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13植民地 (アメリカ)

ゴチソウサマ!
お菓子美味しかったね!

アメリカは初めて見るお菓子に 興奮しながらも、綺麗に平らげた。

13植民地 (アメリカ)

どれも美味しかったけどね、
コーラとおせんべいが一番美味しかったよ!!

13植民地 (アメリカ)

おせんべいは、ノリ?がついてるのが一番好き!

日帝

それは良かった。

全く、ポテトチップスばかり食べるあの男にも煎餅を食わしてやりたいものだ。

……未来のお前のことだがな。

**

それから、二人は家で気ままに過ごした。

時に絵を描いたり、日帝の鍛錬の様子を眺めたり、一緒に夕食の支度をしたり。

気がつけば外は暗く、夜になっていた。

もうそろそろ、 日本が帰ってくる時間である。

日本

ふぁ〜…ただいまー。

──噂をすれば。

13植民地 (アメリカ)

……日帝、だれ?

日帝

日本…俺の息子だよ。
仕事から帰ってきたんだ。

13植民地 (アメリカ)

え!日帝の子ども?

日帝

ほら、一人分多く飯を作っただろ?

日本

なんかいつもより騒がしいけど誰か来て───

日本が玄関から居間に上がると、 そこには見慣れない少年が。

日本

は?隠し子?

日帝

国旗をよく見ろ。

日本

…………へ?
あ、アメリカさん……?

13植民地 (アメリカ)

ぅ、うん……

見知らぬ人の姿を見たアメリカは またもや日帝の背後に隠れてしまった。 眉を八の字にしながら ちらりと日本の方を見上げている。

日本

ええええっ!?
な、なぜ独立前の姿に!?

日本

俺の事分かります?
日本ですよ!

13植民地 (アメリカ)

ぇ……うぅ…わかんない……

日帝

ほら、そう詰め寄るな。
怖がっているだろう。

日本

あ、あの父さんがアメリカさんを庇っている……

日帝

庇ってなどいないわ!

日本

ふーん……

日本

…俺は分かってますよ?
だてに父さんの息子やってませんからね。

日本はアメリカと日帝を交互に見た後、 面白いものを見つけたかのように口角を上げる。

そして、日帝の方へ近寄り…… こそりと耳打ちした。

日本

ちょっと可愛いって思ったんでしょう?

日帝

……!!!

日帝

やかましい!!!!

日帝

英国に………
とにかく勘違いするな!

イギリスに頼まれたから── そう言ってやろうと思ったが、 アメリカがいる手前 できなかった。

それに…… 実際、あの大きな瞳で見つめられてから "愛着"が湧いていることは確かだった。

大声で否定するのも、図星を突かれて 思わず照れ隠しをしただけである。

日本

はいはい、ごめんなさい。

日帝

全く……

13植民地 (アメリカ)

うぅ…喧嘩しちゃったの?

日帝

あ、いや、違うんだ。
いつもの事だ。

日帝

一丁前に親のことをからかったりするから。

日本

……ふふっ。

日帝

…ああもうっ!飯できてるから食うぞ!
早く着替えてこい!

13植民地 (アメリカ)

わーい!ごはんごはん!!

 

13植民地 (アメリカ)

イタダキマス!

日本・日帝

いただきます。

日帝

ちゃんと挨拶できて偉いな。

元気よく手を合わせるアメリカの頭を 優しく撫でる。

日本独自の食前食後の挨拶。 間食の時に聞いてから随分と気に入ったらしく、アメリカは何かを口にするたび 嬉しそうに声に出していたのだ。

日本

今日オムライスなんですね!
俺の大好物だ……ありがとうございます!

日帝

本当は和食にしようと思ったが、アメリカが食べられないと困るからな。

いつもは空いている隣の席を見る。 小さな少年は、スプーンいっぱいに載せたオムライスを幸せそうに頬張っていた。

13植民地 (アメリカ)

んん〜!
オムライスって美味しいね!

日帝

そうだな……っておい、
米粒付いてるぞ。全く……

日帝はアメリカの頬に付いていた米粒をとると、パクリと食べてしまった。

その様子を見て、日本はギョッとする。

日本

出た、天然タラシ。

日帝

どこが天然タラシなんだ。
もったいないから食べただけだろう。

日本

そういうところですよ。

日本

それ、大人のアメリカさんにやったら駄目ですからね。

日帝

……? 安心しろ。
俺があの男と飯を食うなんてことは万が一でも有り得ないからな!

日本

駄目だこの人、事の重大さを全く分かってない。

日本は思わず頭を抱えた。

このままでは父親の貞操が…… 危機感を覚えたのである。

13植民地 (アメリカ)

二人とも食べないの?

日本

あ、すみません。
父さんと大切な話をしていました……今食べますね。

アメリカに催促され、二人はスプーンに手をつける。 日帝は静かに頷き、日本はアメリカの方を見て"美味しい"と微笑んだ。

13植民地 (アメリカ)

良かった!
このオムライスね、日帝と一緒に作ったんだよ!

13植民地 (アメリカ)

お野菜を切って、ご飯を炒めたの!へへ……日帝にも褒めてもらえたんだ!!

日帝

ああ、中々良い筋だった。

日帝

もしお前が女だったら、いい嫁になるぞ。

日本

父さん……今はそういう時代じゃ…

13植民地 (アメリカ)

男の子どうしは結婚できないの?

日帝

少なくとも日本ではな。

日本

……?

13植民地 (アメリカ)

じゃあ僕、おっきくなったら男の子同士でも結婚できるようにするね!

日本・日帝

え?

13植民地 (アメリカ)

そうすれば、日帝と結婚して
毎日美味しいご飯作ってあげられるでしょ?

日帝

え、あ、いや…無理はしなくていいと思うぞ。

13植民地 (アメリカ)

無理じゃないよ!
僕、日帝のこと大好きだもん!!

日帝

だ、だがアメリカ、
結婚というのは──

13植民地 (アメリカ)

日帝は僕のこと、嫌い……?

アメリカはまたもや不安げに眉を下げ、あの瞳で日帝を見上げた。 心なしか、声もわずかに震えている。

日帝

うぐ、き、嫌いでは
な…ないが……その、

日本

……

その様子を微笑みながら見つめ続けるのは日本。見つめる、というよりは睨みをきかせるの方が正しいか。

先程の危機感も相まってのことではある。 それでも……自分の父親をその宿敵に 取られてしまうのは癪だったのだ。

……例えその"敵"が子供で、 今の記憶がなかったとしても。

13植民地 (アメリカ)

それじゃあ、おっきくなったら結婚──

日本

ほらほら。

日本

早く食べましょう……アツアツの方が美味しいですから、ね。

13植民地 (アメリカ)

は〜い…

日帝

日本、お前……

日本

何です?

日帝

子供相手にそう──

日本

……

日帝

いや、別に……。

そろそろ親離れして欲しいんだが……

父親の切なる願いは、息子に届きそうもない。

 

**続く**

今回も閲覧いただきありがとうございました。 最後に少しだけ、質問させてください。

皆さんは…… 猫耳の日帝さんと普通の日帝さん どちらがお好きですか?

もしコメントいただけましたら、 多かった方のご意見を参考にストーリーを書きたいと思っております🥹

お気軽にコメント💬ください。 どうぞよろしくお願いします!

もし来なかったら私の気分で書きます()

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