俺の仕事内容は小説投稿サイトに寄せられる膨大な数の一般投稿を審査する仕事だった。しかしある日の出来事を切っ掛けに、俺はこのプロジェクトを抜ける事を決める。それは…あの夜に俺が審査したホラー小説が全ての始まりだった…
PM10:16
アキラ
カナミ
アキラ
アキラ
カナミ
俺達は席を立つとオフィスの隅にある休憩室に歩き出した。
アキラ
カナミ
アキラ
カナミ
アキラ
カナミ
アキラ
そんな平凡な会話をしていた時だった!突然事務所の電気がパチンと消える!
カナミ
アキラ
カナミ
アキラ
アキラ
カナミ
カナミは事務所の曇りガラスで作られた自動ドアを指差している。
アキラ
自動ドアには何の異常も見られない…
カナミ
アキラ
アキラ
そう俺が言った瞬間自動ドアがゆっくりと開く…。
アキラ
カナミ
イブキ
現れたのは同僚の男だった。部屋の中に入るなり懐中電灯を自分の顔に下から照らし上げアホヅラをしている。
アキラ
カナミ
イブキ
イブキ
そんな時、俺は事務所のデスクで明るく光るパソコンのモニターに気がつく。全てのパソコンは停電と共にモニターが消えているというのに…そのパソコンだけは起動しているようだ。
アキラ
イブキ
カナミ
イブキ
アキラ
カナミ
カナミ
イブキ
アキラ
そんな俺の問いかけを無視してイブキはモニターに向かい歩き出した。
カナミ
イブキ
カナミ
アキラ
イブキ
イブキ
アキラ
カナミ
アキラ
イブキ
カナミ
カナミ
アキラ
イブキ
イブキ
俺とカナミさんはイブキのもとに行ってモニターを覗き込む。
カナミ
イブキ
アキラ
カナミ
アキラ
イブキ
カナミ
カナミさんは胸に手を当てながら読み始める
…閉じ込められた事を未だに気がつかない三人は、このモニターの前に集まり、この文章を朗読し始める。時刻はPM11:49分だ…
アキラ
イブキ
カナミ
アキラ
時刻を確認した…今の…主人公アキラは、カナミに代わり朗読し始める。しかし、心の中では恐いこ怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖いこ怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い!!
そんな…心境と闘いながら朗読を続けていると、カナミと目が合う…
アキラ
カナミ
反射的に俺はカナミさんを見つめていた…そしてカナミさんも俺の朗読を聞いていたため俺を見つめている…。
イブキ
カナミ
アキラ
カナミ
イブキ
しかし…モニターから目をそらす瞬間、一つの文章に目が止まる…。
…恐れをなした三人はビルの外に逃げようとしたが、自動ドアは開かず…一人…死んだ…。
アキラ
カナミ
イブキ
アキラ
イブキ
イブキ
イブキ
イブキはそう言うとガラス製の自動ドアに向かい開けようとした。
カナミ
アキラ
イブキ
そう言うとイブキはデスク椅子を持ち上げてガラスに投げつけた!!…しかし、ガラスは割れないようだ…。俺は背後のモニターが気になりモニターを見る!
アキラ
カナミ
…モニターの文章には、こう書かれていた。
何をしても割れないガラスにイブキは焦立ち…何を考えたのか窓ガラスを見つめた。
カナミ
アキラ
イブキ
そう言うとイブキは一度俺達を見ると…十三階の窓ガラスを見つめた…
アキラ
カナミ
その直後…イブキはガラスに体当たりし暗い窓の外に消えていった…
アキラ
カナミ
カナミは放心状態だ…。俺はモニターを睨みつける!
アキラ
すると…モニターに映し出された文章が変化していく。
…毎日投稿されるホラー作品…審査をし続けるのは…休憩が必要だと思わない?
アキラ
カナミ
あなた達…とても疲れているでしょ?毎日、毎日投稿作品を読んで…そのほとんどが…ホラー作品ばかり…
そりゃ…こんな夢も…見てしまうわ…
…三人が目覚めた時、事務所には日差しが差し込み、死んだはずのイブキも、貴方が恋するカナミもスヤスヤと眠っていた。
そんなエピソードもたまには…どうかしら…?
アキラ
アキラ
アキラ
アキラ
カナミ
イブキ
その後、俺はテラープロジェクトチームを抜けた。けしてチームが嫌になったわけではない…ただ、あの日の夢でカナミさんが見たと言う女の子が気になってしまい仕事に集中出来なかったのだ。
…何故…カナミさんに見えて…俺に見えなかったのか…
…そして、何故俺達に恐怖を与え、そして生かしてくれたのか…
今となっては知る由も無い
カナミ
アキラ
イブキ
イブキ
イブキ
カナミ
アキラ
アキラ
カナミ
カナミ
イブキ
イブキ
アキラ
アキラ
アキラ
…俺達は新幹線に勢いよく乗り込むと、ある山奥のキャンプ場を目指した…
この物語は…終わらない…
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!