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屋上の君は。

第1話 - 屋上の君は。

2018年01月17日

#恋愛

もちまる

今井みなみ

こーとーはー！起きて！ご飯だよっー！

上条琴葉

んあぁ…？私寝てた？

今井みなみ

寝てたよ！授業の最初らへんで！！もうっ！！

橘ユウ

相変わらずお前は寝てるな！

上条琴葉

仕方ないでしょー…。昨日は塾の宿題してたし。夜遅くまで…ふぁ…ぁ…。

今井みなみ

んっもう！私売店でご飯買ってくるから、琴葉は屋上で待ってて！

上条琴葉

うーん…ありがとうー。

橘ユウ

じゃ、俺も直也たちと食べてくるからまた後でなー。

上条琴葉

はぁい…。

屋上…

上条琴葉

ん？珍しい。誰かいる…。

上条琴葉

(寝て…る…？？見たことない子だな…。)

上条琴葉

あのーすみません…？もうお昼ですよー。

笹野翔

んー…あんただれ？？

上条琴葉

私は2組の上条だけど…

笹野翔

ふーん…。起こしてくれてサンキューだな。俺は笹野。じゃあな…。

上条琴葉

えっ、あ、うん？？

今井みなみ

こーっとは！買ってきたよー。飲み物ミルクティーでよかった？

上条琴葉

う…ん…？

今井みなみ

ありゃ？どうしたの？？

上条琴葉

今さっきいた子、風で髪が揺れた時…キュンときた…。

今井みなみ

えぇっ！？あんたユウくんが好きじゃないの！？

上条琴葉

えっ、違うよ！もう！そんなみなみは直也くんが好きなんでしょ！

今井みなみ

そうそう♡あの優しい感じ…♡本当にタイプなの！きゃー☆

上条琴葉

はいはい。ご飯食べよ。

今井みなみ

んっもう！酷いなぁ！ところでその子名前なんていうの？

上条琴葉

笹野とは言ってたけど何組か知らないんだよねー。(モグモグ)

今井みなみ

ちゃんと聞きなさいよ！全く。

上条琴葉

えぇ…でも初対面だし…。

今井みなみ

次会った時はちゃんと聞いてね！

上条琴葉

わかったよー…。

5時間目…

橘ユウ

おーっす。みなみ、琴葉。

今井みなみ

ユウくん、バレたら怒られるよ？しかもちゃっかりグループまで作っちゃって。

橘ユウ

へへ。まーな

橘ユウ

教科書で隠せばバレねぇだろ。

今井みなみ

まーね。

今井みなみ

てか琴葉は？？起きてるよね？

橘ユウ

起きてる起きてる。窓の外見てるぜ？？

上条琴葉

あっ二人とも。何？？

今井みなみ

やっと気がついた！！ねぇ聞いてユウくん！琴葉ね、

橘ユウ

おー？

今井みなみ

屋上であったイケメンくんに一目惚れしたんだって！

橘ユウ

えっ。

上条琴葉

違うよ！イケメンとか言ってないし！！

上条琴葉

変な事言わないでよ！もう知らない！！

上条琴葉が退会しました。

今井みなみ

ありゃ…ちょっと言っただけで怒られたな…

今井みなみ

本気で恋しちゃったのかしらねー。

橘ユウ

そうかな

放課後

上条琴葉

はぁ。みなみったら変な情報流してさ…訳わかんないよ…

笹野翔

なんだ？訳わかんない情報って。

上条琴葉

笹野くん！？

上条琴葉

どうしてまたここに…。

笹野翔

まぁ俺は屋上が好きだからな…。

笹野翔

ここから見る夕日が特に。

上条琴葉

確かに夕方は綺麗だね…。

琴葉、ユウトーク

橘ユウ

なあみなみ知らないか？

上条琴葉

しらないよ

橘ユウ

あいつ話したいことあったのに放課後なってたらもういなくてさぁ。

上条琴葉

(告白…なのかな…)

上条琴葉

あっそ！

上条琴葉

えっ…今の…

笹野翔

どうした？

上条琴葉

みなみが重体って…！！今すぐ行かないと…！どうして…どうして…。

笹野翔

落ち着け

上条琴葉

落ち着けないよ！！

笹野翔

落ち着けって！！

上条琴葉

…っう…うっ…

笹野翔

お前が行ったところでどうにもならないだろ。

笹野翔

今は無事を祈っとくだけなんだよ。

笹野翔

もしお前が落ち込むようであれば、

笹野翔

俺がお前を慰める。

上条琴葉

っ…っ…、、、

夜

上条琴葉

みなみ大丈夫？？

上条琴葉

もし気づいたら言って…

今井みなみ

琴葉…。大丈夫だよ…

今井みなみ

うん、けど、まだね

今井みなみ

骨折とかしちゃってて…頭の打ちどころが悪くて意識なくなって頭の骨が少し…ヒビが…。

上条琴葉

明日学校終わりにお見舞い行くね。

今井みなみ

ありがとう。。

今井みなみ

琴葉

上条琴葉

ん…？

今井みなみ

ごめん…ね…

上条琴葉

こちらこそごめん…強く言いすぎて…

今井みなみ

ふふっ…また明日ね。おやすみ

上条琴葉

おやすみ。

1時間目…屋上…

上条琴葉

やっぱりいた。

笹野翔

お前…授業は？

上条琴葉

受ける気になれなくて…

笹野翔

意識は戻ったみたいだな。

上条琴葉

うん。

橘ユウ

いた。琴葉。

上条琴葉

ユウくん…

笹野翔

え、なにお前の彼氏？

上条琴葉

違うよ。同じクラスの。

笹野翔

ふーん

橘ユウ

こいつのことが好きなのか？

上条琴葉

っ！！違うってば！！！ユウくんまでそんなこと言ってさ！なんで来たの！

橘ユウ

お前が心配だから。

橘ユウ

俺がお前を守りたいから…

上条琴葉

なんで……けど私は……

笹野翔

……？

笹野翔

俺はお前のこと好きだぞ。嫌いではないな。

橘ユウ

っ！！お前そんなに会ったこともないくせに…！

橘ユウ

そんなことゆって騙そうって気だな！琴葉を！

笹野翔

いいや。会った回数が少なくたって俺はあいつのこと知っている。

笹野翔

昨日だってあいつの友達のみなみ？って子のことも調べた。

笹野翔

悲しい顔が…気に入らなかったから。

上条琴葉

笹野くん…っ。

橘ユウ

琴葉！あまり知らない奴に好意を抱いていたのか！？

上条琴葉

…そうだよ。

橘ユウ

はっ…？

上条琴葉

笹野くんの髪が揺れた時、夕日で目が輝いた時、屋上のことを語っていたことも

上条琴葉

全ていいなって思ってたよ。

上条琴葉

1日で気に入ったとは思わない。

上条琴葉

ただ、友達でいたいなって少し好きでも完璧に好きになるまで…

橘ユウ

もうやめてくれよ！！！俺は琴葉が好きだったんだよ！！！

橘ユウ

なんで…？なんで…っ…！

笹野翔

僕は君らの関係に口出ししたりはしない。

笹野翔

けど言った事はもう取り返せないし、もう諦めた方が早いんじゃないかな。

橘ユウ

お前は黙ってろ！！

笹野翔

俺は事実を告げただけだ。じゃあな。

橘ユウ

くっ…。

続く

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