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やっと仕事が終わり、解放感を感じながら会社を出る。
いつも通り帰っていると小さく人影が見えた。 うずくまっているようだ。
泣いてるのかな…? 体が小刻みに震えている。
近付いてみると、小学生位の男の子だった。 こんな時間に家に帰っていないなんて何かあったのではないか。 そう思い、声を掛ける。
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🧡
男の子はびくリと体を揺らし、顔を上げた。 驚きと恐怖心が表情から伝わってくる。
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なるべく怖がらせないように口調や表情を穏やかにして話し掛ける。
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名前を褒めると、🧡くんの表情が少し柔らかくなった。
他愛ない会話をしていると、🧡くんの表情からは恐怖はなくなり、笑顔が増え始めていた。
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「家に帰る」という言葉にまた表情を強ばらせる。
🧡
そう言った🧡くんの声は震えていた。
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そう言うと🧡くんは顔を俯ける。
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どうしよう、泣き出してしまった。 焦っていると🧡くんの口から小さいけどハッキリと言葉が聞こえた。
🧡
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言葉が出なかった。 俺が黙っていると、🧡くんはハッとしたように謝ってきた。
🧡
🧡
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取り憑かれたように必死に謝ってくる。 怯えて震えている体。 怒られる事、それ以上のことを酷く 恐れているようだった。
強ばった体を包み込むように抱き締め、優しく語りかける。
💜
抱き締めながら思案する。 この子をどうするべきか。 警察に引き渡しても家に連れていかれるだけだろう。
もしかしたら、誘拐になるかも…などと考えている暇はない。 この子を見過ごす訳にはいかない。何としてでも助け出したい。
そう強く思った。 そして、家に匿う事を決めた。
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🧡くんは 驚いたように顔を上げる。
🧡
🧡
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俺は笑顔で答えた。