少し不思議な夢をみた
こっちをみて微笑む彼女
僕に彼女なんていたっけな
僕
ごめんね
僕
忙しいのに
僕
わざわざ来てもらって
彼女
いいんだよ
彼女
私がしたくてしてるんだから
彼女
風邪ひいたときぐらいゆっくり休みなさい!!
僕
ありがとー!
僕
ほんと助かるよ
彼女
もうちょいでおかゆできるけんね!
彼女
はい!できたー!
僕
熱っ
僕
ちょっと待って、
僕
熱いから!!!
彼女
えへへ
僕
えへへじゃねぇよ!
何気ない日々
彼女
美味しいでしょー!
僕
ほんとだ
僕
悔しいけど美味しいよ
彼女
悔しいってなによ!
彼女
素直になりなさい
僕
はーい
そうだ、
楽しかったんだ
あの何気ない日々が
彼女
お仕事おつかれー!
僕
いやーやっぱり病み上がりはきついね
彼女
大丈夫?
彼女
怪我とかなかった?
僕
大丈夫だよ!心配ありがとう
彼女
あっ
彼女
料理できとるけん座っといてー
僕
はーい
そうだ、
彼女は時々方言が出るんだった
それが可愛いくて仕方なかった
彼女
なーに
彼女
ニヤケてんの!
僕
気のせいだよ
彼女
冷めないうちに食べてね!
彼女は料理が得意だった
そんな気がする、、、
僕
今日めっちゃ寒いらしい
彼女
らしいねー
僕
厚着して行かなきゃ
彼女
そうだねー
――――――――――――――――
彼女
二人で観覧車なんて夢みたい
僕
ほんとにねー!
僕
もう死んでもいいわー
彼女
それはダメだよ!!
僕
いや、冗談だって
彼女
これからもっと幸せになるんだから
お腹を擦りながら
彼女は言う
彼女の目は潤んでいるように見えた
彼女
ちょっと買い物してくるね
僕
僕も行くよ
彼女
いや、大丈夫!
彼女
ちょっとゆっくり見たいものもあるし
彼女
じゃあねー
彼女
いってきまーす
僕
いってらっしゃい!
二時間後
僕
まだかな
さらに二時間後
すでに日は落ちていた
僕
やっぱり遅い
僕
流石に迎えに行くかー
渋滞した車
鳴り響くサイレン
嫌な予感がした
僕
/s/[storyId]/_components/chat-script-render/op/miss-call/assets/call-miss.da4ebd87e4b3bbc2.png)
不在着信
僕
/s/[storyId]/_components/chat-script-render/op/miss-call/assets/call-miss.da4ebd87e4b3bbc2.png)
不在着信
僕
なんで出ないんだよ
彼女
どうしたの??
僕
はぁ
僕
よかった
僕
遅いから心配したよ!
彼女
ごめんね
彼女
ちょっと本屋でみたいものがあって
二人でゆっくり家まで帰った
とても寒い日だった
雪がちらほら舞い出した
彼女が持つビニール袋の中には
ウエディングドレスを纏った女性が表紙を飾る雑誌
彼女の手を強く握り返した
――――――――――――――――
僕
はぁ
僕
もう朝か
けたたましくアラームが鳴る
僕
ご飯作らないと、、、
狭い部屋に朝日が射す
僕
行ってきます
もちろん返事はない
不思議な夢をみた
ふと、そんな気がした