月三河中央区
式神秋斗はタクシーで中央区へと 来ていた
ピィンが故障してからというものの 色々調べてみたが 原因がまったく解らずじまい
ただ…
ニュース「今、世界中で原因不明の 一部のネットが使用不能についての 話題となります」
ニュース「原因不明の故障が発生し パンドラTV局以外のネット関連に アクセスできない事に 不満の声が…」
式神秋斗
やっぱり
故障だったんか…
式神秋斗
みんなも故障?
式神秋斗
とりあえず ピィンの故障を調べてもらいに パンドラカンパニーへ向かう秋斗
最近なんか足の臭い男性
くれないんだよ!?
体毛が濃い女性
ピィンがいきなり
故障したのよ!?
体毛が濃い女性
パンドラ社所属の警備員
今その対応が殺到して
おりまして…
パンドラ社所属の警備員
お時間がかかります…
甘いものが恋しい女性
同じ事ばっかり言って
こっちはまだ
仕事中なのよ!?
とにかく尻が痒い男性
最中やったんやぞ!?
とにかく尻が痒い男性
10円傷の老人
わきゃぞう!
パンドラ社所属の警備員の先輩
とりあえずその10円を
仕舞おうなお爺さん
パンドラ社所属の女性警備員
人が多すぎて
対応しきれません…!
パンドラ社所属の警備員の先輩
足りてねぇな…
パンドラ社所属の警備員の先輩
どこほっつきやがって
いるんだ!?
式神秋斗
パンドラカンパニーの前は 行列が出来ており パンドラ社所属の警備員や社員が クレームの対応に駆り出されている
式神秋斗
終わらないぞこりゃ…
行列に並ばず横から光景を 眺める秋斗
ざっと見た感じ 行列の数は100や200を超える 人数で溢れていた
並ばなくて正解のようだ
ニュース「各国のパンドラ社を 巡りクレームが殺到! あまりの数に人員が足りておらず ちょっとした暴動騒ぎが ある場所もあり」
ニュース「ますます混乱が続く事が 予想されます!」
式神秋斗
今日中には無理だな
柴田根知
式神秋斗
ウチの制服…
柴田根知
柴田根知…
初めましてだね
式神秋斗
オレは高等部二年の…
柴田根知
柴田根知
式神秋斗君だろ?
式神秋斗
柴田根知
でも君の噂は伝説に
相応しいと思うけどな
柴田根知
あの拳闘集会を
終わらせた
英雄なんだから…
式神秋斗
オレは伝説でも英雄でも
そんな大した奴じゃ
ないんですって…
柴田根知
君がそう言うなら
そうしよう…
柴田根知
ピィンの故障か?
式神秋斗
柴田根知
式神秋斗
柴田根知
技術者の息子だからね
柴田根知
式神秋斗
柴田根知
柴田根知
終わらせてくれた君へ
特別に君のピィンを
直してやっても
いいんだけど?
式神秋斗
最近なんか足の臭い男性
いつまで待たせんだよ!
甘いものが恋しい女性
仕事が遅れるでしょ!?
甘いものが恋しい女性
私なのよ!!?
とにかく尻が痒い男性
ダウンロードが
途中だったのに…
パンドラ社所属の警備員
現在その対応で…
式神秋斗
直して貰うのは
なんか違う気がする…)
式神秋斗
式神秋斗
柴田根知
式神秋斗
あの人達のピィンを
直してやってくれよ
柴田根知
柴田根知
柴田根知はピィンが壊れて困ってる 人の横へ行く
柴田根知
優しい優しい式神秋斗君
式神秋斗
柴田根知
速く帰った方がいいよ?
柴田根知
式神秋斗
んと…サヨナラです先輩
今度こそ柴田根知はピィンが壊れて 困ってる人達の方へ歩き出した
式神秋斗
式神秋斗
式神秋斗
なんなのって…
式神秋斗
やる事もないし
帰るとするけどさ
いつもなら ここらで何かしら言ってくる相棒が 今では何故だか懐かしくも恋しい…
パンドラ君と会話しない日が なかったからか
ふとそう思った
月三河繁華街
椎名凛
版薔薇「今日の早朝に 小太りのアーさんがコンビニの前で 発見したという 学園生の衣服だけが 何故か脱ぎ捨てられているという 謎の現象について…」
版薔薇「学園生の制服の内には 得体の知れない 緑色のゼリー状の液体が 発見されたということです!」
版薔薇「コレは一体何でしょうか? 解説のモッティーさん お願いします!」
モッティー「うん」
モッティー「アレはただの悪戯だね」
モッティー「みんなは 真似しないでね」
版薔薇「なるほど? どうやら事件性は無いようですが 警察は引き続き事件性がないか 調査するようです」
CM「パンドラの箱は希望の箱さ♫ あなたの心に真心を! ハッピー♪うれぴー♪ みんな一緒にハッピーライフ♫
プツン
椎名凛
ピィンのチャンネルを変える
しかし パンドラカンパニー主催の ニュース以外はどれも表示されない
ピィンを操作する だが 何をやっても パンドラカンパニー主催の ニュース以外は起動すらしなかった
椎名凛
椎名凛
椎名凛
ニュース以外がほとんど
機能していないわ…)
椎名凛
偶然始末したものの…)
椎名凛
できなかったのが
響くわね…)
椎名凛
奴等に私の存在が
バレたか?)
椎名凛
それなら…
今頃私に追ってが
差し向けられている筈)
椎名凛
できない以上…
椎名凛
必要がありそうね…
夜の繁華街を中心に 屍人を探す探索を再開する
月三河中央区
パンドラカンパニーに行くのを 辞めにした式神秋斗
その帰り道 喉が渇いたので自販機で 飲み物を購入していた
式神秋斗
式神秋斗
炭酸コレダーだよな
炭酸コレダーを飲み干して 空き缶入れに缶を入れる
式神秋斗
どうすっかな…
せっかくここまで来たし… どうしようか?
ピィンの内臓時計は 20時を過ぎていた
式神秋斗
式神秋斗
クリームパスタでも
食べて行こうかな!
そうと決めたら行動あるのみ 幸い繁華街は近くだ
オレは美味しいパスタ屋を目指して 繁華街へと歩いて行った
月三河北繁華街
式神秋斗
この辺だったような…?
辺りを見渡す式神秋斗
すると見知った姿を目撃する
椎名凛
あれは… 間違いない
綺麗な銀の髪を 風になびかせる彼女は… 椎名さんだ
式神秋斗
繁華街の裏通りに入って行く
式神秋斗
裏通りに何のようだ?
式神秋斗
散々迷ったが 追いかけてみる事にした
式神秋斗
遅いしな…)
式神秋斗
走って追いかけてみたが もう彼女の姿が見当たらない
式神秋斗
何処行ったんだ?
式神秋斗
だったとか?
女性の声「動かないで」
式神秋斗
なッ!? なんだ!? オレは今… 首に鋭い何かを当てられているのか?
女性の声「声をあげず抵抗せず 両手を上げて ゆっくりとこちらを向きなさい」
オレは言われた通りに 両手を上げる
女性の声「悪いのだけど これはお願いじゃないわよ… 私はあなたに命令しているの」
式神秋斗
ナイフの刃が首に少し食い込む… だが切れ味があまり良くないのか 血はでていない
だが それは時間の問題だろう この女は本気なのだ
背中越しに伝わる殺気が… ど素人なオレにもヒシヒシと伝わる
女性の声「速くなさい」
しかしオレは… この声に聴き覚えがあった
式神秋斗
椎名凛
椎名凛
驚いた椎名凛は凄い勢いで 後ろに数歩下がる
椎名凛
オレは両手を下ろし椎名さんの方を 見据える
椎名さんはいそいそと 大型のナイフを腰のホルダーに仕舞う
椎名凛
こんな真似を?
椎名凛
済まなかったのよ!?
式神秋斗
謝るよ…
式神秋斗
君が1人でこんな場所に
入ってくのを
見ちまったから…
心配でさ…
椎名凛
椎名凛
心配させたかった訳じゃ
ないのよ?
椎名凛
式神君…
今のでハッキリした…
彼女は明らかに普通じゃない
超人的なパワーに 今の拘束術…
よくは解らないが 裏社会いのエージェント的な アレなのだろうか…
じゃなきゃ説明がつかない 趣味の範疇を超えている…
式神秋斗
もしかして君って…
式神秋斗
そういうのか?
椎名凛
式神秋斗
椎名凛
椎名凛
いいわ…
式神秋斗
椎名さん[まで]
椎名凛
式神秋斗
式神秋斗
柴田先輩にも同じ事を
言われたんだよ
椎名凛
椎名凛
柴田根知?
式神秋斗
椎名凛
あの柴田の孫が
彼に接触して
来ようだなんて…)
????
????
暗がりから気味の悪い人物が姿を現す
椎名凛
椎名凛
こんな時に…!!?)
式神秋斗
あの人達…
式神秋斗
酷い怪我じゃないか!!
式神秋斗は慌てて怪我人に近づく!
ギュッ
式神秋斗
しかし椎名凛によって 手首を掴まで阻止された
椎名凛
式神秋斗
式神秋斗
直接病院に連れて
行かないと!
椎名凛
式神秋斗
明らかに様子がおかしい…
椎名凛は腰のナイフホルダーから さっきの大型のナイフを抜き出す
凛のナイフ
そして怪我人にソレを向けた
式神秋斗
式神秋斗
椎名さん!
式神秋斗
怪我人なんだぞ!?
椎名さんはナイフを向けたまま こちらを振り向きもせず 言い放つ
椎名凛
君には[アレ]が
ただの怪我人に…
椎名凛
そもそも人に
見えるのかしら?
式神秋斗
????
暗がりからライトが照らす広場へと 人らしきソレが
姿を表した
屍人兵
屍人兵
屍人兵
髪は白く肌は所々皮膚が溶けており 皮膚の内部が露出している
瞳が車のテールランプのように赤く 皮膚の表面には赤と紫の筋が色黒い 皮膚にひっそりと浮かび上がっている
その者に意識と呼べるようなものは とてもあるようには見えない
椎名さんは言った 「アレが人に見えるのか」…と
式神秋斗
式神秋斗
椎名凛
式神秋斗
椎名凛
操るウイルス…
椎名凛
生きた人間を殺戮する
正真正銘の怪物よ
式神秋斗
式神秋斗
言われても
解らねぇよ…!
屍人兵
3体の屍人兵が椎名凛と式神秋斗を 目掛け近寄って来る
椎名凛
下がって…!!
ナイフを片手に構える
式神秋斗
まさか…
式神秋斗
式神秋斗の静止を聞く間もなく 屍人兵に向かい飛び出す椎名凛
走り出す椎名凛
数歩もしない内に敵と接触するだろう
しかし敵は3体…
だが
思考するより速く 椎名の身体は動いていた
ビュンッ!と剣尖が走る
ガシュッ!!
鉄を無理矢理裂くような音が響く
ゴトン…
式神秋斗の側に丸い何かが降って来た
式神秋斗
人の頭だった…
椎名凛の放った剣尖は 人間だったソレの首を 跳ね飛ばしたのだ
屍人の頭部
ソレを見た瞬間 ギョッとした…
切り離された頭は 不気味な声を上げながら こちらを見ているのだ
式神秋斗
思わず 「ヒィ」と声が漏れそうになる
だが 実際はどうだ?
そう 人間は本当にギョッとした時は 思考が動かないのだ…
鳥肌が一斉に立つ 地べたに落ちた頭が恐ろしい形相で 式神秋斗を睨みつけている
殺意
この人間だった者からは 強烈な殺意感じる…
血の気が一気に引き 青ざめていくのが解る 寒い…怖い…逃げ出したい…
初めて本物の恐怖を体験する式神秋斗
式神秋斗
生きている人間なんて
居るわけないだろ…
椎名凛が言っていた通り コイツらは怪物なのだろう…
この頭を見て そう確信せざるをえなかった
屍人の頭部
頭部は徐々に溶け出し 緑色のゼリー状の液体へと 姿を変えていった
髪 目玉 歯 骨 肉は 液体に変わり果て地べたに広がった
式神秋斗
人が溶けた…!?
屍人兵
椎名凛
避けて!!
式神秋斗
椎名さんが声を上げる
式神秋斗が振り向いた瞬間…
ゴォッ!!!
黒い爪が式神秋斗に襲いかかる
式神秋斗
危機一髪のところでどうにか 攻撃を避ける
ゴォンッ!!
攻撃を避けられた爪は 勢いよく近くにあった電信柱に 命中する
式神秋斗
電信柱がへし折れた…
コンクリートで出来た頑丈な電信柱を 積み木を崩したかのような勢いで いとも簡単に砕いたのだ
屍人兵
怪物がこちらに振り向く
式神秋斗
椎名凛
すぐにでも彼のもとへ
急がないと!)
屍人兵
屍人兵の両手が背後の椎名凛に 掴みかかる!
緑色の液体が飛び散る
椎名凛は振り向くと同時に 襲いかかってきた両手の指を一閃し 親指を除く他の指の第二関節辺りを 綺麗に8本切り落とした
屍人兵
指を切断された手で掴みかかる
だが 掴む指が無くそのまま体勢を崩す
椎名凛
ガラ空きになった首元に ナイフの刃を押し当てる
力任せに硬化した首を切り落とす
しかし身体はまだ椎名凛を襲うのを 諦めてはいなかった
ドンッ!!!
しかし その身体を細い脚で蹴り飛ばす
椎名凛
安堵することなく彼女は 式神秋斗の居る場所へと駆け出す
式神秋斗
屍人兵
式神秋斗
逃げた先は 自販機が置かれていて これ以上は逃げられそうにない
式神秋斗
(マズった…)
式神秋斗
自分から
逃げ場のない場所へ
来ちまった…)
屍人兵
屍人兵はそのままゆっくりと 式神秋斗と距離を縮めてくる…
式神秋斗
式神秋斗
どうすればいい!!?)
式神秋斗
逃げられる!?)
式神秋斗
式神秋斗はさっきの事を思い出す そう 電信柱を砕いたあの事を
戦えば生き残れるのか…
戦うということは 正面からあの異常な怪力と向き合うと いうことだ…
とてもじゃないが 現実的ではない
武器でもない限り戦いを挑むのは 無謀というやつだろう
式神秋斗
頭はまだ回転している)
式神秋斗
まだ距離はある…)
屍人兵
年齢は二十代後半か? 服装から見てOLってところか… 脚は長めで胸は控えめ…
何考えてるオレ!?
というか… さっきから変な違和感がずっとする…
屍人兵
屍人兵の黒い爪
式神秋斗
死んだな…こりゃ…
それは死を覚悟した瞬間であった
驚きと恐怖で後退りした瞬間 空き缶を踏みつけてしまい 体勢を崩してしまう
ブオンッ!!!
ガシャンッ!!!
振り下ろされた爪は またも式神秋斗には届かなかった
行き場を無くした腕は 秋斗の背後にあった自販機を粉砕する
その結果 チャンスが生まれた
式神秋斗
今なら!!)
式神秋斗は体勢を崩している屍人兵の 背後を駆け抜けた!
式神秋斗
なんとか広場へと駆ける事が出来た だが それは振り出しに戻った事を意味する
屍人兵
屍人兵は遅くも早くもない速度で 確実に距離を縮めて来ている
式神秋斗
じ…自販機が
粉砕しやがった…
式神秋斗
食ったら即死するぞ…
屍人兵がにじり寄って来る
どうする…? いつまでも逃げてはいられないぞ…
式神秋斗
覚悟を決める
この化け物を人の居る場所へ 出す訳にはいかない…
だけどどうすればいい?
答えは決まっている
式神秋斗
拳を強く握る
屍人兵
化け物とはいえ女性… 女を殴るのは抵抗あるが…
やるしかない!
屍人兵
距離を詰め三度 式神秋斗に襲いかかる
屍人兵の黒い爪
今度は引かず前にでた!
当たれば即死 よくて瀕死…
絶対に当たる訳にはいかない!
式神秋斗
ブンッ!!
襲いくる爪を姿勢を低くし なんとか紙一重で避ける
屍人兵
体勢を崩すこの瞬間を 式神秋斗は逃さなかった!!
式神秋斗
ガガガンッ!!
屍人兵は体勢を大きく崩し 地べたへと倒れこむ
ズキッと 拳に激痛が走った…
式神秋斗
式神秋斗
式神秋斗
殴ったような感覚だ…
ズキズキと拳が痛むを発する
冗談じゃない… 自販機を砕く怪力だけじゃなく 鉄の塊みたいな身体ってのは どうなってんだ!?
屍人兵
屍人兵が何事も無かったかのように ムクっと起き上がる
拳を構える
再び拳を構え迎撃する準備を整える
式神秋斗
何度でも
ブチのめしてやるぜ!
屍人兵
精一杯の虚勢を張る
だがどうだろう… 脚は竦み今にも腰が落ちそうだ…
しかし今は 虚勢を張ってでも気持ちを保つ… じゃないと待っているのは 確実な【死】だ
すると 横から銀色の風が駆け抜ける
ビュンッ!!
ガシュッ!!
屍人の頭部
切り離されて頭部が転がる…
式神秋斗
唖然とした…
式神秋斗が命懸けで逃げ回るしか 出来なかったのに対し 銀髪の少女は息をするかのように 化け物の首を切断したのだ
ナイフの尖端からは緑色のの液体が 滴り落ちる
蠢めく首無しの身体は次第に倒れ もがくように動く
抵抗する力がない事を確認した彼女は ナイフをホルダーに仕舞い 式神秋斗の方へと振り向く
椎名凛
無事でよかった…
式神秋斗
その言葉で 式神秋斗は安堵した…
気を抜いた瞬間倒れそうになるが なんとか踏ん張り立てなおす
椎名凛
式神秋斗
式神秋斗
式神秋斗
1ついいかな…?
辺りを見渡し 緑色のゼリー状の液体を見て尋ねた
式神秋斗
椎名凛
式神秋斗
椎名さん!!
椎名凛
見た以上は
隠さず話すから…
椎名凛
離れましょう?
式神秋斗
賛成だ…
ここは気味が悪い… すぐにでも離れたい気分にだ
パァァンッ!!
式神秋斗
銃声が響いた瞬間…
ドサりと椎名凛が倒れる
式神秋斗
血の気が一気に引くのを感じた…
式神秋斗
椎名凛
頭から血が噴き出す
銃弾は彼女の頭に命中したようだ
式神秋斗
そんな…そんな!!?
式神秋斗
椎名…!!
椎名…さん…
倒れた彼女を抱き起こし 呼びかけ続ける
しかし反応が無い
声「正直言って安心したよ… 屍人兵を殺せる化け物でも 銃弾でちゃんと死ぬんだな…」
式神秋斗
聴き覚えのある声の主が 姿を現す…
柴田根知
それが…
柴田根知
君だったとはね…
椎名凛
式神秋斗
彼の手には拳銃が握られている
柴田根知
式神君
式神秋斗
柴田根知
バカかよ君?
式神秋斗
なんでだ!?
式神秋斗
柴田先輩!!
柴田根知
伝説の転校生…
式神秋斗に拳銃を向ける
式神秋斗
殺される… そう本能が叫ぶ
柴田根知
柴田根知
つもりだったのに
柴田根知
まさか
邪魔されるなんてね
式神秋斗
それはきっと さっきの化け物のことだろう
柴田根知
屍人兵…
最高の操り人形さ
なんてことだ… さっきの化け物も コイツの仕業だったのか…
式神秋斗
パァンッ!!
銃弾が放たれる
銃弾は式神秋斗の髪をかすめた
柴田根知
敬意を払えよ後輩
拳銃を式神秋斗に向けて ニヤリと笑みを浮かべる
式神秋斗
柴田根知
君なら良い屍人兵に
なれると思うんだよ…
式神秋斗
柴田根知
連中じゃhazard1が
限界でね…
柴田根知
君ならhazard2くらい
いけるんじゃ
ないかな?
式神秋斗
なんだよそれ?
柴田根知
連中の事さ
式神秋斗
式神秋斗
思い出したよ…
さっきの人達って…
柴田根知
パンドラカンパニーの
前でウロウロしていた
連中さ…
柴田根知
言ったら
のこのこついて来た
愚かでバカな連中だよ
式神秋斗
式神秋斗
あんな怪物にしたのも
おまえかよ…
柴田根知
そうだとも!!
柴田根知
あの化け物共はさ!!
式神秋斗
椎名凛
倒れた椎名凛の 肩を強く抱き そのまま地面に寝かせる
そして柴田根知の方に向き合う
式神秋斗
柴田根知
その顔…
柴田根知
反抗的な顔じゃないか…
式神秋斗に拳銃を向け 狙いを定める
拳を構える
柴田根知
冗談だろ?
柴田根知
挑もうって訳じゃ
ないだろうな?
式神秋斗
式神秋斗
放置しちゃいけない…
式神秋斗
式神秋斗
怒りが 殺意が溢れて止まらない…
椎名さんや関係ない人達…
コイツは… 人の命を一体何だと思っていやがる!
柴田根知
来なよ式神君
柴田根知
俺が…
殺してやるからよ!?
つづけ!