ
なんか照れるなぁ
死神
...
ユマ
え、何その顔
ユマ
まるでやばいモノ見るような目なんですけど?
死神
...気のせいだ
ユマ
...そうしよう...
死神
...じゃあ、話そうか
────ずっと昔のもうひとつのお話を...────







