コメント
2件
あらやだ笑 コメントありがとうございます!!
もちちーずさん、僕の臓器鷲掴みしてますね?! そんくらい、僕の性癖にブッ刺さってるんですが…。
主
主
主
主
主
主
主
主
主
主
主
いっぱいに息を吸う。
会場内のざわめきが納まる。
ざわめき立てていた血液も穏やかに流れる。
メロディー達が脳内を走り回る。
それを捕まえるように鍵盤の上を指が駆け回る。
今日は友人の結婚式だ。
披露宴でピアノの演奏を頼まれた。
3年前、大切な人を想って描き上げた曲を、大切な人を持った友人に贈る。
一音一音を大切に奏でる。
そして、曲はクライマックスを迎え、終わりへと向かう。
心を込めて奏でた。大切なあの人を思い出しながら。
演奏が終わると、場内は拍手に包まれた。
果たして、想いは伝わったのだろうか。
新郎席をちらりと見ると、涙ぐむ友人が居た。
友人に笑いかけ、参列者達に深々と例をする。
スタッフ
大陽
大陽
大陽
大陽
大陽
大陽
大陽
大陽
大陽
またしても拍手が巻き起こり、参列者達が口々に言葉を交わしている。
その様子をしばらく眺めていた。
その中に、じっとこちらを見つめている1人が居た。
目が合った瞬間、時間が止まった。
鼓動がこれまでにないほど速まり、血液が騒ぎ立てた。
そこに居たのは、3年前に消息を経った大切な人だった。
いや、大切だった人だ。
別れを告げられたのは突然だった。
あれは3年前の丁度同じ頃。
風が暖かくなり、夏の始まりを知らせていた。
2人で住んでいたあの部屋の間取り、家具の色や形まで鮮明に覚えている。
大陽
三ツ谷 隆
彼の考えていることなど前から薄々気が付いていた。
2人とも、こうするのが正解だとわかっていたのかもしれない。
大陽
大陽
大陽
三ツ谷 隆
大陽
三ツ谷 隆
三ツ谷 隆
三ツ谷 隆
三ツ谷 隆
三ツ谷 隆
三ツ谷 隆
三ツ谷 隆
大陽
大陽
大陽
大陽
大陽
大陽
三ツ谷 隆
大陽
大陽
三ツ谷 隆
大陽
大陽
大陽
三ツ谷 隆
大陽
大陽
これが円満だと、頭ではわかっていたはずなのに、受け入れたくない自分が残っている。
その残骸はこれほどまで膨れ上がっていたのか、と言葉にして初めて気がつく。
大陽
大陽
大陽
そう言って、左手の薬指にはめた指輪を外した。
対して重くもないのに、まるで臓器の一部が無くなったような虚無感が襲い、その分体が軽くなったように感じた。
大陽
大陽
大陽
三ツ谷 隆
大陽
大陽
綺麗に笑えたかどうかは、彼しか知らない。
昔に想いを馳せていると、あっという間に式は終わった。
話しかけるなら今だと思った。
3年たっても彼はあまり変わっていなかった。
変わったのは自分だけか、と自身に悪態をつく。
周りを見渡した。
大陽
ドンッ
誰かにぶつかった。
??
大陽
大陽
大陽
三ツ谷 隆
三ツ谷 隆
三ツ谷 隆
大陽
大陽
三ツ谷 隆
三ツ谷 隆
三ツ谷 隆
大陽
彼はあの頃と同じ笑顔を見せた。
少し困ったような、暖かい笑顔。
懐かしくて愛おしくて、涙が溢れた。
大陽
三ツ谷 隆
三ツ谷 隆
三ツ谷 隆
大陽
彼は振り向くことも無く、去っていく。
その背中が段々小さくなっていく。
目の前がぼやけている。
その瞬間、
頭に強い衝撃が走った。
耳鳴りが酷くなり、意識が遠のく。
大陽
大陽
その場に倒れ込んだ。
バタバタと駆けつける音と共に、彼の声が聞こえたのは気の所為だろうか。
主
主
主
主
主
主
主
主