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初夢
あの
久遠
ん、どうした？
初夢
今、学校からの帰り道なんですけど
初夢
先程から誰かに後をつけられてるんです
久遠
えっ？
初夢
実は一週間前からストーカーされてて
初夢
後ろをつけられるだけじゃなくて家の物がなくなったり、手紙まで届くんです
久遠
それ、ヤバくないか？
久遠
そのストーカーの顔とかはわからないのか？
初夢
わからないです、マスクをしててフードを深く被ってるので
久遠
そっか……
久遠
なあ、手紙の内容ってどんな感じなんだ？
初夢
誰にも言ってないはずなのに、「今日は新しいシャンプーに変えたんだね」とか
初夢
「最近、男の人と話してるみたいだね。その男の人、誰？」とか
久遠
それ、本格的にヤバくないか…？
初夢
くおんさん、どうしよう…
久遠
とりあえず、警察に通報しよう
初夢
わかりました
初夢
っ…！
久遠
どうした？
初夢
ストーカーの人が、走って来た…！
久遠
えっ、マジかよ
久遠
ういむ、走って家まで逃げろ！
５分後
初夢
なんとか家まで逃げて来ました
久遠
大丈夫か？
初夢
はい、無事です
久遠
よかった…
久遠
俺から警察に通報しとくぞ？
初夢
はい
初夢
ひっ…！！！
久遠
なんだ、何があった？
初夢
ストーカーの人が、家の前まで来た…
久遠
えっ？！
久遠
大丈夫か？！
初夢
ずっと、玄関のドアを、バンバン叩いたりしてるんです
初夢
無理やりドアノブをガチャガチャしてます…くおんさん、怖いよ…
久遠
ういむ、心配するな。俺が彼氏としてお前を守ってやるから。
初夢
くおんさん…
初夢
っ…更に音が大きくなった…！
初夢
やめて、怖い
初夢
くおんさん、助けて…！
久遠
待ってろ、今すぐ家行くから
久遠
鍵はかけてあるよな？
初夢
はい
久遠
よし、あと少しだけ我慢しろ
久遠
ストーカーなんかにお前を傷付けさせやしない
３分後
久遠
ういむ、家着いたぞ
久遠
ドア開けてくれ
初夢
くおんさん…！！！
初夢
怖かった…怖かったよぉ…！
久遠
もう大丈夫だ、安心しろ
久遠
今日は心配だから、泊まってもいいか？
初夢
いいですよ
翌日
初夢
くおんさん。昨日は、ありがとうございました
初夢
ホントに助かりました
久遠
いいよ、お礼なんて
久遠
彼氏として、当然のことをしたまでだ
初夢
なんだかキザですね笑
久遠
そんなこと言うなよ笑
久遠
あ、そうだ
久遠
これ、俺のバイト先の電話番号
初夢
？
久遠
もし俺がバイトの時に何かあったら、ここに電話しろ
初夢
はい
久遠
じゃあ、俺もう帰るぞ
久遠
またな
初夢
さよなら
数分後
初夢
え…
初夢
あ、れ…？
久遠
ん？
久遠
どうしたんだ？
初夢
また、家の物がなくなってる…
久遠
えっ
久遠
まさか昨日の夜、侵入してたのか？！
初夢
それだけじゃないんです…
初夢
私、気付いてしまいました
久遠
何にだよ？
初夢
くおんさんがくれたメモ
初夢
その筆跡が
初夢
初夢
ストーカーの人から届いた手紙の筆跡と瓜二つなんです
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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