テラーノベル
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最近は上手く気持ちが乗らない。
何故だろうか。
自分でも分からない。
俳優業が忙しくなったからだろうか。
それとも、
グループでの自分の立ち位置が分からなくなっているからだろうか。
まぁどっちにしろ関係ない。
誰も俺の事なんて気にしない。
気にしてくれるのはステージに立った時に応援してくれる swagのみんなだけ。
いや、みんなが応援しているのは NAOYA であって 草川直弥(俺自身)では無いのだろう。
本当の俺の声は誰にも届かないし聞こえない。
たった4人の大切なメンバーでさえ。
颯斗「おつかれーい」
哲汰「おつかれーい!!」
永玖「うるさッ」
「今日も元気だな」って普段と何一つ変わらない楽屋を見渡す。
そして今日もまた俺の声は誰にも届かないまま 時間だけが過ぎていく。
颯斗
直弥
洞察力が人一倍優れている颯斗。
体調が優れない時とか少し元気がない時すぐに声をかけてくれる。
「大丈夫?」
「無理しないでね」
でもそれ以上は聞いてこない。
だからかな、颯斗にはこの声が届く気がしないのは。
玲
直弥
いつも親身に寄り添ってくれる玲。
EBiSSHの頃からの仲だからか少しの不調も玲には隠せない。
グループの中でもドラマの撮影で忙しい頃が多い俺たち。
共通点は多いがあまり2人でペアになることがない。
玲は俺の声に気づいてくれるのだろうか。
永玖
直弥
最年少で末っ子だが意外なとこで感が冴える永玖。
普段は俺の方が年上っていうのもあり弟的な感じだ。
「喉暖かくしろよ」
「足、よくストレッチしな」
バレてないと思った喉の不調も足の捻挫も永玖には すぐバレていて遠回しに優しさを見せてくる。
哲汰
直弥
俺のことが大好きな哲汰。
ファンの中でも*なおたー*として人気が高い俺たち。
哲汰は鈍感なのかおバカなのか分からないが あまり不調には気づかない。
だけどたまにする無意識の優しさが心苦しくなる。
まさかこの哲汰に俺は揺さぶられるなんて思ってもいなかった。
____
____
哲汰
直弥
そしていつも通り哲汰と帰る。
哲汰
気づいた頃には日が暮れ夜の静けさが一層寒さを際立たせた。
日中は暑かったため俺は薄着で来ていたが夜は少し肌寒い。
直弥
寒い。
普段の俺だったらこんな失敗をするなんて考えられない。
哲汰
直弥
哲汰
哲汰が羽織っていた上着を貸してくれた。
こういう優しさが胸に刺さる。
苦しい。
でも、
「助けて」という一言が言えない。
なんでだろうな。
これだけ仲がいいのにって思ってしまう。
哲汰
直弥
哲汰
直弥
バレてるのかな。
直弥
哲汰
哲汰
直弥
哲汰
直弥
哲汰
直弥
哲汰
直弥
哲汰
直弥
哲汰
直弥
哲汰
いつもだったら小学生みたいな言い合いを疲れるまでやるのだが 今日はそんな元気もない。
全て話したら楽なのだろうか。
でもそれが哲汰の足枷になるのが嫌だ。
誰かの足を引っ張るような行動はしたくない。
だけど、
この日だけは少し弱さを見せてもいいのだろうかって 思ってしまった。
直弥
哲汰
直弥
哲汰
直弥
哲汰
恥ずかし。
こんなこと今まで誰にも言ったことなかったのに。
穴があったら入りたいとはこのことなんだろうか。
それでも哲汰は優しくうんうんと言って俺を抱きしめてくれた。
哲汰
哲汰
あぁなんて優しい人なんだろう。
この人になら俺の声届くのかな。
【続】
コメント
2件
続き楽しみです!!